「ケーススタディのご紹介」

PCOS(多嚢胞性卵巣症候群)のケーススタディのご紹介

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「多嚢胞性卵巣症候群(PCOS)」で諦めていたのに自然妊娠

Jさん(31歳)は大学病院で「多嚢胞性卵巣症候群(PCOS)」と診断され、ホルモン剤を投与されていました。不安でしたので不妊クリニックも受診して、ここでもPCOSの診断を受けていました。ホルモン検査数値(月経周期3日目)はLH:26、FSH:9・3、PRL:13・9、E2:77、TSHの数値は正常でした。
卵巣のエコーではPCOSの特徴であるネックレスサインが見られ、典型的なPCOSと言われていました。当店に来られた時は、「クロミッド」「ルトラール」を服用して月経周期を整えていました。基礎体温表(BBT)は「クロミッド」+「ルトラール」でもきれいな2相性にはなっていません。何とか体質を改善して、妊娠できる身体にしたいと漢方薬に希望を託してのご来店でした。

南京中医薬大学附属病院の桂成先生の処方を参考にして、煎じ薬を服用していただきました。今までの長い月経周期が40日と縮まり、排卵も起きるようになりました。月経(破綻出血でも)が来たり、排卵が起こるとお薬を出しやすいのですが、なかなか出血や排卵が起きないのがPCOSの特徴です。出血があれば新たな周期のスタートで月経期のお薬、続いて卵胞期のお薬とこの時期が一番大事です。PCOSになりやすい方は【痰湿】あるいは【脂濁】、【お血】体質の方が多いです。卵の成長を阻害する原因を取り除くため、燥湿化痰・温陽理気・活血通絡のお薬が必要です。Jさんにも煎じ薬を服用してもらいました。

6ヵ月の服用を終え、改めて成人病センターに行ってもらいました。「子宮筋腫」、「子宮内膜症」があると診断されました。また膣頸部におできのようなものがあると言われ、大学病院で生検したところ「ナボット嚢胞」があると判明。漢方薬は卵胞期中心でいかに排卵させるかを考えて、煎じ薬を続行していました。
1年経った4月、妊娠されました。当店に来て「生理が始まらない!」と言うのです。妊娠チェッカーで見てもらいました。くっきり陽性でした。Jさんは嬉しくて感動で涙が止まりませんでした。側にいる私たちももらい泣きするほどでした。

それからはつわりがひどく、漢方の安胎薬が飲めず、PCOSは流産しやすいので心配しましたが、予定日近くに元気な産声を上げました。Jご夫妻の喜びは大変なものでした。Kちゃんを抱いて3人で来てくれました。心優しい名前で、きっとJさんに似て美人になるでしょう。2310gとやや小さめでしたが元気に育っています。本当によかったです。

※たくさんのケーススタディがブログにもありますのでご覧ください。