ノロウイルス

当店スタッフの子供さんが通う保育園で、先日ノロウイルスが見つかったため、本日は休園になりました。

寒くなってくるとこのようなウイルスが活動を始めますね。今話題の鳥インフルエンザを初めとし、身近なところのロタウイルス、そして今回のノロウイルスなどです。

ノロウイルスとは貝に多くいる小型ウイルスで、食品や便を介して感染していきます。以前は胃腸炎や食中毒として扱かわれていたもので、腹痛、発熱、嘔吐、下痢を引き起こします。ウイルスが特定されてから昇格して現在のように名づけられ、恐ろしいもののような雰囲気になりました。

漢方では下痢に<藿香生気散>などを使いますが、現に感染しても発症しない人があるわけですから、まずは内臓の働きと免疫を高めておくことがすべてのウイルスに対して大切なことなのです。

ひまわりの会 イベント盛大に!

昨日は【ひまわりの会】秋のイベント「アモーレ・カンターレ・マンジャーレ(恋して・歌って・食べて)」が開催されました。

この【ひまわりの会】とは、漢方に興味を持ち、ひまわりのように太陽に顔を向けて、明るく楽しく、人生を過ごしたいと願う人たちの集まりです。

夕刻より30人ほどの方が参加され、京都駅近くの綺麗なホールで、夕食を食べながらカンツオーネを聞き、一緒に歌を歌うという企画。

歌手は若手新進気鋭の<葭村 洋平>氏とそのグループ、ピアノは松岡麻純さんと中西利奈さんのお2人で、若さもあって盛り上がりました。葭村洋平氏は、容貌も、トークもすばらしく、飽くことなく楽しませていただきました。そして簡単ながらも、きれいなお弁当を食べながらですので、ちょっとしたディナーショーの雰囲気でした。

後半は参加者も簡単な発声練習をし、全員が素晴らしい声で!しっかり歌えました。自分たちで企画したミニ・ディナーショーは格別で、参加の皆さんにも楽しんでいただけました。

メンバーのみなさん、ありがとうございました。

   

慢性の下痢

慢性の便秘の方は多いですが、慢性下痢の方もよく見られます。

原因は様々で、水毒と言い、水分過多の場合は飲む習慣を改めなければ治りません。胃弱の方は時間をかけておなかを温め、胃腸の働きをよくする方法です。しかしその原因がストレスや神経性を伴っている場合は、簡単には解決しないこともあります。

Nさん36歳男性、少し細身で、まじめ、神経を使いストレスがたまりやすいタイプ。長い間、軟便が続いています。朝一番がゆるく、会社に出かけるまでに2~3回トイレにいきます。時々胃痛もあり、喉がふさがって息苦しいときもあります。

神経性の下痢と考えて、半夏瀉心湯、藿香生気散、参苓白朮散など、症状の変化に合わせてお薬も調整、最近ようやく<大建中湯>で軽快して来ました。思った以上におなかが冷えていたようで、<蜀椒>や<乾姜>が効果を高めたようです。

他にも下痢に使う処方はたくさんありますが、タイプによっては時間がかかることが多いですね。

相談記録は手書きにて

このところ、2年ぶりとか3年ぶりというお客様が続いています。

症状は下痢や胃痛、冷え症、生理のトラブルなどで様々です。以前に漢方をお使いいただいたときに調子良かったのですが、しばらくして再び同様の症状が出てくるようです。

漢方は体質改善に利用しやすいと言いますが、元々の体質や性格がそう簡単に変わるわけでもなく、あるいは一旦変わったと思っても、再び戻ることはよくあります。

そういったお客様のため、経過記録は大切に保管しています。病院では電子化が進み、詳しいカルテが書かれず、経過や投薬のみが記録される傾向がありますが、やはり手書きで図などが入るものが必要です。

医療分野は効率化より中味が大切です。古いカルテの保管は気を使いますが、やはりお客様のことを考え大切に保管しています。

今日の京都

米国のブッシュ大統領が日米首脳会談のため、本日15日夕刻に京都入り。昨日は専用の米軍ヘリが御所(京都御苑)に飛来し、周辺の方はビックリしたとか。そして、大通りでは検問が行われ、駐車場の入り口でも検問、京都駅のコインロッカーは使用禁止、当然今日明日は御所立ち入り禁止など、厳しい警戒態勢になっています。

こんなニュース速報を書くつもりではないのですが、いつも混雑する店頭の道路も正月並みに閑散とし、今日は来客がぐんと減りました。おかげさまで普段出来ない勉強をし、資料を整理することができました。

明日は首脳会談の日で、さらに大統領夫人が京都を移動するとのうわさがあるのですが、交通規制も、コースの予定も全く公開されないため、どうなりますか?

