不妊症セミナー報告 1

10月18日<妊娠力を育むセミナー>を秋晴れの京都にて開催しました。

昨年に引き続いての不妊症セミナーです。非常に興味深いテーマに、多くの方が参加を申し込まれ、あっという間に定員オーバー、10月に入ってからはお断りばかりで、希望された方には申し訳ないことになりました。

そこで、参加できなかった方のために、情報をお伝えいたします。

まず最初は「40歳からの妊娠力」と題して、<足立病院・不妊治療センター>所長の中山先生がお話しをされました。

高度生殖医療(ART)をされている立場から、40歳以上の方の妊娠、分娩の状況、年次推移など客観的なデーターを出して説明していただきました。近年は35歳以上40歳以上の方の妊娠分娩が増加していることから、40歳代の妊娠は如何にあるべきかを、身体の特徴、高年令での妊娠能力は?老化では何が起きるか?と具体的に説明されました。

FSHの高値で卵巣のサイズが変化すること、老化すると子宮、卵巣、卵管は機能が低下してくること。とりわけ、子宮や卵巣の血流が悪くなることが指摘されました。

さらに40歳を過ぎると、不妊治療だけでは足りなく、個人(自己)の妊娠力を高めることが大切で、そのためには漢方薬・鍼灸・運動(体操、ジョギング、太極拳)・気功などを取り入れて、血流を良くすることが大切であると話されました。高齢になると、良質の卵子ができ難い、子宮内膜が薄くなる、卵管の機能が低下するなどの問題が出てきます。

この問題解決には、からだにやさしい排卵誘発、ARTを積極的に行う、あるいは自然妊娠を諦めない、可能な検査は出来るだけ行っておく、身体にあった治療法を見つける(鍼灸・漢方薬・気功など)、ストレスなどの悪い生活習慣、焦り、不安、悲しみ、怒りは妊娠を妨げる要因になるため、避けるようにするなど、詳しくお話されました。

そして治療をしていく心構えとして、卵巣内には卵子がまだたくさんあること、妊娠できる卵子にめぐり合えることを期待する、良い卵胞発育がおこるよう努力しそのつもりで治療を受けることなど、納得いくお話を一杯なされました。

最後に龍安寺のつくばい「吾唯知足」の言葉を以って締めくくられました。