漢方薬の指定買い

漢方薬は個々人の体質に合わせて選定しますが、最近は女性誌でちょっとした漢方ブームになっているためか、自分で調べてこられて指定買いされる方も増えました。

特に女性の冷え症に人気のあるのが<婦宝当帰膠>で、比較的誰でも使えて、身体が温まることも実感できますので、急いでいる方や難しい相談をしたくない方には好評です。冷え症の場合はこれ以外にも<当帰四逆加呉茱萸生姜湯>や<当帰芍薬散>などたくさんの種類がありますが、指定買いをされる場合は問題ない限り、そのとおりで使っていただきます。

薬の効果は≪効くという心理が働いたとき効く≫のも事実なのです。いわゆるプラセボ効果(有効成分を含まないにもかかわらず、薬を飲んだという意識から治療効果が出ること)があるのです。

料理屋さんの職業病

飲食関連の仕事の方は、お客様に合わせてお酒を飲む機会が多いようです。当店にも調理仕事をされている方がこられますが、そのご相談のほとんどが肝機能に関するものです。

Aさんは有名な料理屋さんの板前さんですが、肝機能検査でγーGTPが400以上といわれ、当店に来られました。板前さんの仕事はいつも忙しいため、簡単に飲める形態であることが必要ですので、スティック状で調理白衣のポケットに入れておいていつでも飲める<田七含有健康食品>をお勧めしました。

それから1ヵ月後に再び買いに来られ、状況をお聞きしたところ、データは100近くなったとのこと。本来はお酒を控えることをお勧めするべきなのでしょうが、仕事柄やむを得ないこともあり、健康食品をしっかり続けていただいています。

田七人参だけでなく、蛇胆が含まれるこの商品は短期間でも喜んでいただける健康食品です。

中国の冬虫夏草

中国に行ったときはできるだけ街の薬局を巡るように心がけています。

今回も成都で昔からある、成都同人堂とそのとなりにある冬虫夏草専門店、そして向かいにある北京同人堂を見学してきました。いずれの店もたくさんの人が入っていて、生薬調剤や漢方錠剤を求めていました。

これらの店内の大きなスペースを占めているのが<冬虫夏草>です。日本でも良く知られていますが、ここでは上物から安いものまで種類が多く圧倒されました。価格は日本で販売している価格より高いものが多く、日本に比べて平均的に収入や物価が安い国なのに、誰が買うのだろうと思われました。観光客の日本人を対称にしているのか、あるいは富裕層なのか? 

いずれにしても量と種類の豊富さは中国ならではのことでした。

成都案内2

【パンダ繁殖基地】

成都にはパンダの保護・飼育している施設が2箇所あります。ひとつは郊外にある「中国臥竜パンダ保護研究センター」で、もうひとつが今回行った「成都大熊猫繁育研究基地」です。

この基地は国家予算の他に多くの人の寄金、ボランティア活動で支えられており、日本中医薬研究会も、美人パンダの誉れ高い"氷氷"(ひょうひょう)をお母さんとして2003年8月1日に生まれたメスのパンダの里親となり、≪冠元(かんげん)≫ ちゃんと命名されています。この冠元ちゃんは<漢方薬K>の商品名からとったもので、今年3歳になり、体重は80kgを超えていますので、写真を撮るにも抱っこはできません。

ここには58頭のパンダが飼育されているため、施設内は食料の竹がたくさん植えられています。また広い施設内は電気自動車に乗って移動もでき、設備は充実しているようです。

【川劇の変面】

四川の演劇を川劇といい、コミカルなものや、口から火を吹くダイナミックなものなどありますが、中でも不思議なのは顔マスクが瞬間に変わる「変面」です。

この独自の技法は一子相伝で門外不出のもの。面相もすごい迫力があり、何度見ても絶対にわからない不思議なものです。四川に行くなら必ず見たいものです。

成都案内1

休日に成都市内を巡りました。この地は三国志でよく知られた歴史の街で名所も多くあります。

【武候祠】

三国志で名高い「劉備」に仕えた名軍師・諸葛孔明のことを武候といい、ここには「劉備」と「孔明」が共に祀られています。(写真は劉備の像です)

庭内は柏の木が茂っていて、静かで且つ幽玄な雰囲気が漂っています。三国志の好きな方には一度は行きたいところですね。

どこの地にいっても高価な玉石を売っている人がいるものですが、この中でも同様に工芸品や高価なものを売っている日本にお会いました。いろいろな仕事があるものですね。

【杜甫草堂】

西暦759年から4年間、唐代の詩聖・杜甫がここに住んでいたとの事。日本ではまだ奈良時代ですね。

杜甫はここにあった仮小屋で247首の詩をつくったと言われますが建物はなく、明代にこの草堂が再建されて今日に至っています。

庭園内には竹の林があり、ちょうど京都・嵯峨野の竹林に似ていて、閑静な美しさがあります。

その中に博物館があり、日本人の西川さんが館内の案内をしていました。その後はお決まりのコースで、宝物?を紹介し、これを格安で売りますとの話しに繋がっていきました。  ドコデモビジネスの国ですね。

