「ケーススタディのご紹介」

子宮内膜が薄い・体外受精を繰り返しても妊娠できないのケーススタディのご紹介

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子宮内膜が薄くて胚移植ができない

Nさん37歳が当店に来られたのは「子宮内膜が薄くて胚移植ができないので何とか厚くして欲しい」「卵巣がhMGに反応しなくなってきた」「受精卵の分割が止まってしまうので卵の質を高めて欲しい」とのご希望でした。一見して神経質、妊娠したい一心でゆとりがなく思いつめているような感じがしました。

結婚されて8年。半年間は2人だけの生活を楽しんだ後、すぐ子どもができると思っていたそうですが、なかなか授からず焦る気持ちが不妊クリニックへと向かわせたようです。不妊クリニックでは卵管癒着の疑いがあるため、体外受精(IVF)で治療を進めてきました。この間、人工授精(AIH)16回、体外受精を16回されています。ご来店いただいた時のホルモン値はFSH16、PRL35・0と卵巣の働きもお疲れ気味、PRLも高い数値でした。移植前の子宮内膜はいつも4~7、胚移植に踏み切れない状況でした。

冷え症でイライラしやすく月経前の乳房脹痛があり、舌は長年のホルモン使用のためか暗紅色、薄白苔を呈し、脈も細弦でした。【腎陽不足】【肝欝気滞】【血虚血お】でしたので周期調節法で〈婦宝当帰膠〉〈水快宝〉〈血府逐お丸〉〈杞菊地黄丸〉〈紫河車〉〈炒り麦芽〉などを服用してもらいました。8ヵ月を経て、体調もよくなりイライラ感も激減してとても穏かな表情になりました。

その間に採卵もでき、排卵状況を見て人工授精もできる限り施行してきました。子宮内膜も4、5・5、6・7、8・9と徐々に厚くなり、期待が持てるようになりました。そのような時「今、待合室にいます。子宮内膜が9あります。移植してもよいでしょうか?」との問い合わせに「9あればよいでしょうね! 移植してみたら」とお答えしました。Nさんも決心し周期20日目に胚盤胞を移植できました。それが見事着床しました。日頃からクールなNさん。さすがに安堵して一緒に喜びを分かち合いました。
無事生まれてくるまで、一生懸命安胎薬を服用してくれました。どんなに待ち望んでいたことでしょう! 何年間もホルモン漬けになった卵巣をいたわり、子宮内膜を厚くするために活血薬を服用、やっと子宮内膜と赤ちゃんが対話できるようになったのですから、素晴らしいです。そしてつわりも乗り越え待望の赤ちゃんを抱くことができました。結婚10年目。可愛い女児を授かり、満面の笑みで挨拶に来てくれました。
とても賢く反応がよいSちゃん。Nさんの思いつめていたあのお顔がすっかりママの顔になっていました。待望のお子さんの誕生でNさん一家は今、幸せに包まれています。

※たくさんのケーススタディがブログにもありますのでご覧ください。