春の皮膚病

この時期は花粉症に次いで皮膚トラブルが多いようです。

季節が変わり陽気が増すために身体に熱がこもりやすく、また空気も乾燥しているので痒みが酷くなるのです。

60歳のTさん、2年前の5月に初めて皮膚病で相談に来店されました。身体がのあちこちに貨幣状の乾燥性湿疹があり、温まると痒みがまし、掻くと膿汁が出る、そして後がかさぶたになるというものでした。

漢方で<血熱>といって、熱がこもっていてうまく発散しないために起こるもので、食生活やストレスなどが原因の場合があります。

この時は清熱解毒作用の<黄連解毒湯>と、清熱瀉火の<竜胆瀉肝湯>を使い、1週間で痒みが楽になり、その後2ヶ月ほど継続されました。昨年は1月に来られ、1ヶ月間使っていただき、治まりました。そして今年は本日来られ、清熱通便の<清営顆粒>を加え、同様の処方を使っていただきました。

毎年同じような時期に発症し、漢方薬で楽になり来られなくなり、また次の年に来られるというケースは、花粉症と皮膚病に多いパターンです。いずれも体質が大きく変化しなければ、同じ処方で改善するものです