脇の痛み

70歳のOさんは昨年9月ごろより、脇の部分が痛み始めその痛みが身体の前後に広がり、寝返りすると痛みで目がさめるほどでした。

病院で血液検査やCTを受けても異常なく、鍼灸院や整骨院など8箇所も行ったが、改善の兆しがないので、最後の望みをかけて当店に来られました。

話し始めてすぐに『胸脇苦満』だなと思い、何かストレスを受けることはありますかと言うと、昨年から家族の方の病気ですごく悩んでいるとのこと。そこでこの痛みはストレスによる筋肉の緊張しかないと考え、<柴胡剤>を使っていただきました。

1週間後再来され、薬を飲み始めて3日でほとんどの痛みは無くなり、よく効いたと驚かれました。すでにストレスとの関係である事が説明してありましたので、納得していただきました。

胸脇部の痛みは西洋医学では不明なものが多いのですが、漢方ではすぐに『胸脇苦満』が判別できます。Oさんももっと早く来ておられたら、長い間辛い思いをすることが無かったのですが・・同じお悩みの方は、ぜひ漢方をお試しください。

まくり

時々お問い合わせを受ける<マクリ>は別名:海人草という海草です。

昔から回虫の駆虫薬として使われてきましたが、最近は成分のカイニン酸とサントニンをあわせた駆虫薬が販売されていて、マクリはあまり使われなくなりました。それでも年に何回かお問い合わせを受けることがあります。

なお、産後間も無い赤ちゃんに飲ませる胎毒下しは、このマクリに他の生薬を加えたものが一般的です。参考にご覧ください。
https://www.kanpou.info/blog/ichizen/images/2007/04/post-468.html

サフラン

近年あまり使われなくなった<サフラン>は、別名:番紅花といい、活血、通経の漢方生薬として使われてきました。

しかし、花柱を1オンス=30g集めるのに4300本の花が必要とされて、高価なためにあまり使う機会がありません。作用は、鎮静、鎮痛、通経などがあり、生理痛や生理不順、産後の腹痛に用いられるとともに、清心といい、気分の落ち着かないときにも使われる生薬です。

今日もお客様からお問い合わせをいただいたので、書いてみました。