「健伸堂の不妊症とりくみと実績」

海外不妊研修

成都中医薬大学付属医院

2011年10月7日から成都中医薬大学付属医院で不妊・不育の研修がありました。朝から「男科」の外来研修。患者様は男性不妊の方も多くこられていました。もちろん出される処方は漢方薬。食事指導もされていました。

婦人科外来も研修。ここでは不妊の方がほとんど。
中にはこれから更年期や閉経を迎える方が美容や健康のための体作りをしたいとこられていました。

午後は2日間に渉り「男性不妊」と「不妊・不育」の講義をしっかり受けました。みなさまにお返しできるよう頑張ります!

御講演はめったに聞けるものではなく、我々は「ラッキーですね」と言われました。

我々が常に使っている、婦宝当帰膠、杞菊地黄丸、補血丸、参茸丸、参馬補腎丸、海精宝、二至丹などを陸教授が見られ、
「素晴らしい処方です。自信を以って患者さまに服用してもらってください」とエールをいただきました。

成都中医薬大学付属病院で学んだことを「皆様の願いに繋がるよう」頑張っていきたいと気持ちも新たにしています。

成都パンダ繁殖研究センター
成都パンダ繁殖研究センター

成都研修の研修証書
成都研修の研修証書

陸教授と
陸教授と

南京研修

南京中医薬大学の不妊研修も今年で6回目になります。
南京の街は気温26度、暑いです。
ホテルに向かうバスはしっかり冷房が入っています。
高層ビルが立ち並ぶ南京の街を送ります。スモッグのようにかすんでいます。今南京では偽札が流行っているらしく、釣り銭の要らないよう買い物をするよう注意がありました。

2日目は、8時からの外来研修に。夏桂成先生の外来を研修。
1日に20人の診察です。
もう80歳を越える老医師ですが、お元気に一人一人丁寧に診察され、きめ細やかにカウンセリングされる姿には、神々しさが感じるほどです。

夏先生の外来診察の予約は1年先までいっぱいとか。
今日も飛行機で診察を受けにきていました。
午後からはたっぷり夏先生の講義、多のう胞性卵巣症候群の対処を学んできました。

3日目も外来、病棟研修、講義とスケジュールいっぱい、中身の濃い研修でした。
いろいろ聞いてきましたので、またこれからの相談に役立てていきたいと思います。

南京中医薬大学附属病院にて、周期調節法の研修に行ってきました。
今年で6回目。皆勤賞です! 周期調節法の生みの親でいらっしゃる「夏桂成先生」の講義を毎年のように聞き、今年も頭に詰め込んできました。

私たち研修団と南京中医薬大学附属病院のお世話になった夏桂成先生をはじめ院長、職員の方との交流の場(晩さん会)が持たれました。
その時、「やっぱりママになりたい」の本を夏桂成先生にお渡しする機会をいただき(先生方に感謝しています)、夏桂成先生や談勇先生に感謝の意を込めて渡すことができました。

「私たちが夏桂成先生から学んだ周期調節法(当初は周期療法でしたが現在は周期調節法に呼び名を変えています)で500名の元気な赤ちゃんが誕生しました。 この赤ちゃんたちがこれからの日中の友好の懸け橋になるよう、そのためには今われわれ大人が平和な社会をつくって渡してあげることが務めと考えています」のようなことを話しプレゼントいたしました。

夏桂成先生から「しっかりまとめています。大事なこともかいてありこれで良い。細かくフォローすれば成績は上がりますよ。頑張ってください!」とお褒めのお言葉をいただき、ありがたく受け止めてきました。

南京の空港
南京の空港

南京の空港

煎じ薬の材料です
煎じ薬の材料

夏桂成先生、通訳の陳志清先生
夏桂成先生、通訳の陳志清先生

夏桂成先生、通訳の陳志清先生
夏桂成先生、監修してくださった劉伶先生と

南京中医薬大学の先生方と記念撮影に
南京中医薬大学の先生方と

中国山東省

山東省済南市にある山東中医薬大学での研修。
今回の目的は体外受精と中医学(漢方薬・鍼)を結合して成果をあげている、中国でも唯一の病院を見学・研修することです。
IVFを実施するとき、ホルモン剤と漢方薬を併用し、質のよい卵を作り着床を助け妊娠を維持していく、まさしく私たちが望んでいる対処がそこに見られました。まだ、日本にはこのような医療機関が有りませんのでとても貴重な体験になりそうです。

受付には「希望はここから始まる」と描かれ、シンボルマークも素敵でした。卵の周りに精子がよってきて、受精卵が出来、分割・成長するのを邪魔する邪気を鍼で払うのをデザインしたそうです。
一杯新しい情報を得ることができそうです。お楽しみに...!

