海外からのお客さん

当店は京都の中心で便利な場所にあるので、海外からの方が多く来られます。

このとき通訳の方が一緒だといいのですが、そうでないとカタコト英語や中国語で対応せざるを得ません。時には「薬局店頭英会話」という辞書を引きながら話すことになります。語学力の必要性を感じています。

先日は英国から来られた男性、有名なソングライター&ミュージシャンで、日本にきてから診察を受けたところ、精密検査が必要とのことでした。彼は自然派? で漢方薬をと思われたのですが、症状が強くて心配なので専門医を紹介することにしました。当然ここでも病院の通訳を依頼することにしました。

あとで調べたところ国際交流協会というのがあって、病院限定でボランティア通訳を派遣してくれるようでした。観光都市・京都ゆえに、もっと自由にサポートしてくれる体制がほしいものです。

まもなく栗の季節

健康のために果樹園を作り始めています。といっても20本程度ですのでお遊びです。

日頃の手入れが出来ないため、いろんな果物が結実するかどうか怪しいものですが、さっそく今年植えた栗の木に小さな栗が実をつけました。何も手入れせず、植えただけなのに・・・。小さな実はとても繊細で美しく、かつ力強い雰囲気をもっています。

3年後には食べられる栗が出来るはずです!!

ドライアイ

ドライアイの症例ですが・・・

目が乾燥してヒリヒリするという学生さん。真面目な感じで、勉強で目を酷使するのは常でしょうが、他にも目の奥から始まる頭痛があり、肩こりと後頭部の頭痛もおき、疲れやすいとの相談でした。疲れがひどいと、夕方まで身体がもたないとのことでしたが、見た目は健康的なのですが・・・。

そこで、漢方でいう「気虚=エネルギー不足」と「気滞血お=ストレスで血流が悪い」ととらえ 目のトラブルに<杞菊地黄丸> と補陰作用の <麦味参>を服用していただきました。
次の検査で、涙の量が増えて、自覚的にも楽になり、頭痛も改善しました。

乾燥を改善する成分だけでなく、自分の力を引き出すものや、ストレスを緩和するものの総合作用が良かったようです。

目の乾燥感

眼の乾燥のため、まばたきを頻繁にする、ヒリヒリする、涙が出ないなどの相談がよくあります。病的なものはシェーグレン症候群などがありますが、単なるドライアイの方も多いようです。年代は中年女性から若い男性まで幅広く発症します。

漢方ではファーストチョイスに麦門冬湯が使われます。この薬は滋潤剤といって、潤いを増す働きで、対処療法としては良いのですが、その症状を生んでいる根源を改善しないと、根本治療(本治といいます)になりません。

発症の原因は、ストレス、血液不足、血の流れなどがあり、それぞれに異なる漢方薬を用います。
よく、乾燥⇒麦門冬湯として本に紹介されていますが、その原因と体質判断をして根本的に治しておくことが必要です。

明日は症例を書きます。

夏の花粉症

花粉症は春と秋の2回に集中しますが、この暑い時期にもアレルギーはあります。今はイネ科の植物、アシやススキでも起こりますし、ブタクサもこれから増えてきます。

たまたま、昨日と今日にかけて眼がかゆいという症状の方が3人来店されました。春の花粉症と同様に対処し、咳こむことや喉の症状があったので<銀翹散> などを使っておさまりました。症状は軽いので気にならない方も多いと思いますが、長い眼で見て体質改善が必要ですね。

ところで、年間通して花粉の飛散を測定している方ってあるのですね。参考に見てみましたのでどうぞ。

東邦大学・・・http://www.mnc.toho-u.ac.jp/v-lab/kafun/index.html

汗をかいて疲れる!

まだまだ暑い日が続いていますが、夏バテが始まるのは実は今頃からですね。

とにかくだるい! 食欲が出ない、なんとなくムカムカする、汗が異常にでる、発熱するなどです。疲れのために汗腺がコントロールできず、汗とともにエネルギーも抜ける状態で『気陰両虚』といいます。

55歳 女性 自営業の方、汗がダラダラでて止まらない、とにかくしんどくて・・・という相談でした。以前から漢方薬を飲まれていましたが、今回は気虚と陰虚がみられたので『麦味参』をお使いいただきました。あくる日、すごく楽になったと喜んでいただき、更に1週間分を買っていかれました。

麦味参は<麦門冬> <人参> <五味子> で構成された、夏にピッタリのお薬です。試してみては!

