幸せの南京豆物語

中国では、古い楚国の文献にも記載されているように「民間で代々伝えられてきた風習」があります。

その中でも「結婚を迎える男女」のための風習で「南京豆」のお話を紹介します。

結婚を迎える男女のために、親族の中でも「縁起が良く」「子孫が繁栄し」「健康で長寿」の人が「敷布団」や「掛布団」を手作りで用意する、という風習があります。

その掛布団の縁に「棗(なつめ)」「栗」「南京豆」が縫いこまれるようです。

中国語で「棗」は「zao」、「栗」は「栗子(li zi)」と読みます。「zao li zi」と同音異義語の「早立子」の意味は、「早く子供ができること」です。

「南京豆」はその鞘の中にたくさんの実がなることから、「子沢山」を意味します。

つまり、その「棗」「栗」「南京豆」のセットで、「早く子供がたくさん産まれるように」との願いを表しているのです。

近年では、この手作りのお布団の風習はなくなってきているようですが、新婚家庭にお祝いに訪れるお客様に「棗」と「栗」をお茶菓子として出し、「南京豆」は紐をうまく細工して作られた作り物の部屋飾りが、「縁起物の飾り」として飾られるようになったようです。

中国に倣って、「棗」、「栗」、「南京豆」の3点セットをお部屋に飾ると良いことが起きるかもしれませんね。