そのころ私は京都を離れて、インターネットに関連する研修会に出かけております。騒然とした京都を離れたい1日です。

リウマチの新薬

リウマチに対する画期的な治療薬で、生物学的製剤の<レミケード>と<エンブレル>というお薬が使われ始めています。

http://www.riumachi21.info/patient/treatment.html

http://blogs.yahoo.co.jp/riumati91

今日来られたリウマチの女性、この治療をするべきかどうかを迷っているとのこと。というのも、この薬は認可されて1年あまりという点と、結核や肺炎などの副作用も心配されるという事です。私はこの事に対しコメントできる知識はありませんが、インターネットなどでたくさんの情報を得て、納得して治療を受けることと、先のことを考えれば過大な期待はしないほうが良いとだけ答えておきました。

一般に新しく開発される新薬は、効果が高いのに比例して、副作用も人によって強く出るケースが多いと思います。また、何年も後にその効果が正確に評価されることも仕方ないことですが、治療効果があった方には夢のような話です。過去にはインターフェロンの例や、肺ガンでのイレッサの例など、時間とともに明らかになってくるものがたくさんあります。

そのようなことを考えると、新薬は数十年から百年、生物学的製剤や遺伝子組み換え製剤は数年の歴史ですが、漢方薬は3000年余りの歴史に裏づけされているということに改めて確信を持ちました。

リウマチのような症状

リウマチによくみられる、手指が冷え、関節が痛み、朝方腫れてこわばる、という症状があるにも関わらず、病院の検査ではリウマチ因子がマイナスとなる場合があります。また逆に、リウマチの診断がおりていても症状がほとんどないという方もおられます。

28歳女性Yさん、6月ごろから指関節が痛み始め、朝方にこわばりが出始めました。気になって9月に病院で検査を受けたのですが、リウマチ因子はマイナス。お薬も出されず、痛みがひどいときにとロキソニン(鎮痛剤)を渡されました。しかし不安が残り、漢方を求めてこられました。

手足の末端部に強い冷えがあり、しもやけができる体質とのこと。以前にも同様の方がおられ、改善した例があったので、まずは抹消を温め、利水する漢方薬を使っていただきました。結果はまだですが、リウマチ発症を抑えられるものと期待しています。

修学旅行シーズン

京都はただいま修学旅行シーズン真っ最中。全国の中学、高校から新幹線で来られ、奈良や大阪を巡られています。

今日のお客様は東北地方からの高校生5人グループ。修学旅行において学んだことをレポートするらしく、漢方の専門店とはどんなところか、どのような相談があるのかなどを聞きたいと、事前に依頼を受けていました。少ない時間でしたが、漢方の特徴や診断の仕方、漢方薬のこと、勉強の仕方、血流測定での体質判断などを学んでいただきました。

最近若い女性の間で漢方がブームになっていますが、高校生まで漢方の裾野が広がり、多くの方にその良さを知っていただくことはとてもうれしいことです。来ていただいた学生さんの中から、漢方を学ぶ方が生まれることを期待しています。

冷えと鼻水

朝夕寒くなり、冷え症の相談がふえてきました。

25歳のSさん、この2年間、朝方になるとくしゃみや鼻水が続けて出る、特に風邪を引いてるわけでもなく、原因がわからないと相談に来られました。

原因は慢性的、長期にわたる冷えしかありません。来られたときは昨年の秋でしたので、冬の冷える間は治りにくいなあと思ってはいましたが、予想通り完治することはありませんでした。

春になって温かくなり、さらに根気良く続けられてきた甲斐もあってかなり改善し、1日3回の漢方薬服用を1回にしても夏はほとんど症状無く順調にすぎました。事務職なので、クーラー冷えが気になったのですが、服装を出来るだけ温かめにし、食べ物や飲み物で冷やさないことなど注意していただきました。おかげで昨年の夏と比べると雲泥の差ということです。

まもなく1年を迎えようとしていますが、<体質が変わる>と言うことは時間をかけて変わるものだということを認識させていただきました。

ストレス性頭痛

頭痛にもいろいろあります。

よく聞くのはズキンズキンの片頭痛ですが、他にも締め付けられるような緊張性頭痛、片側の目の奥が痛む群発頭痛、そして脳に異常があって起こる症候性頭痛などがよく知られています。

漢方では、その原因で分類し、<寒> <熱> <湿> <肝陽> <血虚>などがあります。この中でも、難しいのが<肝>によるもので、いわゆるストレスを引き金とするものです。

42歳男性のSさん、数年前は週に1回程度の頭痛、それも休日に多く起こっていました。病院で頭痛薬をもらい、服用すると治まっていましたが、徐々に効かなくなってきました。そして頭痛の頻度も増したので、薬も変えられて、カフェルゴットが一番よく効いていたのですが、年々量が増えて効果が低下してきました。初期はストレスを受けたときに発症していたのが慢性化し、頻繁になってきました。根本治療にと漢方薬をお勧めしたのですが、このタイプの頭痛には即効性がなく、少しでやめられました。

寒冷による頭痛や、湿気による頭重、緊張性頭痛などには漢方薬でも即効性がありますが、ストレス性はその要因をなくすることが難しく、西洋医学でも難しいようです。

漢方を根気よく続けられないのも頭痛の方によくあり、これが私の頭痛のタネです。