コラーゲンによる吹き出物

コラーゲンは、関節の疾患に関連する症状緩和や、肌を美しくするものとして、人気のある健康食品です。

人体では、皮膚や血管など、ほとんどの組織にある繊維状のたんぱく質ですが、健康食品ではコラーゲンペプチドとして加工されたものを摂取します。これが腸内でたんぱく質分解酵素によって分解され、消化吸収されるわけですが、人によっては分解酵素の差があるため吸収されにくく、大きな分子のたんぱく質としてアレルギー反応を起す場合があるようです。その結果、本来肌を美しくするものが、肌にトラブルを生じることがあります。

いつもブログをご愛読いただいている漢方ファンの女性Mさん、コラーゲンを飲み、額に吹き出物が出来たとのこと。コラーゲンが分解されにくく、胃腸に負担になっているためと思われました。

一般的に<額>や<口の周り>に出る吹き出物は、胃腸に負担があるため生じているもので、胃腸の働きを良くし、胃腸の負担を軽減する漢方を使います。

Mさんの場合は消化を促進する健康食品SSを飲み始めて1週間ほどで改善してきました。この他にも健胃作用の<六君子湯>なども効果があります。

このような例はたくさんあり、額の小さな白いニキビ・吹き出物には結構早く効果が見られます。ぜひお試し下さい。

冬の高血圧

寒くなってくると風邪や冷えの相談が増えてきますが、意外に自分で気が付いておられないのが高血圧です。

継続して来られているお客様には、毎回<血流計>で血液の流れを調べると同時に血圧も見て、記録を残していますので、季節による血圧の変化がよくわかります。季節の変化に影響を受ける方と受けない方がありますが、中年以上の方は12月以降に血圧が上ってくるケースが多いようです。

3年来お越しになっている女性Nさん、お嬢様の相談に伴なって来られているのですが、半年前から拡張期(下の)血圧が90を超えるようになってきました。そして年末には収縮期(上の)血圧が150、下が100を超えていましたので、そろそろ気をつけたほうが良いと思い、活血作用の<冠元顆粒>をおすすめしました。

<冠元顆粒>は血管拡張作用があり、寒い時期の高血圧や、末梢血管の収縮にともなう冷えやしもやけにも使います。一般に運動不足の方で肥満傾向の方は下の血圧が上がりやすいですが、Nさんは週に1度以上山を歩いておられる健康志向家で、体型も標準で、見た目は健康的なので、<冠元顆粒>だけでも改善するものと考えています。

寒くなる時期、自分の血圧がどうなっているのか是非一度調べてみて下さい。

七草がゆ

1月7日は七草の節句、お正月の締めくくりになる「七草がゆ」の日です。鎌倉時代から行われていたという邪氣を払う風習で、お正月で疲れたお腹を休める意味もあるようです。

七草はどこにでも説明されていますが念のため・・

せり・なずな・ごぎょう・はこべら・ほとけのざ・すずな・すずしろ・・ですね。今はこれらの野草は取れないのでスーパーで買いますが、この日に限らず、いろいろな季節の野草を入れて薬膳粥を作ってみてはいかがでしょうか。

日本では風邪を引いたときなどにつくるとか、中国料理店で食べる程度ですが、中国では日常的にお粥をよく作ります。

朝の胃腸がまだ動いていない時に消化の良い粥を食べるのは道理にかなったものです。そして水分を含んでいるので、固形物が少ないのに結構お腹がいっぱいになるのが粥です。また、鶏肉や野菜など、何を入れても美味しいのがお粥です。ダイエットにも最適です。

最近は炊飯器もお粥モードがあったり、レトルト食品もたくさん出ていますが、米から炊く本格的なものでなくても、残りご飯を煮るだけでも充分おいしいお粥が出来ますので、日常的にも続けられます。

美食としてのお粥より健康食としてのお粥をぜひお勧めします。

新年のご挨拶

新年おめでとうございます。

さらなる漢方の普及と、皆様に少しでもお役に立てればという気持ちを新たにし、ブログを書いていきます。

今年もよろしくお願いします。

学業の神様・北野天満宮から

漢方ブログ

このブログを書き始めて7ヶ月余り、合計170件の症例や情報、雑感を書き綴ってきました。

漢方に関するブログを書いておられる方はたくさんおられますが、大変レベルの高い解説を書いておられる方から、私のように『飲んだ・効いた』タイプまで様々です。

私のブログに対するスタンスは、タイトルの通り<1日1善>であり、1人でも喜んでいただけたらというもので、学術的な解説をする目的ではありません。漢方がいろいろな症状に使え、それが「証」に合った時は即効性があり、難しいものでなく身近なものですよ、という意図で書いています。

したがって弁証(病気の原因分析)や論治(治療法を組み立てる)としては不充分な内容ですが、一般の方々にわかりやすく知っていただこう、難しくなりすぎてはいけないと考えています。

