冷えと頻尿

朝方の冷え込みが気になる季節になりました。この時期の相談は冷えや頻尿が増えます。特に年齢が高くなるにつれて冷えの影響も出やすくなります。

Kさん66才女性、9月末に来店。「1週間ほど前から頻尿になり、1時間に1回トイレへ行き寝る間もないほどで、さらにすっきり出ないため下腹部に違和感があり困っている」と相談に来られました。

冷えによる膀胱炎の様子でしたので、身体を温め、排尿の力をつける温腎利水の<牛車腎気丸と、尿をすっきり出させる<猪苓湯>を組み合わせてお使いいただきました。

結果、4日後にはすっきり治り、お薬はやめられていたのですが、今週に入って再び同じ症状が出てきました。今回は<牛車腎気丸>だけをお使いいただき、しばらく続けるようにしていただきました。

冷えによる頻尿や膀胱炎はこれから増えてきますが、中から温める漢方薬を基本とし、少し利尿作用を加えるだけで短期間に改善します。

漢方の歴史小説を詠んで

漢方を扱う医師で、黒川達郎先生(大分県・黒川クリニック)が漢方の歴史小説を発刊されました。

この先生は月刊誌などにコラムを連載されている読書家で、視点も鋭く、風刺風でとても面白い文章を書かれるので、すぐに買ってみました。

内容は、吉益東洞や山脇東洋など、江戸時代に京都の街に住んでいた漢方の医家の日常を創作したもので、書くまでにかなり史実も研究されたようです。そしてその人間を上手に表現されていて面白いものでした。

江戸時代の大家と言えども、初期は皆生活に苦労し、人形つくりや内職で生活を繋いでいたといわれます。そして藩に重用されるなどで初めて世に出たようです。

これらの大家に共通していることは、勉強家であり、清貧で、人のために【医術】を学び、【仁術】を求め、【算術】を求めなかったからこそ、後世まで名を残す人物となったと思います。

この本をきっかけに、江戸の漢方大家から学ぶことは大変多いです!

黒滝ライブ・コミュニティ

昨日の続き・・・

山あいの25軒の村から更に奥に言った入った6軒が中心となって初めて行ったイベントの<黒滝ライブ>。どんどん過疎化していく村に外部からの人がきてほしいとの想いも込めて行われました。

ギター、指笛、太鼓、セミプロ歌手の歌など、たくさんの人がボランティアで出演し、たこやきや焼き鳥などとビールで秋の夕べを皆で楽しむというもの。手作りでありながらもなかなか立派なイベントで、心温まるものでした。

新しいコミュニティの誕生です。

田舎暮らし

田舎にログハウスを建てて自然を楽しんでいる友人がいます。仲間で地元の祭りを企画したと案内を受け行って来ました。

このハウスは15年前に自力で建てられたもので、そばにはごえもん風呂とパン焼き釜、そしてもう1棟のハウスが増えていました。これだけのものを造るには大変な労力を要したと思われますが、いつも人生を楽しむことを実践している点はうらやましく、且つ学ばされます。

ゴボウシの効果

昨日の続きで、当店でよく使うものに<牛蒡子>があります。

生薬<牛蒡子>は字の通りゴボウの種ですが、その成分には利尿作用や抗真菌作用があります。漢方処方では風邪などによる熱を発散させる作用や、扁桃炎などに対する解毒作用、湿疹では清熱解毒作用を利用します。

ここまでは従来の使い方ですが、それ以外にも産後の乳汁分泌の悪い方が求めてこられます。特に乳腺が詰って乳汁分泌がうまくいかない場合や、乳腺炎で乳汁が滞留している場合に昔から牛蒡子が使われています。

乳汁分泌不足の場合は<蒲公英根:タンポポの根>を合わせて煎じる方法も以前から行われています。

当店でもたくさんの方に使っていただきましたが、効果は上々です。赤ちゃんにとって大切な自己免疫がつくられる時期は、しっかり母乳をあげてください。元気な子供になる第1歩を大切にしてください。