研修を終え、山東省泰安市にある、世界遺産の泰山を訪れました。
泰山は何千年にもわたって歴代の皇帝たちが禅に封じ、天を祀る神様として扱われている山です。標高1545㍍、歴代皇帝のみならず有名な孔子、李白、杜甫などたくさんの詩人達が訪れている地です。
気温は-7℃、参道にはすでに雪が積り寒く冷たい参拝でした。

論語で知られる<孔子>の故郷、同じ山東省にある世界遺産の曲阜に行ってきました。
祀っているところは孔廟、お墓は孔林といい、広大な敷地を乗り合い自動車で見て回りました。とにかくスケールの大きさに圧倒されました。

山東中医薬大学附属病院受付

町からみた泰山

町からみた泰山
町からみた泰山

孔林と孔子の墓碑
孔林と孔子の墓碑

孔廟
孔廟

南京・厦門

南京で江蘇省中医院で周期療法の権威者・夏桂成先生の理論講義と外来実践の研修を受けてきました。夏桂成先生は、もうご高齢ですが大変お元気で、いつも私達の研修集団を快く楽しみに受け入れてくださいます。今回5回目ですので、覚えていてくださったのでしょうか、先生からお声と握手をいただき感激でした。

夏桂成先生の今回のご講義は「排卵期」の対処に関するもので、長年の臨床の実践を踏まえて話されました。私たちが店頭で相談をうける、PCOS,排卵誘発をしても卵が育たない、未熟で排卵してしまう、卵が大きくなっているのにもかかわらず排卵出来ないなどの排卵障害、あるいは着床障害、あるいは子宮内膜が薄いなども全て排卵期に関わっているとして、排卵期の概念・特徴、夏桂成先生が唱えておられる3-5-7の理論、対処について重要なお話を聞かせていただきました。

外来研修では地方からも多くの方が夏桂成先生の名声を聞きつけて受診され、いつもながらの混雑ぶりでした。
患者さんは以前はあまり見られなかった「PCOS]の方が多く、中国の食生活の変貌を垣間見た感じでした。

談勇先生の研修は、先生が旭川で研修されていただけあって、通訳なしで日本語が通じます。
談勇先生の患者様はホルモン剤を投与されている方が多く、ホルモン剤との併用が多いようです。 「ホルモン剤を6ヶ月使うといろいろな副作用が出てくるが、漢方薬を服用すると3ヵ月くらいで効果が出てきて副作用も少ない」「身体にはとても良い」と患者の診察の合間にいろいろ教えてくださいました。

談勇先生の講義は「周期療法とPCOS」で、PCOSの特徴、診断、対処法を日本語用のスライドを沢山作って講義されました。
毎日診療や手術でご多忙な先生が我々のために睡眠時間を裂いて準備下さっていると伺い、恐縮、感謝でした。

福建省厦門(アモイ)では、厦門中医院婦人科主任教授、王鷺霞先生のお話を伺うことが出来ました。アモイに着いた夜、座談会形式で我々の質問に答えていただきました。
王鷺霞先生は夏桂成先生の門下生であり、また談勇先生の同級生と伺いました。
お話も「周期療法は婦人科全般に使えます」「不妊の対処には周期療法を取り入れて月経周期を整えることが大切です」と強調されてました。
各種ホルモン剤との漢方薬の併用の問題、カウフマン周期での漢方薬の使い方も話してくださいました。

やはりいかなる時にも「弁証論治」が大切であることを強調されていました。
厦門は気温23度と暑く半そで姿でも汗ばむほどでした。

周期療法の権威者・夏桂成先生

談勇先生の研修

厦門中医院

南京中医薬大学

私が店頭で日頃実践している「周期療法」は、1960年頃に中国で考えられてきた新しい対処法です。女性の性周期ホルモンを西洋医学的な理論と漢方医学的な理論を組み合わせた、いわば中西医結合の対処法です。

この理論を深く進め実践している「周期療法の第一人者」が南京中医薬大学婦人科教授である<夏桂成>先生なのです。もうお年は70代。中国では老中医といわれ、診察は「名医堂」という別棟での特別室で行われています。もちろん、診察料も特別料金で、一般の方の3倍程度ですが、遠くから飛行機で来院されたり、泊りがけで来られて大勢の患者さんでいっぱいです。

私は毎年11月のこの時期に夏教授のもとに研修に行き、今回で4回目の研修になります。 今回は朝8時から夕方6時までの集中講義「周期療法の基礎理論」を受けました。中医学は3000年もの歴史があり、古代からの「陰陽理論」「易経の理論」がありますが、その理論を充分理解していないと「周期療法」がうまく実践できないことがわかりました。奥深い理論です。

