舌炎の痛み

口内炎のように舌が炎症を起こし、痛みや潰瘍状になることがあります。

中医学では、胃熱(食べ過ぎなどで胃がオーバーヒートしている)、陰虚(身体の水分代謝が異常)、心火(ストレスなどでのぼせ気味の状態)などを原因とすることが多く、体質も考慮して漢方薬を選びます。

短期の口内炎は治療しなくても改善しますが、慢性的な炎症や潰瘍は漢方が得意な分野です。

55歳男性Bさん、舌が歯にこすれるためか、舌の辺縁部が潰瘍状になって痛く、話しにくく、その後は咽も痛くなり相談にこられました。

口腔部全体に炎症があり、話すたびに舌が歯に触れて痛く、食事も辛いようでした。早速、炎症を鎮めるための清熱解毒作用がある喉の痛みの薬<銀翹散> と 粘膜の改善のためにオウギ製剤を使っていただきました。1週間後来店され、痛みはかなり改善し楽になったとのことで、そのまま継続服用していただいています。

舌炎の場合も、発症の原因となったこと、例えば食生活やストレスなどの改善も合わせてしていただくようにアドバイスしています。すべての病は、生活の中に原因やその病になった引き金があるので、それを本人に気づいていただき、改めていくことが症状改善の近道なのです。