小児の蕁麻疹

乳幼児は食物アレルギーを起しやすく、それ以降アレルギー体質になりやすいのです。

中医学では、小児の特性として<二余・三不足>といって、五臓のうち<心、肝>は余りある状態であり、<脾、肺、腎>は不足するといいます。

その意味は、<心>や<肝>が余るというのは、日常でもいう肝の虫が強い、興奮しやすいというような意味です。ところが<脾>や<肺>や<腎>が不足すると、オーバーワークになったとき、処理しきれないということです。つまり、新しい食べ物で消化吸収がしきれなくなるとアレルギーを起す、急に気候が変化すると咳をする、風邪を引きやすい、体力がないなどです。これらの大人と違う点に注意することが必要なのです。

3歳の男児 Kくん、8月にいろいろなものを食べた日があり、アレルギーを起こし蕁麻疹が発症しました。病院でもらった抗ヒスタミン剤で落ち着いたものの、10月から再び蕁麻疹が出没するようになり、検査をするとアレルギー抗体のIgEが高くなっていました。耳鼻科でもらった薬を飲んでもアレルギーを起こし、薬も飲めなくなってきて、漢方を求めてこられました。

食物によりアレルギー性皮膚炎やアトピー症状を起す子供も多いのですが、慢性的蕁麻疹になる子供もあります。根本治療は消化器を強めることで、<漢方薬S>等を使っていただきました。また、食事上の注意を説明し体質改善を行っています。

両親がアレルギー体質の場合は特に子供さんに注意してあげて下さい。