よく効く漢方茶 4
きのうの続き・・・
◆何首烏(カシュウ)
ツルドクダミの塊根を乾燥したもので、名前の由来は『何』公という王様が服用したら『首』の白髪が『烏』のように黒くなったので『何首烏』といわれた説が本に出ていました。
漢方では補血、補陰、強壮の効果があり、足腰や筋骨の衰え、遺精、便秘などに用います。
お茶としては、ほとんどが白髪や抜け毛の改善に使われます。養毛剤のアポジカにも何首烏が入っています。薬用酒として、ホワイトリカーにつけてもよいでしょう。
◆問刑(スギナ)
スギナはトクサ科の植物で全国どこにでもあり、春に食べるツクシはスギナの胞子茎です。
漢方では清熱、利尿に用い、民間薬としては、利尿、降圧、鎮咳、止血に用いられます。
お茶としては、むくみ易い方が利尿作用を目的に使われています。昨年だったか?テレビでガンに良いと放送されたらしく、求めてこられましたが、この効果は定かではありません。
続きはまた明日・・・
よく効く漢方茶 3
きのうの続き・・・
◆ 決明子(けつめいし)
最近ヒットしている『ケツメイシ』は、メンバーの2人が薬科大学卒業生で、,ヒップポップ、レゲエを中心に活躍するグループ。この名前の由来も「すべてを出しつくす」、「見えない神秘的な」という意味ということです。
生薬のケツメイシはエビスグサの種子で、ハブ茶の原料でもあり、その効能は・・・降圧、利尿、コレステロール低下、緩下作用などです。漢方では、眼の充血や痛み、高血圧に使います。
お茶としては、特に便秘薬として効果があります。コーラックのような便秘薬や漢方の便秘薬で、調子よく出ない、薬では用量が調整しにくい方などで、ケツメイシのお茶を使ってもらい、『すべてを出しつくす』という感じの、快便になった方があります。
また高血圧の方は、便通がよくなれば血圧も下がる傾向があります。安くて、飲みやすいお茶です。
◆ 裏白樫(ウラジロガシ)
ブナ科の樹木ウラジロガシの葉で、民間薬として昔から使われ、結石の抑制や溶解作用があり胆石、腎結石、尿路結石などを起こしやすい方に使います。現在は医師からの処方薬にもこれを原料にしたお薬(ウロカルン)があります。
お茶としては、ウラジロガシに連銭草や金銭草などをあわせ、利胆作用や利尿作用を加えて使うと効果的です。結石の出来やすい体質の方が、普段のお茶として使われます。
続きはまた明日・・・
よく効く漢方茶
最近はハーブティやリラックスティ、中国茶がブームのようになり、多くの種類のお茶がありますが、昔からの漢方生薬をお茶として飲んでいる方もおられます。
漢方薬とは複数の生薬を決まった分量であわせたものを言いますが、その生薬の1種類だけでも効果はシャープに現れます。例えば、黄耆、紅花、菊花・・・などがありますが、いくつか紹介します。
◆黄耆(オウギ)
漢方では、補気(抵抗力をつける)、利水(水分代謝をよくする)、止汗(無駄な汗をとめる)などの効能があり、疲れやすい、胃弱、内臓下垂、むくみ、寝汗、などに用います。
お茶で飲んでおられる方は、いつも汗が多い(多汗症)方や、疲れやすいという方です。
◆漢方薬Y(漢方薬Y)
漢方では利湿(水はけをよくする)、排膿(膿をとる)、健脾(胃腸機能高める)などの効能があり、むくみやすい、化膿性疾患、慢性下利に使います。
お茶で飲んでおられる方は、むくみやすい方、肌を美しくしたい、イボができやすい方などです。ハトムギ茶は漢方薬Yを炒ったもので、香ばしくておいしいですが、これに生漢方薬Yを混ぜても効果が期待できます。
続きは明日に・・・
病院システムが問題です
精密検査を受けるために病院へ行きました。長い間行ったことがなかったので、最近のシステムの変化に驚きでした。
まずは予約・・電話による自動予約システムで、診察券を持って行って長時間待つということがなくなりました。しかし、肝心の診察システムには問題があります。
医師はコンピュータを相手に電子カルテを書き、投薬の指示を書き、検査の日程を調べ、予約を入れるなど、以前は看護師さんがやっていたことを、まるでソフト開発者のようにパソコンに向い、すべて1人でこなしています。そのため患者さんと話しながら全人的に判断するということがなくなっていました。つまりパソコンを見て、人を見ていない! ことが問題です。手書きのカルテなら、図や絵を補足的に描くことでわかりやすくなりますが、電子カルテでは病名とデータと簡単な経過しか書けません。その結果、管理はしやすくなるのでしょうが、アナログ的な変化は記録されません。
効率化によって人間的要素がますます失われていくのが心配です。特に医療分野だからこそ効率優先は問題があります。日本に『赤ひげ先生?』はいなくなるのでしょうか?
そばの効用
夏になると当店のお茶はいろいろ変化します。漢方茶やハーブティー、栄養ドリンクもお茶代わりに使いますが、くせがなく誰にも喜ばれるのが『だったんそば茶』ですね。そばアレルギーの方には気を使いますが、栄養豊富でおいしいのは確かです。
そばはルチンが豊富で有名、特にだったんそばは普通そばよりルチンが格段に多いようです。ルチンは抗酸化作用があり、血管の強化や血圧降下作用があり、コリンは肝臓を保護し動脈硬化の予防にも有効です。さらにたんぱく質は大豆より多く、ビタミンは米の4倍と、かなりのスグレモノ!食物繊維も多く、整腸作用も期待できます。関西では比較的うどんやそーめんが多いですが、そばも見直してみて下さい。
アルコールと肝臓
昨日は社内研修会。元病院の院長先生をされていました内科の名医!に講師をお願いし、定期的に開催しています。
現代医学はさすがに難しく、予習復習が必要なのですが、なかなか出来ないので真剣そのものです。今回は肝臓、肝炎、肝がんについて学びましたが、その中のアルコールの功罪について紹介します。
アルコールが酵素によって代謝される能力には個人差があり、一般論としての話ですが、日本酒では1日2合(360ml x 15%=54mlのアルコール量)、またはビールで2本(1266ml x 4.5%=56mlのアルコール量)以下なら問題ない範囲です。でも毎日飲む方はその半分位で考え、日本酒1合なら健康酒となります。
また、肝臓がアルコールを処理する能力は1時間あたり10ml程度ですので、1合の日本酒なら分解されるまで3時間かかるという事になります。
適度の酒の効用は、気分のリラックス効果、血液循環をよくする、またHDLコレステロールの増加を促進し、動脈硬化を予防します。自分の飲酒量も計算してみましたが、健康酒の範囲に入っていて、ホッとしました。