この話は特定の方だけに関係するものですが、お困りの方があれば教えてあげてください。

ヨクイニンは人気商品

最近流行のもの、といっても当店の話ですが、ひとつは<ヨクイニン>です。昔から使われている<はと麦>の種子で、<はと麦茶>はどこにでもあるものです。

このヨクイニン、まず1番目はイボとりで有名!、粉末や錠剤を使います。肌荒れやニキビなら錠剤の方が使いやすく便利でしょう。

また、生薬・よく苡仁には利水作用があり、慢性的に浮腫のある方にはヨクイニンをご飯と一緒に炊いても良いでしょう。あるいは粉末を常用してもかまいません。

『安くて』 『幅広い効果』 の漢方薬Yは優れもの!です。

明日はもうひとつの生薬?です。

子供の風邪

これから寒くなるにつれ子供の風邪も増えてきます。

風邪の原因はウイルスによるものが9割、細菌によるものが1割と言われます。ウイルスによるものには抗生物質は全く効かず、細菌によるものは抗生物質をうまく使えたときだけ効果があります。つまり、風邪にかかったとき抗生物質を必要とする子供は実は1割以下なのです。但し、他の感染症を予防するためにほとんどの医師は抗生物質を使います。

ということはウイルスによる風邪は、安静にして体力を消耗しなければ自然治癒するものなのです。要は体力があれば感染症は防げますで、病気になる前に体力をつけて予防をすることが大切です。

さらに、中国では板藍根がよく使われますが、日本ではハーブティがあり、うがいやお茶として手軽に使え、これからの季節にオススメです。

「ガンを治す」の話を聞きました

「ガンを治す 人生を癒す」という講演を聞きました。講演された方は、NPO法人 ガンの患者研究所の川竹さんです。

 http://www.naotta.net/

人間、絶好調の時に病気にかかりやすい反面、忙しいために見逃してしまいがちです。仕事が忙しい時というのは帰る時間も遅く寝不足気味ですし、接待などあればお酒も沢山のみ、油っぽい物を好んで食べます。つまり心・ストレスの乱れ、食事の乱れ、ライフスタイルの乱れという原因から「ガン」という結果を生み出してしまうのです。

さて、「ガン」と宣告されてしまったらどうしますか?ここでは「神様のメッセージ」として生活を変える最後のチャンス、最終警告と考えるそうです。

ガンになっても、これからどうやって生きていこうかと考える時間はあります。自分にとって嫌な事や悪いことを思い切って切り捨て、気持ちの良いことだけ選んで楽しんでやることが体にプラスに働くことも多くあります。そして廻りで治った人がいたら

「あの人は特別・・・・」ってマイナス思考ではなく!

「あの人が治ったのなら私だって!!」というプラス思考でいきましょう!

というものでした。

また、あるTVで、ガンの方が、登山をご主人と始められてから夢中になり、気が付いたら進行が止まっていたという話も聞きました。

自分の人生を改めて見直し、今までやりたくても出来なかった事にどんどんチャレンジし、プラス思考の自分を持つことが大切なんですね。

当店でもガンの相談に来られる方が沢山おられます。是非、参考にさせて戴きたいと思います。  (カク 記)

子供の睡眠時間

中医小児科学での子供の睡眠時間は、<6ヶ月~12ヶ月は15~16時間> <2~3才は12~14時間> <4~6才は11~12時間> <7才~は9~10時間>となっています。小学校高学年でも、8時間の睡眠は必要と思います。

しかし、大人の生活時間が夜型になり食事が遅くなったり、学習塾では10時に終了し、家に帰ると11時前という子供さんもおられます。学校の始まり時間は固定していますから、慢性的に睡眠不足の子供が増え、発達に影響を与えるのではないかと心配します。

カリフォルニア大学では、子供の睡眠時間と学業成績の関連を研究し、睡眠時間だけでなく良質の睡眠をとることで、良い結果を得られるということが発表されています。それもトータルで8時間眠っているということでなく、規則正しい睡眠習慣が大事なのです。

お子様の学習成績を上げたければ、睡眠時間をしっかりとることを考えてみて下さい。心身の正常な発達のためにも大事なことなのです。

子供の疲労

子供が疲れやすいというのは、実際に時間に追われて心身が疲労しているケースがほとんどと思います。その原因を取り除いてあげればよいのですが、現実は習い事や塾をやめるわけにもいかず、親御さんも悩むところです。

子供の場合は、疲労回復というより、体力をつけることが中心です。

食が細くて寒がりのようなタイプには、お腹を温め、食を増やし、体力をつけるものとして小建中湯を使います。また、元々発育不良や、体力が低い場合は<六味丸>を用います。

いずれも小児のためのお薬で、証(タイプ)が合えば、長期服用も問題ありません。漢方薬は予防薬として使えることと、歴史で検証されている安全性が特徴です。