水分の取り過ぎ

「1日に2Lの水分をとって下さい」、という話をテレビや医師から聞いて実行している方は以外に多いです。

しかし、人によって必要な水分量があるので、一律に2Lというのは問題があると考えます。夏は発汗するので多くとりますが、冬は少なくて良いのは自然の道理です。

漢方では水が身体に滞っていることを『水滞』とか『水湿困脾』とか言い、どこに溜まったかによって対応も変わります。

23歳女性、冷え症と脚の浮腫が悩みで相談にこられました。まずは水の量を聞くと、やはり2Lを飲んでいるとのこと。整体の先生から言われているということで、水を減量するよう説明してもなかなか信じてもらえませんでした。

70歳男性、暑い仕事を長年されていて水も多く飲む習慣ができていました。そのためか、鼻水やくしゃみが多く、ひどいときだけ<小青竜湯>をつかっておられました。また糖尿病もあり、眼の検査を受けたところ、白内障以外に、眼底に白い斑点があるのが見つかりました。さらに再検査により、眼底の腫れ物と水滴?が付いているという診断を受けました。そういえば少し前から涙が出るのがひどくなって来ていました。

これらはまさに水が身体からあふれている状態です。出る部位は異なりますが、水分の改善でよくなる症状は多々あります。もう一度見直してみて下さい。