「ケーススタディのご紹介」

反復流産(不育症)のケーススタディのご紹介

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妊娠してもすぐに流産してしまう不育症

34歳のRさんは、身長147cmで体重38kgと小柄。結婚して12年になります。
これまでに2回流産をしましたが、いずれも6週目の初期流産でした。流産の原因は「抗リン脂質抗体」で血栓ができて、赤ちゃんに血液が巡らないため。さらにリウマチなどに関係する抗核抗体も陽性です。プロラクチンも25と数値が高め。Rさんは自然妊娠はしてもすぐに流産してしまう「不育症」といわれています。
月経周期は28~30日で、月経期間は7日間、月経血には血塊が混じります。
寒がりで冷え症、腰痛もあり、疲れやすく風邪もひきやすいようです。うつ傾向に陥りやすく、「月経前症候群(PMS)」もあります。排卵期のオリモノは少ないようです。月経周期14日目の卵胞は7・2、内膜は15で、卵胞の成長が遅れ気味です。

すぐに周期調節法を開始。【腎陰不足】【気血両虚】【肝鬱気滞】と捉え〈婦宝当帰膠〉〈衛益顆粒〉〈イーパオ〉を中心に、月経期は〈血府逐丸〉〈シベリア霊芝〉、卵胞期は〈シベリア霊芝〉〈杞菊地黄丸〉、高温期には〈参茸補血丸〉を服用してもらいました。
1ヵ月服用後には、13日目の卵胞の大きさは18と順調に成長しました。月経開始予定日にも体温が下がらず「もしや?」と思い、妊娠検査薬で調べると陽性反応が出てびっくり。双子の妊娠でした。

流産の経験が2回あるので、即入院となり止血剤と黄体ホルモンの注射、そしてバファリンの内服が始まりました。入院中も免疫性不育症の治療として漢方薬の〈流産止め安胎薬〉を続けてもらいました。頑固な便秘症でしたが、〈紅サージ〉で対応できました。

12週目に子宮頚管縫術が行われ、アスピリンやヘパリンの力を借りながら漢方薬を飲み続けていました。32週目に出血、帝王切開で2人の女児を無事出産しました。
結婚して12年目に授かった2つの命、待ちに待った待望の赤ちゃんは1528gと1320gの低出生体重児で、新生児集中治療室(NICU)へ入院となりましたが、毎日搾った母乳を持って面会に行く時期も、わが子が待っていればこそ乗り切れました。2ヵ月後には家族揃っての生活が始まり、毎日悲鳴をあげる忙しさにも、幸せで満足そうです。
ママも丈夫になってくださいね。子育ては体力勝負ですから!

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