黄斑変性症

学校1年生のKちゃんは就学前の健診で黄斑変性症との診断を受けました。
視力は0.8程度で、網膜下に浮腫が見られますがその他の症状はないとのことで、特に治療はなく経過観察をされているだけでした。発達段階ですので、少しでも良い方向に向かうようにと漢方相談に来られました。
体質的な特徴は少なく、子供特有の冷たいものをよく摂る、頻尿、目の下にクマが出来やすく血流が悪いタイプなどでした。
そこで体質改善として、血の巡りと水分の代謝を促進する漢方薬を使っていただきました。
そして4ヶ月後の検査では、網膜下の浮腫の高さが半減していることが、非接触断層撮影装置のカラー画像でも明らかになりました。
難しい疾患ですのでどう変化するのかわかりませんが、継続していただいています。

不安感と動悸

以前からお越しの女性Mさんは、心配事があって咽が塞がるような時は<半夏厚朴湯>をお使いいただいていましたが、最近は心配事で朝起きたときにドキドキし、寝る前にも動悸がすることが多くなって相談にこられました。

そこで不安感や動悸によく使われる<柴胡加竜骨牡蠣湯>をお使いいただきましたところ、動悸はすぐに減少し楽になったとの事でした。

漢方薬も症状に合う時は、短期間で効果を発揮するものです。

新年おめでとうございます

今年も初詣では京都市の南にある、方除けの大社、城南宮に行ってきました。

今年は寅年にちなんで、初詣の記念に<白虎>の絵葉書をいただいてきました。

白虎は四神の一つであり、ご存じの通り、北は玄武、東は青竜、南は朱雀、西は白虎、の4つの神獣がそれぞれの方角を守ると言われています。この陰陽五行の考え方は、東洋医学・漢方理論の 基本となっていて共通するものです。 

また漢方では以前は虎骨が筋骨を強め、止痛効果があるとして使われてきましたが、現在は動物保護の立場から禁止されています。

本来「寅」の意味は<伸びる>という意味で、草木が生ずる状態を表していると言われますが、虎のように元気で力強い1年でもありますようにと祈願してきました。

 

 

膝関節痛が改善

寒くなってくると関節などの痛みの相談が増えてきます。
58歳の女性Yさん、11月頃より膝に水が溜り、病院で抜いてもらったのですが、それ以来痛みが続き相談にこられました。お仕事は力の要る仕事で、毎日が疲れるとのこと。膝は屈伸の時に痛み、歩いている時は比較的ましだとか。体格はやや肥満気味で、水肥りタイプでした。
そこで漢方薬は<通陽利水>、すなわち温めて水分代謝を良くしてむくみや痛みをとる<よく苡仁湯>をお使いいただきました。
2週間後再びご来店いただいた時は、痛みがずいぶん楽になり、夜も眠れるようになったと喜んでいただきました。
もう水を抜くことはなくなり、しばらくすると更に楽になることと思います。
関節痛の漢方薬もたくさん有りますが、体質と症状に合うと早い効果が出るものです。

便秘とお肌トラブル

便秘は女性に多いようですが、便秘と意識されていないケースがほとんどです。
ご相談の時、「便秘ですか?」とお尋ねすると「いいえ」と答えられるのですが、「毎日便通はありますか?」とお聞きすると、2~3日でありますということが多いですね。
特にアトピーやニキビの場合、便秘ですと大腸に熱がこもり、悪化要因になります。この時に使うのが<清営顆粒>です。
便通が良くなることで、身体にこもっている熱分 <血熱>を取り去り、炎症を軽減します。
食べることが元気の元でもありますが、ため込まず出すことも元気の元!
また美しいお肌は出すことから!
体質によってうまく漢方薬を使えば、<大甘丸>や<麻子仁丸>などの便秘薬を使わず改善できることも多々あります、ご相談ください。