イライラ病

イライラ病という病名はありませんが、とにかくイライラする、暴力的になるなどの神経疾患があります。特に春は自律神経が乱れやすく、うつ病のようになったり、なんでもないのイライラとする方が増えます。

32歳男性Hさん、専門的なお仕事をされていて、まじめな方なのですが、仕事でストレスを受けやすく、イライラが強い、酷いときは物を投げつける、暴力的になる、でも落ち着くと反省していて自分でもわかっている、とのことで、昨年にご家族が相談に来られました。

そこで<抑肝散>などを使っていただいたところ、2週間過ぎた頃から落ち着きが見え始め、その後も激しい状態は生じなくなり、安定していました。

ところが4月に入り、少し焦りやイライラが再び強くなり、病院の安定剤が増えたようです。その後、脈拍が増え、高血圧が高くなり、むくみがでるなど、副作用が出現しまし、すぐに薬は変えられたようですが、脈拍はすぐに落ち着かないようです。

調子良く経過しているときは、「もっと早く良くならないか」とあせりが出てくるのが普通ですが、焦ると薬が増え、その結果悪化するケースを見受けます。

自律神経疾患の方には、《この時期悪くなるのだ》と開き直ることも必要なようです。

漢方軟膏は安心です

店頭やネットショップに漢方軟膏を求めてこられる方は増えています。

今日お越しいただいた方は、子供のおむつカブレとお母さんの授乳時の乳首の傷などに使っていただき、ほぼ即効性で治るとおっしゃっていました。特に子供に使う場合は、知らない間に口に入れるなどの心配がありますが、漢方系の軟膏は安全で安心です。

様々な使い方があります

<紫雲膏>・・・ あかぎれ、ひびわれなどの乾燥が酷いものとやけどに適します

タイツ膏>・・・切り傷、とこずれ、かぶれ、痒みや炎症があるもの

<ベルクミン(昔は中黄膏)>・・・おでき、ひょう疽、腫れ物、化膿性のもの

上手に使い分けて下さい。なお、いずれも多めに塗ることで効き目が良いようです。

微熱が続く

風邪をひいているわけでもないのに微熱が続くという相談が時々あります。

中医学では体質を「実証」と「虚証」に分けて考えますが、店頭ではほとんど虚証の方がこられます。

微熱の原因のうち多いのが、<脾胃気虚>と<陰虚>です。脾胃気虚とは、高齢者や病後などで、胃腸の機能低下や体力低下した場合に生じる微熱で、午前や午後に発熱し、倦怠感や息切れなどの症状を伴います。また、陰虚とは、身体の水分不足状態で、慢性的な病気の方などに多く、午後や夕方から発熱し、手足のほてり、寝汗、のぼせなどを伴います。

70歳女性Mさん、風邪をひきやすく、一度ひくと治りにくい、風邪に関係なく微熱が続くとのことでした。最初は風邪予防の健康食品や、オウギ製剤を使っていただきました。
その後も風邪症状やめまいが続き、まずは体力を回復することが先決と思い、牛黄と人参が成分の<霊鹿参>をお使いいただきました。身体は楽になったものの微熱がとれません。

その後、<脾胃気虚>が原因と考え、補気健脾の<補中益気湯>をお使いいただき、改善しました。

寝汗の漢方

寝汗の中医学的な原因もはくつかありますので整理してみました。大きく分けて

・体力がない高齢者や病後の方・・・気虚タイプ

・比較的体力があり、水分をよくとり胃腸が弱い方・・・痰湿タイプ

・そして発熱を伴う病気の初期

などです。長期間続くのはこのうちの1、のタイプです。

心身の疲労がひどい場合、不眠や動悸などとともに現れます。こんなときには滋陰・安神作用のものを使います。

また、体力がなく、身体が乾燥し、手足がほてるなどの方の場合は補気・補陰作用の<麦味参>を使います。これらの処方には気を補う<人参や、無駄な汗をとめる<五味子>などが含まれて、効果を発揮します。

いずれも体質により漢方薬は異なります。

地黄の花が咲きました

昨日に続き、店頭に咲いている花を紹介します。

赤くて質素な感じの花をつけたゴマノハグサ科アカヤジオウという植物で、根を生薬<地黄>として使います。加工方法により、生地黄、乾地黄、熟地黄に別れ、それぞれ作用が異なりますが、主には身体に潤いを与え元気をつける<補腎陰>作用や、血糖降下作用などがあり、漢方薬Rや漢方薬H、漢方薬Sなど多くの処方に含まれます。