冠元顆粒の故郷をたずねて

四川川大華西薬業股分有限公司(元 華西医科大学製薬所)の工場を訪問し、ここで作られている<冠元顆粒>の製造工程を見てきました。

生薬の選別・洗浄からはじまり、大きなタンクによるエキス抽出、顆粒をつくり、パッケージングするまでの工程を最新の設備と衛生的な環境の下で作られていることをしっかりみてきました。そして、多くの女性が作業に携わり、厳しい検査をしている眼差しに、日常なんとなく取り扱っているこの商品も、1包づつが心を込めて作られたものと知り、ジンとくる想いでしたした。

工場はGMP(医薬品の製造及び品質管理に関する世界基準)に基づいた管理をしていて、信頼できる製品であることも確認できました。

それにしても、工場内の各部門の長がほ

とんど若い女性で占められていることは驚きで、中国の新しい世代がますます力をつけていることと、止まる事のない建設ラッシュも合わせて、益々発展していく強い国を感じさせました。

四川大学・華西医院 にて

今日は四川大学に付属する華西医院にて研修を受けました。

医院といっても実際は大病院で、1日の外来患者数8000人、医師が800人、看護師1600人がいる中国最大の病院です。日本にはこんなに大きな病院はないと思います。

ここでは中西医結合といって、中医学と西洋医学の両面からの治療を行う部門があります。そして、急性膵炎や慢性気管支炎の治療など で画期的な効果をあげているとのこと。

今日のここでの研修は、<麦味参>の臨床応用などで、様々な疾患に使われて成果をあげていることを再認識しました。中国では漢方薬の点滴があるので、極度に体力気力が低下した方に対し<麦味参>の抽出液点滴が使われ、すばらしく回復するようです。

中国・成都での研修会

三たび成都にやってきました。

1回目は成都中医薬大学(元は成都中医学院)での<中薬研究と応用国際学術会>に出席し、日本から参加された、故・難波恒雄先生(富山医科薬科大学)のお話しを聞いたことを思い出します。

2回目は当店の<ひまわりの会・中国ツアー>で九塞溝と成都を巡りました。

そして今日が3回目で、何となく古くから知っている気分で、空港も街並みも、そして名所も親しみがわいてきます。初日は到着が既に夜で、例によって「陳麻婆豆腐店」で夕食で終えました。研修は明日からです。

肝硬変のご相談

肝臓は沈黙の臓器といわれ、悪くなっていても自覚症状がなく、かなり悪くなって初めて検査に現れるというものです。知らない間に進行し、肝硬変になる方もあります。

44歳のKさん、昔から多量の飲酒を続け、現在γーGTPは400以上、肝硬変と診断されてから相談にこられました。既に黄疸の症状があり、顔や目は明らかに黄色く、また腹水も少しあるとのこと。

詳しいデータはなく、とりあえず肝臓の働きを助ける健康食品と、清熱利水作用の<茵陳五苓散>をお使いいただきました。あわせて、今が人生の大きな転機にしてもらうため、アルコールをやめ、おなかの冷えるものや冷たいものを一切禁止することを約束しました。

そして20日後の今日来店されたのですが、顔色はすっかりきれいで少し赤みをさし、倦怠感もずいぶん減少し、朝起きが楽になったとの事。短期間にすっかり改善しました。近日中に病院へ行くとの事ですので検査結果が楽しみです。

服薬もさることながら、ご本人の固い決意と、奥様の厳しい対応が効を奏したようで、とてもうれしいい結果でした。

ホルモンに関する研修会

昨日は定例の<社内研修会>で内科の先生を講師にお願いし、性ホルモンに関する勉強を行いました。当店では不妊症に関するご相談が多く、ホルモンの話や質問もあり、タイムリーなテーマの学習でした。

その中のひとつ、最近米国では<DHEA>というホルモンが話題になっています。これは デヒドロエピアンドロステロンといわれ、副腎から分泌されて性ホルモンに変わる男性ホルモンなのです。

これは老化に関係するホルモンで、一般的には意欲を高め、身体を元気にしたり、運動選手では筋肉を増強するなどといわれます。

また、疾患に対しては、コレステロールを下げ、動脈硬化の予防や、糖尿病の改善、骨粗しょう症の予防などにも効果があると言われています。さらに認知症の予防として脳機能を改善するともいわれています。

日本ではまだ治験段階で、医薬品にはなっていませんが、婦人科では不妊治療に患者さんの自費負担で一分使われ始めています。米国ではサプリメントとして販売され、ネットを通じて日本にも入ってきています。

しかし、まだ新しいもので副作用なども不明ですし、とくに人間の根幹をコントロールしているホルモン系を乱すことがないのか、10年以上の単位で結果を検証されることになるでしょう。

新しいサプリメントはいつも危険と隣どおしです。安易に使って取り返しのつかないようなことにならないよう、充分気をつけてください。