夏桂成教授は「周期療法は進化し続ける」と言われていました。私も日頃の実践の中で、1年目よりも2年目、昨年よりも今年と、確実にステップアップしていることに、嬉しさと自信を感じた4回目の研修でした。

夏先生の診察室には、診察を受ける患者、次の患者、次々の患者が入り、問診をする院生、教授の傍で処方を決める院生、その処方を最終的に夏先生がチェックする仕組みになっています。そこに我々研修団の8人、通訳をされる中医師が入っての大人数。日本の診察風景とは随分違います。患者さんにとってもたいへんな迷惑かと思いますが、とても協力的で、基礎体温表(BBT)やカルテ、検査データも快く提示してくれました。

不妊の患者さんがとても多く、その原因はPCOS、子宮内膜症、無月経などが多かったです。皆さん、月経期、卵胞期、排卵期、高温期に分けてのお薬(すべて煎じ薬)を処方してもらっていました。おおよそが7日間の処方で経過を観察し、きめ細かく診ていかれます。私たち店頭では7日間単位の処方は難しいですが、これも今後の課題になりそうです。外来では、患者様へのアドバイスや症例のポイントなど、時間を割いての説明を受け、勉強になりました。

さらに、中国の産婦人科学会でも有名な<談勇>教授の「子宮筋腫」「卵巣嚢腫」の講義を受けました。
談勇教授はかって旭川医科大学に6年間在籍されていただけに流暢な日本語での講義でした。私たちの講義のために午前3時までかって資料を作ったそうです。 その意気込みは多くのスライドに現われ、手術で摘出された「子宮筋腫」、巨大な「卵巣嚢腫」、卵管内で育たなくなった胎児の「子宮外妊娠」、「子宮の奇形」の写真など、目で見る学習には「凄い!」と感嘆した内容でした。「子宮筋腫」の原因と対処、「筋腫を持ちながらの妊娠」など、漢方薬を使うポイントを丁寧に講義してくださいました。

談勇先生の祖父も有名な産婦人科の医者だったそうです。残されていたたくさんの資料をみて、「現代に応用できる事がたくさんあった」と熱く語り、中西医結合で多くの患者さんを助けている談勇先生。手術をしながら、体力回復に、体質改善に、積極的な対処にと、漢方薬を巧みに操る談勇先生の存在はとても大きく逞しく感じました。

左/夏桂成先生 右/同行の陳志清先生
左/夏桂成先生 右/同行の陳志清先生

夏先生とともに
夏先生とともに

月経周期と陰陽図
月経周期と陰陽図

臨床研修にて
臨床研修にて

談勇先生の講義
談勇先生の講義

広州中医薬大学

<広州中医薬大学・第一附属病院>へ不妊の研修に行ってきました
広州中医薬大学も他の中医薬大学と同様で風情のある門構えです。中に入ると新しい建物群ですが、入り口だけは昔の雰囲気を残しています。

広州中医薬大学第一附属病院は広東省の中でも有名な病院で、広くてきれいです

「習慣性流産」「免疫性不妊」の分野で名医として名高い<羅頌平・婦人科主任教授>から講習を受けました。

内容充実した研修会でした!

広州中医薬大学の門構え
広州中医薬大学の門構え

広州中医薬大学第一附属病院
広州中医薬大学第一附属病院

羅頌平・婦人科主任教授
羅頌平・婦人科主任教授

研修会の様子
研修会の様子

南京中医薬大学

11月23日:関空から南京への直行便は3時間半で到着です。早速に周期療法で有名な南京中医薬大学附属病院による歓迎会がありました。包副院長、夏桂成教授、談勇教授、南京中医薬大学附属病院関係者が出迎えてくれました。

11月24日:談勇教授は旭川医大で6年間研修をされ、流暢な日本語で講義されました。
「周期療法と生殖医療」と題して、現代生殖医療、人工受精、体外授精、顕微授精などの現状と漢方医療との併用の話しを聞きました。またIVF-ETを行う前に漢方薬を用いて月経周期を調整し、卵巣機能を改善し、内分泌の環境を改善することが受妊率を上げることになると強調されていました。

さらに多嚢胞性卵巣の人がなりやすい、卵巣刺激過剰症候群について、その影響は五臓に及び死に至ることもある為、適切な対応が必要とのことです。特に予防に目を向け、漢方の必要性を話されました。

11月25日:不妊の周期療法では世界で第一人者といわれる夏桂成教授の「子宮内膜症」の講義を受けました。子宮内膜症と月経周期、周期療法を用いるポイントなどを詳 しく伝授していただきました。「内膜症」の病理は「お血」でありますが、他の要因もからんでくるため、漢方的にしっかり症状を把握して対応することが大切、との内容でした。
「名医堂」という別棟で不妊治療の特別診療されている夏桂成先生の外来には沢山の方々が受診されていました。優しい眼差しで横に座っている患者さんの脈をとり、舌を診て、語りかけるような診療には「医の原点」をみる思いでした。