当店のイチオシ地黄製剤は『瓊玉膏』です。地黄、人参、麦門冬、地骨皮などが配合された【なめ薬】はなめた瞬間、これは効く!という感があります。

女性の冷えや肌の乾燥、疲労倦と、男性を強くする漢方薬として実績がある優れた滋養強壮薬です。

板藍根の花が咲きました

当店の店先に<板藍根>の花が咲きました。

板藍根とはアブラナ科ホソバタイセイという植物の根を乾燥したもので、その成分には抗菌・抗ウイルス作用があり、中国では咽頭炎や肝炎、ヘルペスなどの感染症に用いられています。

日本でも飲み易くなった板藍根のハーブティがあります。

この花はアブラナ科の植物ですので、一見してどこにでもあるアブラナの花に似ていますが、地上茎や葉を発酵させて、藍色の染料としても使われ、よく知られています。

月刊誌リーフに紹介されたその後

2月末発行の【月刊誌 リーフ】に当店を紹介いただきました。

その結果、3月はF1世代の方からたくさんの相談を受けました。相談内容は、<生理に関するトラブル> <肌荒れやニキビ> <ダイエット>がほとんどです。

漢方は<臭い>とか<苦い>とか<高い>などで、使ってみることを躊躇されていたようですが、中には<漢方薬F>のように、美味しく! 安く! そして効果が高い! ものもあり、漢方(中医学)の一端を知っていただく良い機会になりました。

最近は漢方茶などという、手軽に飲めるハーブティーもたくさん出ていますが、なんとなく飲んでいるのではもったいないので、やはり目的を明らかにし、改善を自覚できるような使い方をしてほしいものです。手軽さは茶が良いのですが、効果はやはり<薬>でしっかり感じてほしいものです。

ところで、今回僕が勉強したこと、それは『年代表現』です。

インターネット事典では、

F1世代=マーケットの購買決定権の8割を握っているといわれている、20代から30代前半の女性たちの世代の俗称。

X世代=ほどほどの人生で満足する米国の20代から30代にかけての世代

視聴率調査の用語としては

M1=男性20~34歳、M2=男性35~49歳、M3=男性50歳以上を指す

F1=女性20~34歳、F2=女性35~49歳、F3=女性50歳以上を指す

ということらしいです。

自律神経のトラブル・その2

64歳女性 Iさん、6年前に家庭の状況が原因でうつ病になり、それ以来安定剤や抗うつ剤を服用しておられました。漢方も一時使っておられたのですが、あまり変化がないとのことで相談に来られました。

のどが詰まり息苦しい、頭がカーッとした後フラフラし、その後がドキドキする、そして不安になるというパターンを繰り返しているとのことでした。他人からみると自律神経失調症の感じはなく、周りの人からは「お元気ですね」と言われようですが、本人はとても苦しく、答えようがないとのこと。皆さん同様に訴えられます。

そこでIさんには「抑肝散」を主とした漢方薬と、ドキドキしたときの頓服として<救心感応丸気>を使っていただきました。

2週間後の昨日に来店され、ドキドキするのがかなり少なくなったし、ドキドキの時に<救心感応丸気>を飲むとすぐに治まり、そのうち飲むことを忘れるくらいになっているとのことでした。

長期間の症状ですので、すぐに解決するとは思っていませんが、少しでも楽になれば安心感と自信が出来て、また良い方向に向かうものと思われます。『少しずつ、少しずつ』の積み重ねが良い結果につながると思います。

お花見の必携は

今日は朝の通勤電車が満員! 何事かと思ったら花見にお出かけの方ばかりのようです。

特に京都祇園・円山公園の枝垂さくらは満開で、鑑賞には最高の日です。今年は少し天候が不順でどうなるのかと心配していましたが、明日も晴れの見通しで、きっとすごい人出かと思います。

しかしみなさんお花見とは名ばかり? で宴会が盛んに行われていました。明日は休みですのでゆっくり飲めるのでしょうが、こんなときには健康食品の田七人参がお勧めです。

肝臓を守り、二日酔いを予防するのに自分でも使っていますので、自信をもってお薦めしています。楽しいお花見にしてくださいね!

春に多い自律神経トラブル

春になると自律神経や不眠のトラブルが増えます。

昨日と今日,連続して自律神経トラブルの相談を受けました。いずれも若い女性で、安定剤や抗うつ剤、睡眠剤などをお使いになっています。しかし出来るだけ使いたくないとのことですが、この時期は気候の変化がホルモンに変調を来たすため、気分が不安定になり、漢方でも対応が難しい時期と感じています。

まずは身体を温め、元気をつけて、補血作用のある<婦宝当帰膠>を使い、また少しでも気分をリラックスすることを実感してもらうように<ハーブティSN>を使っていただきました。

自律神経系に使われる漢方薬は多種ありますが、それらを使う以前に<婦宝当帰膠>や<補中益気湯>などのような補気・補血剤をベースに使ったほうが良いと感じています。あくまでその方の状態や体質によりますが、身体を元気にすれば心も元気になるとの考え方によるものです。