おなかが張って苦しい
急におなかが張る原因としては、食べ過ぎ、胃もたれ、ガスが溜まるなどが一般的ですが、漢方ではこれ以外にも多くの原因があると考えます。
70歳のKさん、急に胃の部分が張り、硬くこわばりました。
症状は、水を飲みたくない、尿量は少なく黄色い、食べると胃痛、食事量減少、ガスは出ない、便通は正常で、特別なストレスもなく原因不明でした。
以前にも同じ症状があり、その時は病院で血液検査やエコーなどを受けましたが、特に原因は見つからず、5日間ほとんど食べずに過ごした結果、自然に治りました。
今回も同じ症状なので検査を受けずに漢方を試すことになりました。
まずは、自律神経による腹部緊張と考え、腹部疾患に使う<柴胡桂枝湯>を用いましたが改善せず、
痰湿が脾胃に滞留と考え、<平胃散>や<かっ香生気散>を使い、胃の機能低下と考え、<香砂六君子湯>を使いましたが、いずれも改善しませんでした。
そこで再度検討しなおし、舌診から<微紅舌>で<黄苔>があり、原因は<脾胃湿熱>ととらえました。
そこで漢方薬はむくみに使う<茵陳五苓散>と胃炎に使われる<黄連解毒湯>を使いました。
結果、1日でおなかの硬さが軽減し、食欲が出てきました。
2日目にはおなかの張りも改善し、すっかり回復しました。
そういえば、発症したのはラーメンを食べた後だったとのこと、湿熱が強く滞留したタイミングだったようです。
漢方ではこの症状を<鼓脹>といい、その原因はKさんのような<湿熱>以外に、<気滞>や<寒湿> <血於> <陽虚>など、いくつもあります。
いずれも体質的原因であり、検査では見つけることができないものです。
舌診などで体質を正確に捉えることで早期に改善ができます。
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