1年を振り返りこの業界の方から見ると稚拙なブログ、あるいはちょっと短絡的、とのご意見があるとは思いますが、あくまで<中医学と漢方の啓蒙>の立場で、<易しく>ということを来年も続けていたいと思います。

本年もありがとうございました。

Hanako westに掲載されました

キレイになれるビューティ&ヘルシーフード、コスメ情報や、おい しいお店やカフェのこと、お料理やお菓子のレシピなど、とっておきの話題がいっぱいの女性誌 《Hanako west》 に当社の四条店<市兵衛薬局>が掲載されました。

今回の特集は「体質改善ダイエット」で、そのうちの一つの方法として、漢方薬で気・血・水のバランスを整えて代謝をアップし、太りにくい体質をつくるというものです。

以下、紹介文です・・・

宇治に本店を構える『健伸堂薬局』の支店。毎週金曜は、古村滋子さんのカウンセリングが受けられる女性専門相談デーになっているので、初めての人でも足を運びやすい。カウンセリング中には、鍼灸師の資格を持つ古村さんに、食欲を抑えるツボや代謝をアップさせるツボなどを教えてもらえるのがうれしい。

ココがうれしい⇒毎週金曜日は女性相談日 + 通いやすい駅近の好立地

マガジンハウス 様 ありがとうございます。

南蛮毛のはなし

昨日のテレビ「あるある大辞典Ⅱ」は、世界あるある最新報告SP として、キレイになれる話があったようです。残念ながら見られなかったのですが、放送後すぐに<南蛮毛・ナンバンゲ>のご注文をたくさんいただきました。

南蛮毛>は、ご存知のとおりトウモロコシの毛(雌花の花柱)を乾燥したもので、昔から民間薬として使われてきました。特に、腎炎の浮腫や妊婦の浮腫に用いられてきました。

テレビでは『むくみをとってスッキリする』ということと思いますので、この場合は1日量10~15gを煎じ、お茶として使います。はと麦茶に混ぜるなどすると、より美味しくいただけます。ぜひお試し下さい。

高齢者のめまい

めまいの話は何度も書きましたが

その原因として圧倒的に多いのが水毒、水分代謝に係わるものです。

しかし高齢者の場合はどちらかというと痩せていて、たくさんの水分が停滞しているという事はあまりありません。このような方のめまいは血流と関係するものが多いようです。

80歳の女性Nさん、以前にめまいで通院したことがあり、以降時々フラッとする時があります。血圧も少し高いので<冠元顆粒>を飲んでおられますが、めまいを感じたときはこの漢方薬をを少し多めに飲むと落ち着くとの事。

冠元顆粒は血流をよくする薬で、これによって改善するようです。血流を良くする薬は他にもたくさんありますが、めまいで<冠元顆粒>や<桂枝茯苓丸>で良くなる例はたくさん経験しています。

風邪の早期改善

寒さが急に強くなり、風邪の方が増えるのではないかと思われます。

風邪薬はたくさんありますが、初期にうまく抜けることが大切で、こじれてしまうと咳が長引いたり、喘息様症状になったりします。短期間に良くするには、思い切ってたくさんの漢方薬を使う場合もあります。

50歳女性Tさん、風邪をこじらせて3日目、微熱があり、咳き込みが激しく、咳のため胸が痛い、痰は少ないと言う症状でした。あくる日に大事な用事があり、早く治したいとのこと。

そこで、柴胡桂枝湯や、麦門冬湯、 咳と咽の痛みをとる<銀翹散>などを2日分使っていただくことにしました。 そして、1日経た今日の夕刻にTさんから電話をいただき、ずいぶん良くなって用事も無事に終えたとの報告を受けました。今回のように多くの種類を使うことは少ないですが、どうしても1日で良くする必要がある場合はこんな方法も有効です。

ストレスによる便秘

ストレスはいろいろなところに影響をあたえますが、その一つに便秘があります。中医学で『気秘』といわれ、肝脾気滞により起こります。

症状としては、お腹が張る、スッキリ出ない、残便感、便が細いなどです。通常の便秘薬を使っても、便は軟らかくなるがなかなか出ないようです。

30歳男性Wさん、営業の仕事をされていてストレスがいつも多く、身体は見た目は元気そうですが、本人はすごく疲れを感じているとともに、ひどい便秘で数日出ないし、お腹が張って苦しくなります。

<大甘丸>など通常の便秘薬ではだめで、<通導散>を使っていただきました。これは<大黄>や<芒硝>などの瀉下剤と<厚朴>や<枳殻>の気剤が合わさったもので、気滞やお血に使うものです。

これに限らず、気のめぐりをよくする理気剤を加えても良いのですが、1種類で済む優れた漢方薬です。1週間後が楽しみです。