ストレスと咽のつまり

精神的なストレスで咽が詰まるという症状は、漢方では<梅核気>と言い、西洋医学では<ヒステリー球>といわれます。この話は以前にも書きましたが

さらに、痰がともなうケースがあります。

後鼻漏か、蓄膿か、痰かわからないような症状で、痰が咽につまり、出そうとするが粘っこくて出にくい、夜にひどくなると窒息しそうで、救急で病院に行かれる方もあります。漢方では痰が鬱熱によって粘りを増していると考えます。

Yさん、59歳女性、2年前の夏風邪を引いた後から慢性の鼻炎になり、痰が溜まるようになった。病院では呼吸器系や耳鼻科などの診察を受けたが、特に問題はなく治療もない。咽の奥に痰がたまって通らないので、かき出すように取る時もある。痰をよく出すので舌が痛くなり、不眠にもなる。手のひらが赤く腫れ気味、のぼせがある、全身緊張状態など、漢方では<肝陽上亢>というストレスの症状が見られた。この症状は短期では取れないと説明したが、ご本人はつらく、すぐに来られなくなった。

難しい症状のひとつでした。