第11回ひよこママの会

開催日 : 10月3日(水)
時間 : 13:30~15:30
~~今回のお子様の月齢は、3ヶ月~7ヶ月です~~
<「気になること」、「聞きたいこと」の質問の回答>
 Q:ゼロゼロ言ったり、咳をするので、喘息では?と心配しています。
 A:赤ちゃんのうちの咳の多くは、鼻汁が咽頭から気管に落ちるのが原因。あまり心配しすぎない。鼻汁も咳も大切なからだの防御反応であることを頭に入れておく。
 Q:アルコールを摂取した際に、母乳を与えることを控えていますが、どのくらいの時間控えればよいのですか?
 A:基本的に母乳を与えた直後の飲酒は大丈夫です。もちろん酔っ払うまで飲むと、授乳時までアルコールが体内に残りますので注意が必要。
 Q:中国製のおもちゃに問題が出ています。子供が好きなアメリカ製のカラフルなおもちゃのも多くが中国製です。口に入れたりするので心配です。
 A:それが有害であるかどうかという判断は、やはりわれわれ消費者が賢くなる必要があるのでは?また、口は「第3の手」と言われるくらい、口の感覚も脳の発達に重要です。約11ヶ月位で次第に口に入れる量が減っていくので、心配しすぎることはないです。
 Q:この時期に是非しておいたら良いという事(関わり方)を教えてください。
 A:小さい頃の「良い思い出」は、成長し大人になった後の「原風景」として残ります。そしてこの「原風景」こそが、何か問題が生じた際に、それを乗り越える力の「源」となります。よって、一緒に良い思い出を作れるように、人と人との交流を楽しむようにしましょう。2歳まではTVをつけっぱなしにしない。
1、「ワクチン接種」について
予防接種は、きちんと決められた時期(それ以外の時期だと、副作用が出た際や、事故の際に保障が受けられないことも)に接種するほうが良い。副作用の心配は確かにあるが、子供が病気にならないという益のほうが大きい。
DPT(三種混合)、MR(麻疹風疹混合)のワクチンは「かかりつけ医」で!
BCG、ポリオ ワクチンは保険所で!!
これらのワクチン接種はかなり痛いほうに属するので、まだ痛覚の発達してない赤ちゃんの時期に急いで接種するほうが良い。
2、赤ちゃんの「ありふれた病気」
<かぜ症候群>
*ウィルスと細菌はどこが違うでしょうか?
Q:子どもにはウィルス感染と細菌感染、どちらが多いでしょうか?
A:「カゼ」の90%はウィルスで発症します。よって、抗生物質は効きません。ただし、子どもではウィルス感染の後に、細菌の合併症(肺炎・中耳炎など)を起こすことも多く、合併症を防ぐ意味でよく抗生物質を使います。
<嘔吐や下痢>
冬に多いウィルス性胃腸炎のウィルスは、胃腸系に好んで感染する。よって、嘔吐から始まり、下痢に移行していく。これらの症状は、ウィルスを体外に排泄する防御反応であるので、安易に止瀉薬などは用いない。
基本は水分を余分に取り、食事は通常と同じ内容を続け、脱水症状を予防し、同時に正常な腸内細菌叢を回復させる。(水分は少量を頻回に与える)
<腸重積>
注意が必要!血便。お腹が痛いので泣いて嘔吐する。(お腹が痛いので、足を引き寄せてお腹の緊張を緩めて泣く)バリュームを入れて、整復して治る。
<発熱>
赤ちゃんの体温で、37.2~3℃(夏場では37.5~6℃)はまだ平熱。また、1日に±1℃は日内変動する。たとえ39度あっても元気に遊んだり寝ていれば、体温を下げる必要は無い。ただし、ぐったりしたり母乳が飲めない場合は下げたほうが良い。発熱反応は、体の免疫系が活性化している証拠である。原則として、家庭内では「熱冷まし」は用いない。心配な場合は、小児科に来院し医者の指示を仰ぐ。 
<熱性痙攣>
熱が上がり、急激に短時間で起きる痙攣はすぐに治まり安心だが、熱が上がって3日くらい経って起きる痙攣は注意が必要。
<乾燥性皮膚炎>
乾燥は湿疹の原因となり、保湿を心がける。重症の際はステロイド剤も恐れずに使う。
3、赤ちゃんのときに気をつけないといけない事故
誤飲・誤嚥
たばこ(特にジュースの空き缶などを灰皿代わりにし、その残液を飲んだ場合は特に危険!死に繋がることも…)
ピーナッツ(気管で膨れるので注意!)
水の事故(赤ちゃんは、外よりも家の中で溺れることが圧倒的。浴槽や洗濯機は特に危険なので、「残し湯」をしない)
4、育児の役割分担
母親 - 主役
父親 - 協力者
祖父母 - 強い味方
知人友人 - 上手にお付き合い
保育施設 - 子どもの立場に立って選択
小児科医 - 子育ての理解者
☆☆「第10回ひよこママの会」からの伝言☆☆
チック・指しゃぶり・夜尿症・どもりなど、それらの症状は3~4歳頃に集中して起こります。
その年齢は、頭の中や心の中で内なる発達的な変化が起こっている時期。
大体は半年~1年までの間に消えてしまうもの。
3~4歳のときだけでなく、その後も身体的な変化、発達的な変化、環境の変化などがあるときは、子ども達は「ちょっと気になる症状」を出しながら頑張って次へと成長していきます。変化に適応するための必要な過程だと受け止めること。