「ケーススタディのご紹介」

無月経(痩せすぎ)のケーススタディのご紹介

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BMI18を乗り越えて感動のわが子との対面

Sさん36歳は学生(10代)の頃から月経不順で6年間、ピルを服用していました。頻発性月経でホルモン剤のお世話にならなければ月経が整いません。結婚されて赤ちゃんが欲しく不妊治療を始めました。排卵誘発剤を使っての治療で妊娠されましたが子宮頚管が無力で、赤ちゃんを支えられず19週で残念ながら流産をする悲しい結果になりました。
精神的なショックから立ち直り「体力をつけて、今度こそ無事赤ちゃんを生みたい」と漢方薬を求めて来られました。

細身のSさん、BMI(体重と身長の割合が22が健康的な数字とされています)が18と痩せすぎの数字でした。外見からも、胃下垂、内臓下垂(子宮頚管無力症も)が疑われるくらい「脾気虚」の様相です。基礎体温表(BBT)も周期が定まらず、激しく上下する波状で不安定です。時には低温期が長く続き多嚢胞卵巣のようでもあります(LH80、FSH5・6)。

赤ちゃんを早くほしいと切望され、病院に通いながらの治療が始まりました。【脾腎陽虚】【肝鬱気滞】【気血両虚】として捉え、ホルモン剤の刺激を減らしてもらいながら、漢方薬で〈婦宝当帰膠〉〈六君子錠〉を中心に、少しずつ補腎〈参馬補腎丸など〉を加え、体調を見てきました。しかし軽い誘発剤でも、Sさんの卵巣は敏感に反応して腫れてしまい、基礎体温表(BBT)がさらに乱れてしまいました。このままの状態ではよくありませんので、しばらくホルモン剤を4ヵ月程お休みして体調を整えることにしました。漢方薬を服用して1年3ヵ月、待望の妊娠をされました。ドクターも驚く自然妊娠でした。一度流産の経験がありますので不安でしたが、心拍確認後はしっかり赤ちゃんを育てるため、安胎薬と流産予防のお薬を服用してもらいました。さらに子宮頚管をくくる外科的な処置も行い、万全な対策をして出産を待ちました。

そして暑い京都の夏にKちゃんが誕生しました。
漢方薬を服用して妊娠~出産まで2年間。高いハードルを越え、待ち望んでいたわが子を抱いたSさんの母親の姿に感動しました。
胃腸機能を高めて丈夫な身体になって2人目に挑戦してくださいね。

※たくさんのケーススタディがブログにもありますのでご覧ください。