のぼせによる多汗症

冷えのぼせがあり、少し神経的に過敏な方では、頭や顔に発汗しやすくなります。

特に女性に多いように思われ、身体の中は冷えているのに汗をかくというのが特徴で、時には気分がイライラしたり、唇が乾燥しやすい方もあります。

このような方の場合は、中を温め、体温のバランスをとるような温裏祛寒・疎肝作用の<柴胡桂枝乾姜湯>を用います。のぼせが改善すれば汗もあわせて改善してきます。

緊張による多汗症

多汗症で多いのは緊張による発汗です。

人と話したり、電話を取ったときや、電車に乗ったときなど、ちょっとしたことでも緊張状態になり、急に発汗するタイプです。そして、その発汗が度重なると、人前で発汗しているということ自体が緊張を生み、さらに発汗を促進します。

このような方には安神作用の<柴胡加竜骨牡蠣湯>などの柴胡剤や、<甘麦大棗湯>などをよく使います。この場合も自律神経との関係がありますので、長期服用が必要になります。

多汗症は体質改善が必要

少し暖かくなって多汗症のご相談も増えてきました。しかし、外気温に関係なく年間を通して多汗でお悩みの方もたくさんおられます。

漢方では多汗の原因をその方の体質から探りだし、たくさんの種類の漢方薬から選択しますが、いずれの場合も長期にわたって体質改善をする必要があります。

また、食生活が原因で多汗の体質になっている場合は、漢方薬だけでなく、毎日の食事を改善する必要があります。多汗症の根治は、漢方でも難しい部類に入ると思います。

安穏という言葉

京都のお寺さんの外壁や掲示板などには、よく仏教の教えが書かれています。

先日もあるお寺さんに行ったとき、掲示板に<安穏>という字が大書されていました。この言葉は普段<なんとなくのんびり無難に>というような意味で捉えていましたが、お寺にある文字はもっと深い意味があるようで、<世の中安穏なれ>という意味らしいです。

未だ世界中で紛争が絶えず、また日本でも子供が犠牲となる事件が多く、安穏として暮らせない社会状況だけにこの言葉が印象に残りました。

おけそくさん

今日はお彼岸の中日で、先祖供養のお墓参りに行ってきました。

その途中で<おけそくさん>を買っていきました。この言葉をご存知でしょうか? 

<おけそくさん>とは京都などで使われている、仏前などに供える小さなお餅のことです。 調べてみますと語源は<御華足>と書き、机などの脚を意味し、ひいてはお供えをする台のこと、そしてお供えそのものに変わって行ったとの事です。さらに京都では丁寧な表現方法として、<お豆さん>のように何にでも<さん>をつける習慣があり、<おけそくさん>になったようです。

お彼岸をきっかけにひとつ物知りになりました。

抗老化三七研究会 に参加しました

NPO法人・抗老化三七研究会は、少子・高齢化社会時代に向けて「抗老化」をキーワードに、社会に役立つ健康情報の提供などを薬局・薬店のメンバーが推進していこうとするグループです。

当初は三七(田七)人参のすばらしさを紹介し、現代の様々な疾患に役立たせることで健康に寄与することなどから始まります。

田七人参は中国・雲南省の文山で栽培されるものですが、限られた気候条件でしか生育しないため大変貴重なものとなっています。中国で有名な<片仔廣>はここで栽培された田七が主成分ですが、当店でもすでに取り扱っている、<廣禅顆粒>などは<片仔廣>で作られた原料を使用しています。こういった自然のもの(生薬)こそ、安全かつ穏やかな作用で、高齢化に適したものと思います。

季節感が失われています

3月中旬・お彼岸の入りだというのに、今日の朝は雪がふっていました。

地域にもよりますがここ京都の南部では2月の末に最終の雪が降り、3月に入ると雪が降ることがなかったように思います。

異常気象を身近に感じ、季節感も狂って来ています。食品の分野ではすでに季節感がなく、夏に冬野菜が、冬に夏野菜があるのが普通になり、子供たちは年中なんでも取れるものと思っているのではないでしょうか?。お母さん方は子供たちに、自然の変化を教えてあげてくださいね。食糧難意の時代に備えて!

声がかすれる

声が出にくいという相談はよくあります。その原因は主に

ストレスや自律神経によるもの

咽頭や肺系の乾燥によるもの

声を出しすぎて声がかすれるもの

に区分され、それぞれに対応した漢方薬があります。

この中で高齢者に多いのは乾燥によるもので、ちょっと話しただけでかすれてくるようです。

74歳のMさん、昨年3月に始めて来店され、声がかすれるというので、補気・補陰作用で体質改善の<麦味参>をお使いいただきました。その後しばらくあいていたのですが、先日再びお越しになり「朗読をしていて声がかすれやすいが、前に使った漢方薬は良かった」とのことで、再び<麦味参>を求めていかれました。

<麦味参>は生薬「麦門冬」によって滋潤作用が、「五味子」が止咳、「人参」が補気作用があり、講演をされる方が事前に飲んでおくと楽に話せるという実績があります。

しゃっくりの話

漢方が得意とする疾患のひとつに<しゃっくり>があります。

漢方から見るしゃっくりの原因は、

胃の急激な冷え、

久病によって胃の力が低下した場合、

急な嘔吐や下痢で胃の状態が影響を受けた場合に起こります。

いずれも漢方薬は即効性があります。

28歳の男性Hさん、風邪をこじらせて嘔吐をした後連続するしゃっくりに見舞われました。息も出来ないくらいひどいので、救急車で病院に行き点滴を受けましたが治まらず、お母さんが「漢方で何か方法がないか」と来られました。

そこでいくつかある処方のうち、胃が冷え、且つ胃気が低下しているので<柿蒂湯>をお渡ししました。帰ってすぐに煎じて飲ませてあげたところ、しゃっくりは回数が減り、あくる日は時々出るくらいまで落ち着きました。

柿蒂湯は昔から民間薬としてしゃっくりに使われてきた<柿のヘタ>を主成分にする煎じ薬ですが、このほかしゃっくりに使う漢方処方はいくつかありますが、いずれもほぼ即効性で大変驚かれ、喜ばれます。

時には病院の先生の紹介で、当店に求めに来られるケースもあります。

過敏性腸症候群

就職や進学の時期となりました。

新しい環境になると、ストレスによって慢性的な下痢を発症する方がふえてきます。特に脂ものや牛肉、香辛料などで下痢症状はひどくなり、食べ物に対して神経質になる方もあります。

26歳女性Kさん、10年前に過敏性腸症候群と診断を受けたことがあり、その後小康状態を保っていましたが、3年前の就職をきっかけに再発し、常時軟便で、食べ物や冷えが伴ったときには下痢になることが増えました。そのこと自体がまたストレスになり、困って相談に来られました。

デリケートな感じで、下半身が冷えやすいとのことでしたので健脾・止瀉の<参苓白朮散>と温中作用の<人参湯>をお使いいただきました。2週間でお腹の状態は落ち着いてきて、気分も良いとのことでしたが、冷えがまだあるので今度は、補血作用の<婦宝当帰膠>を併用いただきました。

2ヵ月後、下痢はすっかりなくなり、冷えも改善して調子も良くなり、最初来られたときとは違ってとても表情が明るくなりました。

気分が良くなると、身体もますます良くなることと思われます。