同日:南京中医薬大学附属病院の劉沈林院長が 「中医における保健養生の作用」と題して講演されました。その中で中医学の理論、自然界の中の一部としての人間、局部でなく全体を捕える整体観念を記され、特に心の持ち方、情緒活動の大切さも話されました。また、食事療法について、長寿は食事と関係があり、長生きの人は少食であること、食後の散歩も長寿の秘訣であると日々の養生について話されました。

昨年の症例検討と同じく、今回の症例検討は私の持って行った日本の患者さんの症例を取り上げてくれました。幸運です!月経、帯下、検査データなど相談の細かい指示を受け、また、多嚢胞性卵巣の講義もあり、充実感あふれる3時間で南京に来た甲斐がありました。

11月26日:夏桂成先生の不妊外来研修(2日目)、25日に続いての外来研修です。朝8時からの外来は午後2時頃まで続き、ご高齢の夏桂成先生のお身体が心 配になりましたが、日常から健康に留意され、夜は殆んど外出・外食されず、養生されているということです。精力的に不妊対処をこなしておられる姿は実年齢よりも10才も若いように見えます。

壁には夏桂成先生創作の太極図が貼られ、とくに私の目を惹きました。 次回は是非、この意味を受講したいと思っています。

婦人科講義:談勇教授と
婦人科講義:談勇教授と

周期療法講義:夏教授と
周期療法講義:夏教授と

羅頌平・婦人科主任教授
羅頌平・婦人科主任教授

劉病院長と
劉病院長と

夏教授室の太極図
夏教授室の太極図

南京中医薬大学

「南京中医薬大学附属病院」にて夏桂成先生の「不妊・周期療法」の研修に行ってきました。

南京中医薬大学附属病院は1日外来数3500人、ベッド数2000床の大規模病院です。
夏桂成先生は中国における周期療法の第一人者で、先生の診察には遠路飛行機で来たり、前泊をしたり、朝4時から外来の順番待ちをする程有名です。

11月19日、上海空港を経由して専用バスにて一路南京へ向かいました。 雨の中、高速道路を走り続け、外は真っ暗、渋滞も重なり約7時間かけて、やっと南京へ到着しました。プラタナスの街路樹が美しく迎えてくれました。到着後、南京中医薬大学副学長、附属病院長の劉沈林先生、夏桂成先生、他大学関係の先生方の暖かい歓迎を受けました。

20日、21日の2日間、夏桂成先生の外来診療を研修。2日間で延べ、60人近くの不妊患者を診せていただきました。夏先生は一人一人の患者さんを丁寧に相談され、脈診、舌診、基礎体温表をもとに診察、対処されている、その姿はまさに私達が理想とする診療体系でありました。
2日目の外来研修の時は、診療された患者さんに「妊娠したかも知れない、すぐ検査を」と検査にまわされ、妊娠反応を確かめ「脈が細いので、流産する可能性がある。すぐ入院の手続きを」と指示し、患者は感激の涙を浮かべるシーンに会い、夏先生の洞察力に感動しました。
夏先生の外来には「不妊」「子宮内膜症」「チョコレート膿腫」「不正出血」「多嚢胞性卵巣」などの患者さんも受診されていました。

毎日午後からは階段教室での特別講義。外来診療を終えてからの時間、72才のご高齢にもかかわらず、我々の為に情熱的に「周期療法」について症例をふまえて、詳しく解説していただき、一字一句聞きのがさずにと真剣に取り組みました。 また、3日目の談勇先生の講義も最先端医療(人工授精、体外受精、顕微授精など)と周期療法との取り組みを学会未発表のデータまで披露してくれました。 談勇先生は6年間、北海道の旭川医大で研修され、話される日本語はとてもわかりやすく、素晴らしい内容でした。

さらに南京中医薬大学の資料室も見学でき幸せでした。 歴代の漢方医(張仲景、華陀、孫思バクなど)の資料や薬の道具などが展示され、興味津々でウキウキと見て廻りました。
夏桂成先生の外来指導と講義、談勇先生の講義、私には願ってもない指導を受け、大変有意義で実り多い研修でした。

南京中医薬大学正門にて
南京中医薬大学正門にて

南京中医薬大学病院の前で
南京中医薬大学病院の前で

夏先生の診療風景
夏先生の診療風景

熱心にお話を聞いています
熱心にお話を聞いています

談勇教授と
談勇教授と