赤ら顔

赤ら顔の相談も多いのですが、改善に時間がかかるケースや、また改善しないケースもあり、難しいと感じています。主なタイプで分けますと

1、いつも赤い

2、緊張するとすぐ赤くなり汗が吹き出る

3、のぼせで赤くなる

4、季節の変わり目、特に春先に赤くなる

5、肝臓や血圧の影響で赤くなる

など、様々な原因があります。

漢方薬も、熱を冷ますものから、血流を良くし熱を発散させるもの、過緊張を抑制するものなど様々です。このうち難しいのは1、2、で、3と4は比較的短期間で改善します。

先日相談に来られた40歳の女性、春や秋の季節の変わり目に顔全体が赤くなり、特に目の周りが赤く腫れて乾燥し、酷いときは皮膚が剥落するようになるとのことでした。肌全体も乾燥気味で、アレルギー体質もあり、季節の影響を受けているのは明らかでした。

そこで、乾燥をとる<当帰飲子>と、目の周りの炎症を鎮める<梔子柏皮湯>をお使いいただきました。

2週間後来店いただき、赤みはほとんど消え、痒みもなくなりました。予想以上に短期間での改善で喜んでいただきました。

漢方で<春は肝の病を生じやすい>と考えます。そのため、肝の影響を受けやすい目の周りに症状が強く出たり、自律神経のトラブルが出やすいのです。西洋医学ではあまり季節を重視しませんが、漢方(正確には中医学の五行説)では、季節や自然の変化と人体が受ける影響をいつも考えているのです。