免疫学・安保先生の講演1

昨日は漢方薬Sの全国大会が東京であり、メインイベントとして、免疫学で有名な安保先生の話を聞く機会を得られました。とても素晴らしい話でしたので、そのポイントを紹介します。興味ある方は新刊の「体温免疫力」を読んでみてください。

 

まずは低体温が病気を生むということ。現代社会は生活が豊かになり、子供はのんびり育ち、且つ運動量が少なくなっているため、交感神経の興奮状態が少なく、代謝が低下して低体温になっています。

 

一方大人は、ストレスが増えて常に交感神経の緊張状態が続くために血管が収縮し、血流が悪くなって低体温を招いているということです。低体温の原因は生活環境や食習慣にも原因があると思います。

 

結果、低体温は身体の免疫を低下させ、外部からの感染や、ガンなどの内部からの病気になりやすいのです。昔は36.5℃が普通と思っていたのですが、最近はお客さんに聞いても35℃以下の方が多くおられます。運動不足を解消し、身体を温め、代謝を高めることが肝心です

 

漢方は身体を温め、代謝を高めるものがたくさんあります。これらは予防薬として常用できるのも特徴! 改めて漢方の素晴らしさに自身をもちました。

ヨーグルトと白内障

白内障のお客様より「ヨーグルトを摂り過ぎると白内障に悪影響を与える」というのはどう考えますか?との質問をいただきました。初めて聞くことなので早速ネットで調べてみると「伝統食の復権」という本に書かれていて、筆者は島田彰夫さんという、食の文化と健康を研究されている大学教授でした。  

  

要点は、ヨーグルトやチーズは、乳糖がグルコースとガラクトースに分解されていてカルシウムが吸収されやすい食品です。ところがガラクトースは酵素が働いてグルコースに変換されて初めてエネルギーとして利用可能になるものですが、成長とともにこの分解酵素がなくなり、ガラクトースが目の水晶体に溜まって、白内障の原因の一つとなるというのです。若年性白内障が増えているのは牛乳摂取過多=牛乳信仰による誤りということです。何でも偏って多量に摂取するのはいけません。

  

これに対して漢方的な判断はありませんが、日頃の食事指導で話すことは

  ・牛乳の飲み過ぎは、身体を冷やし、アレルギーの原因になる。

  ・カルシウムの摂り過ぎはだめ、1日400mgでよい。

  ・日本人には日本の食習慣=和食が民族に合っている

  ・ヨーロッパ型の肉や脂肪の多い食生活が現代の病気を生んでいる

などは、この方の話に共通するところがあります。

今回は情報の受け売りになりましたが、興味ある方は読んでみてください。

心の病か?性格の問題か?

昨日もお母さんが娘のことで・・・と相談に来られました。話によると、感情の起伏が激しく、うつ状態かと思う時と、荒れて騒ぎ暴れると止められない状態になる時もあるということ。心療内科で相談したところ、精神分裂やうつ病ではないので薬は出ないということで、漢方薬で気分が落ち着くようにしてほしいとのご希望でした。

漢方ではヒステリー症状に対して<甘麦大棗湯>や<抑肝散>を使うことはありますが、どうも病気というより環境や性格の問題のようで、薬はないといってお断りしました。病的なのか性格なのかは本人に会わなければ判断は難しいです。

複雑な社会の中で、バランス感覚を保って過ごすことが出来ない若者が増えているように思います。生活豊かになった分だけ、心は貧困になりつつあります。何とかしてあげたいという気にはなるのですが、漢方ではなく社会の中で解決するしかないようです。

おなかが張る!

過食気味でおなかが張るのは、注意すれば防げることなのですが、仕事を遅くまでされている方は夜の食事が不規則になり、食後寝るまでの時間が短いため、どうしても胃もたれ気味になります。

また酒を飲む方は身体に湿気がたまりやすく、カロリーもオーバー気味になっています。この生活が続くと、腹部だけが張ってきて、ズボンのベルトが使えなくなり、腹中では脂肪肝が育っていきます。

以上は私自身に当てはまることですが、そこでこれは大変!と思い立ち、食後に消化酵素健康食品をのみ、昼に化痰約を継続して飲んできました。1ヶ月経過した現在、以前のように座ったときにベルトをゆるめる必要もなくなり、身体も楽になりました。

ビール腹といって笑っている間はいいのですが、脂肪肝には気をつけてください。肝臓は『沈黙の臓器』です!!

おなかが張る!

今日は、おなかが冷えて張るというケースです。

これは常時はるのでなく、冷たいものを飲んだとき、特にビールやアイスをよく摂る方で、いつも冷えている方に多いです。原因がはっきりしているので、準備だけしておけば簡単に解決します。

いちばんオススメの商品は温中散寒作用の<人参湯>で、冬の間は女性の冷えに効果を発揮しました。また、生理痛の時におなかが冷える方で、ホカロンなどで暖めると楽になる方には、この人参湯で温まり、生理痛がかなり楽になりました。

ビールを飲む前に、または冷たいものを食べた後すぐに飲めるように携帯すると便利です

おなかが張る!

