吐き気がおさまらない

吐き気の原因はたくさんありますが、X線検査や胃カメラでも異常が無いのに
吐き気がおさまらないケースもあります。

22歳の女性Tさんは1ヶ月前から吐き気がし、食欲がなくなりました。
当然病院で検査を受けたのですが、特に問題なかったので相談に来られました。

詳しくお聞きすると、鼻閉や咽のつまり、微熱っぽい、胃の圧迫感などがあり、精神的な要素があるように思われました。

そして以前にも同様の症状があったとのことでしたので、以前使って良くなったという
化痰薬の<半夏厚朴湯>をお使いいただきました。

漢方では<気滞痰凝>といい、精神的な原因で気分が発散できず、おなかが脹って気分が悪くなる症状です。

漢方薬だけでなく、趣味や運動などなどで気の巡りをよくすることもお話しておきました。

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胃が重い

秋になって胃の不調を訴えられるケースが増えています。夏の間に冷たいものでお腹を冷やしたとか、夏と同じペースで水分を摂り、水分がオーバーするために軟便になるなどです。

33歳の女性Nさんは、胃が重くて動いていない感じがする、口内炎が長引いている、食後に胃が痛む、時にフラッとするなどを訴えられました。暑い時期に水分を摂りすぎ、胃腸の機能が低下していると思われたので、食滞や水滞に使う<半夏瀉心湯>を使っていただいたところ、10日ほどでスッキリし、口内炎も治ってきました。その後1ヶ月使っていただきこの薬は終了し、今後の予防のために<六君子湯>をお使いいただきました。

半夏瀉心湯は漢方では「湿困脾胃」、すなわち胃腸に水分が滞留していて動きが悪いときに使うもので、早い効果が期待できる漢方薬です。

胃に力をつける方法

胃腸のトラブルは日常的に多くの方に見られます。

70歳の女性Mさんは、漢方や自然食に関心が深く、風邪なども煎じ薬で治すという漢方愛好家です。しかし胃腸は弱く、口内炎がおきやすかったり、胃の上部が張ってきて違和感がいつもあるとのことでした。

そこで1年前より<香砂六君子湯>を飲んでいただいていた結果、最近は胃の存在感や不快感が全く無くなって調子が良いと喜んでいただきました。

この薬は長期間続けている方が多く、みなさん調子が良いので止められない?と言われます。食欲の無い方や痩せている方、ストレスを受けやすい方には最適の胃気を高めるものです。

おなかが張る!

おなかが張るケースは、以前のブログで整理して書いていますが、食べすぎとか、便秘などによるものでなく、食べていないのにおなかが張るというケースもよく見られます。

37歳の女性Mさん、長い間おなかが不快で、意識がいつもおなかに行くとのこと。胃がポチャポチャして、空腹感もなく、すっきりしないようです。整体では胃が固い言われたそうです。

そこで、まずは胃の水分をさばき、もたれ感をとるため<半夏瀉心湯>をお使いいただきました。1ヶ月して、胃のポチャポチャは少なくなりましたが、おなかはスッキリしませんでした。次に<気滞>すなわちストレスが影響していると考え<半夏厚朴湯>をお使いいただきましたが、やはり変化がありません。

そこで再考し、ストレスだけでもなく、水分による機能低下だけでもないので、両方を考え合わせ、<半夏瀉心湯>と<柴胡疎肝湯>を使っていただいたところ、しばらくして胃の張りが改善し始めました。

この処方は漢方で<気滞湿阻>に対応するもので、気のめぐりが悪く胃の機能低下を起こし、水分が溜っているのを改善するもので、ようやく先が見えてきました。まだ少し時間がかかりそうですが、徐々に改善するものと思われます。

胸がモヤモヤ

といっても恋煩いではありません。

66歳の女性Oさん、咽から胸にかけてなにかモヤモヤして圧迫感もあるので、病院で胃の検査、心電図、X線検査などを受けられたのですが何も見つかりませんでした。それでも何かおかしいので,、医師に薬はないか聞くと、病気ではないので薬は出せないと言われて、漢方相談にこられました。

