とにかく眠い

睡眠不足ではないのに、眠っても眠っても眠り足りない、そして昼でも瞼をふさぎたいというケースがあります。

原因は胃腸機能低下や極度の疲労などで<気虚>に陥った場合です。

25歳のMさん、昨年12月に風邪をひき、その後しっかり回復するまもなく年末で仕事を忙しくしてこられました。そして今年になってから、倦怠感が続き、夜は寝ているのに昼も眠く、瞼が落ちてくるようになり、また眉間が赤くなっていました。病院で検査を受けられましたが、結果はとくに問題ないとのことで、相談に来られました。

過去にも同じようなケースがあったので、極度の疲労による<気虚下陥>と考え、補気・健脾薬の<補中益気湯>と<参馬補腎丸>をお使いいただきました。漢方薬Hは胃腸の力を取り戻し、身体に元気をつけます。また漢方薬Jは疲れによる<気虚>と<腎虚>を改善します。1週間程度で改善するものと思われます。

このように西洋医学では問題ないが、症状は改善されないというケースは様々あり、漢方が得意とする疾患です。

乳児湿疹

乳児湿疹は生後1ヶ月頃から発症する事がよくあり、繰り返したり、治りにくいことや、アトピーとの区別がつきにくいことなどがあります。

病院ではアンダーム軟膏や症状がひどい場合はステロイド軟膏などが使われます。

生後2ヶ月のKちゃん、顔を中心にあちこちに湿疹が発症しました。病院でステロイドの軟膏を処方されたのですが、お母さんが使いたくないとのことで相談に来られました。

元々ご両親にアトピー体質はなく、多分お母さんの食事内容に問題があり、乳汁に及んで発症したのではないかと思われました。

漢方では、飲み薬、漢方軟膏、入浴剤などを併用しますが、Kちゃんは2ヶ月ですので服用はむりで、<紫雲膏>や<タイツコウ軟膏>を使っていただきました。

それまで痒がっていたのですが、使い出してすぐに痒みが治まり、赤みも改善してきました。しばらく使うと消えるものと思われます。

漢方軟膏はごま油の香りがしますが、安全で何処にでも使えるのが特徴です。また入浴剤はこの他に<ヨモギ=ガイヨウ>や<桃の葉>など、症状によって使い分けます。5ヶ月を過ぎると飲み薬を使う場合もあり、子供には漢方が活用できるのが特徴です

納豆がない!

テレビの話をもう1題です。

先日の「あるある大事典Ⅱ」で、納豆に含まれるイソフラボンにダイエット効果があるという内容が放送されました。

そのあくる日から、スーパーの陳列棚から納豆がなくなったとか!納豆だけでダイエットが出来るなら、今まで食べていた方はかなりダイエットできたのでしょうか?

過去にも<杜仲茶>や<ギムネマ茶>のダイエットがブームになりましたが、いずれもマスコミの放送の仕方に問題があるようです。メーカーは、一時は売上げが増大しますが、そのリバウンドも考えられます。当店でもお客様のご依頼でまとめて仕入れたものが残るということが過去にはありました。何事もじっくり考え、正しい判断が必要ですね。

なお、当店でのダイエットは、ゆっくり体質改善の<扁 鵲>をお勧めしています。ダイエットの基本は食事の注意と運動にあることは当然ですが!

本当は怖い家庭の医学から

昨日のテレビ番組「本当は怖い家庭の医学」で、漢方をテーマにした放送がありました。

問診や舌診、腹診など漢方の診断方法や、生薬を用いた料理の話などの基本的な内容で、漢方普及の立場からはよい番組だったと思います。

しかし、この中で<漢方は医師によって処方される>とか<保険で飲める>との話がありましたが、薬局でも当店のように専門的にやっている所があることは話がありませんでした。

そこで紹介しておきたいのですが、保険適用の漢方薬エキス製剤は148種類がありますが、一方保険適用されないいわゆる<一般医薬品>としての漢方薬は、当店でも250種類程度常時在庫しており、その他のメーカーを含めると多くの種類があります。

これによって

1、漢方薬の選択の幅が広がります

2、動物生薬を含む優れた薬もたくさんあります

3、生薬配合によってはシャープな効き目の薬もあります

また、専門的な薬局では1人のお客様に30分~1時間かけて全身の状態を捉え、処方を決めます。○○病には○○湯というような<病名漢方>でなく、漢方理論、中医学理論に基づいて処方を決めています。

テレビを見て、思ったことを書いてみました。

今日は七草がゆの日

最近は七草がセットになって販売され、七草かゆが簡単につくれることで伝統行事が引き継がれていくことは素晴らしいことです。

昔は原っぱから引き抜いてきたものですが、草が間違っていると言われて探したものです。

七草がゆは元々無病息災を祈願して始まったものですが、現代ではお正月の食べすぎで疲れた胃を休ませる機会として捉えられています。本当に休ませるなら、何も食べないほうがいいかも!

七草セットを開けて調べてみると、ちゃ~んと入っていました。

セリ、ナズナ(ペンペングサ)、ゴギョウ(ハハコグサ)、ハコベラ(ハコベ)、ホトケノザ(タビラコ)スズナ(かぶ)、スズシロ(大根)

薬を飲めない病気

自律神経失調症の方や、そこまで病的でないが神経質な方などで、どんな漢方薬をも飲めない方が時々あります。

まずは飲もうと思うと吐き気がする、とにかく飲んだが気分が悪くなり戻す、口が苦くなる、胃が痛くなる、などの症状です。

これは漢方薬だけでなく、健康食品でも味によって飲めないようです。

原因は、

飲むものに対し不安感があるとか、

味覚や胃が過敏で、反射的に緊張状態になってしまうのか

あるいは過去の服薬に対するトラウマ?かもしれません。

このような方の場合は時間をかけてカウンセリングが必要になりますが、現実はなかなか改善せず、薬局をたくさん巡られているケースが多いようです。とても難しい疾患です。

新年のご挨拶

読者の皆様、新年おめでとうございます。

本年も今日から営業を開始します。また、ブログもスタートしていきますので宜しくお願いいたします。

さて、このお正月のお休み中もたくさんのお問合せをいただきました。今日から順次回答させていただきますが、お正月もいろいろなことでお悩みの方がたくさんおられること改めて実感しました。

そして昨年からスタッフも増えて充実してきましたので、様々なご相談に対し、的確に、且つ迅速にお応え出来るよう頑張ってまいります。どんなことでもお気軽にお問合せくださいませ。

お雑煮あれこれ

お正月はお屠蘇とお雑煮で毎年始まります。

その歴史を調べると、平安時代から鏡餅が供えられ、その後京都で雑煮を食べる習慣がはじまったとか。

京都では白味噌仕立てで少し甘い味の中に丸餅をいれ、大根や人参、頭芋などを入れて作られます。関東ではすまし汁の中に焼いた角餅が入れられます。

その他、地域によってそれぞれの習慣がありますが、お正月の間同じ味では飽きてしまうので、我が家では京都~東京~北海道など味の旅?をして楽しみます。

<お屠蘇>とともに<お雑煮>もお正月の伝統行事、大切にしたいものです。お母さん方、子供たちに作り方を教えていってくださいね。