昨日の続きです。ストレスを受けやすい方で、食べないのにおなかがいつも張るというケースです。

24歳の独身女性。 食べ過ぎたわけでもないのに、おなかが異様に張る!苦しくてベルトを緩めても、パンクしそうな感じがする。ガスが多いし、おなかはゴロゴロというし、いつも気になって仕方ない。トイレにいっても改善しないし、どうしようもない!ということで相談に来られました。

こんな悩みの方は結構あるのです。これは気の滞りが原因で、腹部の筋肉の緊張で、張っているものと考えられました。中医学の言葉で言うと『肝脾不和』といって、精神的なことが胃腸に影響しているという状況です。

この方には「気丸」という錠剤を1週間使ってもらいすっきりしました。しかしストレスを受けるとまた発症すると思われますので、薬を適宜使っていただくことにしています。

おなかが張る!

「おなかが張る」 をシリーズで書きますが、まずは主なタイプを列挙しておきます。

1、便秘で4日以上お通じがないタイプ

2、食が細く、便を出す力がないタイプ

3、ストレスを受けやすい方、食べないのに張るタイプ

4、おなかが冷えて張るタイプ

5、過食で肥満の腹が出ているというタイプ

それぞれ対応方法が異なります。便秘については近日中のメルマガ

https://www.kanpou.info/info/magazine.html

で書く予定ですので、2の食が細く、腸の動きが悪い方の対応方法は・・・

ちょうど、今朝のNHK番組「生活ホットモーニング」で食物繊維の効用が放送されていました。腸の動きが悪い「停滞腸」は、様々な病気の原因や、肌荒れの原因となります。腸の動きを良くするために必要な<不溶性食物繊維>は、腸から吸収されず、ゼリー状になって水分を保ち、便をやわらかくするとともに、便のカサを増やし、腸の働きをよくします。女性は1日20gの食物繊維が必要とのことです。これを食事でとるためには、     

1、温野菜にして繊維を多くとること(ほうれん草、ブロッコリーなど)

2、いも、豆、海草類を多くとる(いも、納豆、おから、わかめ、ひじき)

3、精製しない穀物をとる(ライ麦パン、麦ごはん)

食物繊維をとることによって、大腸の働きをよくする、コレステロールの上昇を抑える、血糖値の急な上昇を抑える、などの効果が期待できるということです。でも現実は食物繊維がいつも不足がちですので、当店では1日2回のラクシュミ服用をお勧めしています。

これと、通常の食品との合計の食物繊維量は1日の必要な分を満足します。これで毎日 快便で快腸!!

まぶたが腫れる!

五月の爽やかな気候も終わり、今日も暑いのですがなんとなくジメジメして気持ち悪い京都です。梅雨に入ると体まで湿気が及び、むくみ等が出やすくなります。

漢方で、まぶたが腫れる原因としては2つ。一つは熱が伴なう炎症状態で、このときは明らかに赤くなったり、目が充血したりします。もう一つは水分過多でむくみの状態です。飲み過ぎたあくる朝、まぶたが腫れて重い!というのも同じで、、日常的に腫れるのは体質改善が必要です。

53歳女性、いつもまぶたが腫れて気になる、足もむくむ、尿の出が良くない、花粉症の時期は鼻水とともに腫れもひどい、などで相談に来店されました。この方の場合は<五苓散>を短期的に使っていただき、その後体質改善のため<防已黄耆湯>に変更し継続中。まぶたのむくみも身体のむくみも減少し、すっきりしたと喜ばれています。

胸苦しくて不安!

先日書いた「胸がつまる」と同様の話ですが、急な出来事によるストレスから一過性の心筋梗塞状態になるケースは多いようです。その後、突然に再発しないかという不安から、神経症に進展していく方もあります。早い時点で、ストレスによるものだと充分理解できればいいのですが、心臓疾患として投薬されるために、患者は心臓病と捉えられるようです。

53歳女性、4年前に急な出来事が発生し、急性心筋梗塞に。その後、更年期症状も合わさって不安感が強くなり、外出もままならず、つらい日々を過ごされていました。当店に来店されて相談の結果、息切れや動悸に使う<救心感応丸気>や<エゾウコギ含有健康食品S>をお使いいただきました。

最初は何の変化もなく不安に思ったとのことですが、1週間後から頭の周りのモヤモヤがとれて晴れた気分になり、2週間でかなり改善していました。このような更年期と重なるときは症状も複雑になりますが、常用薬と頓服薬を組み合わせることでうまく対応できます。