これだけ検査をされて何も問題ないなら<気滞痰凝>しかないと考え<半夏厚朴湯>をお使いいただきました。1週間後お電話いただき、『ほとんど症状が気にならなくなったが、いったいこの薬は何の薬ですか?』と聞いてこられました。原因はストレスに関係していることを説明すると納得していただきました。

西洋医学では治療法がなく、漢方では容易に改善する症状のひとつです。

神経性の胃腸トラブル

神経過敏な方は様々な胃腸のトラブルがあります。胃痛、下痢と便秘を繰り返す、外出しようと思うとトイレに行きたくなる、1日に何度もトイレに行くなどがよく聞かれます。

30歳の女性Nさん、疲れやすく、食欲不振、緊張時に食欲がなく、時間が拘束される時は、出かける前に何度も便がでるなどのご相談をお受けしました。

そこで<桂枝加芍薬湯>と<婦宝当帰膠>をお使いいただきましたところ、2週間後には、体の疲れも楽になり、何度も便に行くということもなくなり、さらに不眠や頻尿までもが改善し、『おかげで助かりました。漢方ってすごいですね』というお礼のメールをいただきました。

<桂枝加芍薬湯>は漢方では<疏肝理気和中>の作用があり、ストレスや神経の影響が胃腸に及ぶ場合に用いる漢方薬で、体質に合った場合は効き目が早く実感できます。

先天の本と後天の本

中医学で<腎>を先天の本といい、生まれながらにして持っている生命力・エネルギーを意味します。

また、<脾胃>を後天の本といい、脾胃すなわち消化器系による消化吸収の働きによって気血が生まれ、生命が支えられているということを意味します。

そこで、心臓も肝臓ももちろん大事ですが、胃腸系はその元として最も大事なのです。

68歳の女性Mさん、風邪を引きやすいといって昨年秋に相談にこられました。話をお聞きすると胃腸が弱いとのことでしたので、風邪の予防薬ではなく、胃腸の働きを高める<香砂六君子湯>をお使いいただきました。その後今年4月までまったく風邪を引かなかったとご報告いただきました。

風邪の予防にお勧めしている健康食品も使われず、また準備されていた風邪のための漢方薬も使うことなく元気に過ごしてこられました。

後天の本、すなわち胃腸を丈夫にすれば風邪をひきにくくなるという、根本治療の大切さを学びました。

この時期のお腹の張り

特別病気ではないが、お腹がパンパンにはって苦しい、ガスがでるというケースはよくあります。

原因は<気滞=神経的な疲れ>や<お腹の冷え>によるものが多く、この季節は冷えによって生じる方があります。

35歳の女性Sさん、昨年の10月にお腹が張り、苦しくなる、少し下痢気味との相談を受けました。これは冷えから生じたものと考え、温中散寒の<大建中湯>や、補気健脾作用の<参苓白朮散>を少し使っていただき、5日ほどで治りました。

そして1年ぶりに今日お越しになり、同様の症状が出たとのことで、前回と同じ漢方薬を使っていただきました。今回も短時間で改善することと思います。

先日のブログでも書きましたが、気候の変わり目で夜中や朝方にお腹が冷えやすい時期ですので注意が必要です。

胃もたれの漢方

胃もたれは誰にでもありますが、毎日だとユーウツになります。

33歳の女性会社員Uさん、食べる度に気分が悪くなり、水を飲んでもムカムカして食べられなくなるとの相談でした。問診や舌診から、脾胃不和=脾胃の昇降が失調している状態で起きているもので、<半夏瀉心湯>を使っていただきました。

その後しばらく来られなかったのですが、今日来店され「前の薬は即効性だったので、もういちどほしい」とのことでした。

半夏瀉心湯は私も旅行に行くときの必携品で、特に中国に行くと食べ過ぎたり、脂濃いものを食べたりして胃もたれしますが、<半夏瀉心湯>と消化酵素健康食品を使うとスッキリ!

胃腸が快調だと旅も楽しくなります。