よく効く漢方茶 5

先日の続きですが・・・

◆連銭草(レンセンソウ)

 別名カキドウシは民間薬として古くから使われています。漢方では清熱・利尿・通淋の効能があり、浮腫や排尿障害、結石に用いられます。結石には金銭草も用います。

お茶としては、糖尿病の方が、タラノ木皮と一緒に煮出して使われますが、お茶とは言いがたい味です。目的を持った方は飲めますが!

◆桑葉

 桑の葉は絹を生むカイコの餌。蚕にはもったいないような、カルシウムやミネラル成分が豊富で、民間薬としても桑枝が用いられてきました。漢方では解熱・明目・止咳の効能があり、煎じ薬に用いています。

最近は桑の葉に含まれる特有の成分が、ブドウ糖の吸収を阻害し、血糖上昇を抑制するとして、血糖値の高い方向けにサプリメントが売られています。お茶としては飲み易く、ミネラル補給の意味からもオススメです。おいしく飲むめに、他のお茶とあわせても良いでしょう。

五山の送り火

8月16日は「五山の送り火」の日です。お盆に我が家に帰ってきた霊を、16日の送り火で黄泉の国(よみのくに)へ送るのです。

今日は朝から快晴で澄み渡り、夕立もなく無事に行われました。とても美しく幻想的!

これで京都の夏も終わりです。明日から秋風がそよぐことでしょう。

よく効く漢方茶 4

きのうの続き・・・

◆何首烏(カシュウ)

 ツルドクダミの塊根を乾燥したもので、名前の由来は『何』公という王様が服用したら『首』の白髪が『烏』のように黒くなったので『何首烏』といわれた説が本に出ていました。

漢方では補血、補陰、強壮の効果があり、足腰や筋骨の衰え、遺精、便秘などに用います。

お茶としては、ほとんどが白髪や抜け毛の改善に使われます。養毛剤のアポジカにも何首烏が入っています。薬用酒として、ホワイトリカーにつけてもよいでしょう。

◆問刑(スギナ)

 スギナはトクサ科の植物で全国どこにでもあり、春に食べるツクシはスギナの胞子茎です。

漢方では清熱、利尿に用い、民間薬としては、利尿、降圧、鎮咳、止血に用いられます。

お茶としては、むくみ易い方が利尿作用を目的に使われています。昨年だったか?テレビでガンに良いと放送されたらしく、求めてこられましたが、この効果は定かではありません。

続きはまた明日・・・

よく効く漢方茶 3

きのうの続き・・・

◆ 決明子(けつめいし)

 最近ヒットしている『ケツメイシ』は、メンバーの2人が薬科大学卒業生で、,ヒップポップ、レゲエを中心に活躍するグループ。この名前の由来も「すべてを出しつくす」、「見えない神秘的な」という意味ということです。

生薬のケツメイシはエビスグサの種子で、ハブ茶の原料でもあり、その効能は・・・降圧、利尿、コレステロール低下、緩下作用などです。漢方では、眼の充血や痛み、高血圧に使います。

お茶としては、特に便秘薬として効果があります。コーラックのような便秘薬や漢方の便秘薬で、調子よく出ない、薬では用量が調整しにくい方などで、ケツメイシのお茶を使ってもらい、『すべてを出しつくす』という感じの、快便になった方があります。

また高血圧の方は、便通がよくなれば血圧も下がる傾向があります。安くて、飲みやすいお茶です。

◆ 裏白樫(ウラジロガシ)

 ブナ科の樹木ウラジロガシの葉で、民間薬として昔から使われ、結石の抑制や溶解作用があり胆石、腎結石、尿路結石などを起こしやすい方に使います。現在は医師からの処方薬にもこれを原料にしたお薬(ウロカルン)があります。

お茶としては、ウラジロガシに連銭草や金銭草などをあわせ、利胆作用や利尿作用を加えて使うと効果的です。結石の出来やすい体質の方が、普段のお茶として使われます。

続きはまた明日・・・