この休みは<十日えびす> と <成人式>で世間は賑わいました。
私も例年どおり<京都えびす神社>に詣でてきました。昨年からの景気の低迷で、多くの人から仕事が激減したと聞きます。暗い話が多いだけに、今年のえびすさんの役目は大きいはず?
笑う門には福来るという言葉がありますが、えびすさんのふくよかな顔は、幸せを運んでくるようですね。社会状況が良くないだけに、できるだけ笑顔でお客様に接したいと思っています。
京都えびす神社
笹飾りのえべっさん
なぜか東映女優が笹の授与?
今年も初詣では京都市の南にある、方除けの大社、城南宮に行ってきました。
今年は寅年にちなんで、初詣の記念に<白虎>の絵葉書をいただいてきました。
白虎は四神の一つであり、ご存じの通り、北は玄武、東は青竜、南は朱雀、西は白虎、の4つの神獣がそれぞれの方角を守ると言われています。この陰陽五行の考え方は、東洋医学・漢方理論の 基本となっていて共通するものです。
また漢方では以前は虎骨が筋骨を強め、止痛効果があるとして使われてきましたが、現在は動物保護の立場から禁止されています。
本来「寅」の意味は<伸びる>という意味で、草木が生ずる状態を表していると言われますが、虎のように元気で力強い1年でもありますようにと祈願してきました。
70歳の女性Kさんは1年前にリウマチの診断を受け、治療されてきたのですが、痛みが酷いので今年夏に漢方相談に来られました。
詳しく症状をお伺いし、漢方で言うところの<風寒湿の痺症>と捉え、<桂枝加朮附湯>や<薏苡仁湯>をお使いいただきました。
1ヶ月ほど後には、走るような痛みや炎症状態は軽減しましたが、朝方の手首の痛みと腫れが残っていました。その後漢方薬に加え、<食用アリ>を含む健康食品を併用いただいたところ、症状はさらに軽減され、今までで一番ましになったとの報告をいただきました。まだまだ充分ではありませんので、経過を見ながら漢方薬を調整し、お使いいただいています。
リウマチのご相談は中高年以降の女性によく見られますが、多くは時間をかけることで症状の改善が望めます。
45歳の女性Aさんは、冷え症や疲労、風邪など、様々な症状に以前から漢方薬をご愛用いただいていました。
しかし最近は、アレルギー体質が顕著になり、西洋薬も漢方薬もいくつかの物質に反応して、薬疹や胃腸障害などが出るケースが増えてきました。そのため、使える薬が制限され、成分が単独の健康食品をお使いいただいています。
漢方薬でのアレルギー反応は、<甘草>という生薬によって生じる<偽アルドステロン症>で急激なむくみが出るというケースはよく知られていますが、Aさんのように様々な生薬に対してアレルギー反応を起こす方は珍しく、今後いかに改善していくかが課題になっています。
元々胃腸が弱い方なので、胃腸機能を高めることが必要なのかとも考えます。
頭痛の原因はたくさんありますが、慢性的な頭痛はなかなか改善が難しいもの、もちろん西洋薬もお使いなのですが、それでも治らないケースもあります。
40歳の男性Nさんは、20年以上前から頭痛があり、鎮痛剤をお使いになっていましたが完治することがなく、相談にこられました。
詳しく聞きすると、頭痛は寒い時期や雨の降る前に多く、一度発症すると2~3日続くようです。特に額~側頭部に多く、首の痛みも生じるとのこと。顔色や唇の色が紫がかっていました。そこで漢方では<血お>すなわち血流が悪い体質と捉え、活血薬の<冠元顆粒>や平肝薬の<釣藤散>をお使いいただきました。
2週間の間、頭痛のレベルを記録していただきました結果、1週間目は頭痛が軽く、頻度も少なくなり、2週間目にはほとんど頭痛が出なくなりました。結果から考えても、血流が関係していたことは明らかでした。長い間の体質の問題ですので、完治するまでにはしばらく時間がかかると思いますが、これほど早く結果が出たことに驚きの事例でした。