本年もありがとうございました

1年間ブログをご覧いただき、まことにありがとうござました。

症例を中心に、平易な文章で綴って参りましたが、専門の方からみれば、『飲んだ、効いた』の中味のない文章と思われたことでしょう。しかし、このブログは理論的に解説する目的でもなく、漢方薬は様々な使い方があるもんだなあと、一般の方に知っていただき、漢方をより身近な存在にしていただくことで、漢方が一層普及すればという目的で書いています。

また、店舗にお越しいただきました皆様には、まことにありがとうございました。

当店も昨日で本年の営業を終えました。最終日はたくさんの方にご来店いただきましたが、すべて対応させていただきましたので、安心してお正月をお迎えいただけるものと思います。風邪などに気をつけて、楽しいお正月をお迎えくださいませ。

新年は1月5日(月曜日)の10時から営業いたします。

来年も宜しくお願い申し上げます。

目の奥の痛み

頭痛にもいろいろなケースがありますが、目の奥の痛みから始まって偏頭痛に繋がることもよく見られます。

37歳のIさんも、慢性的に頭痛があり、週のうち半分ほど頭痛に悩まされているとのことでした。肩こりからくる頭痛や、目の奥から来る頭痛などがあるとのことでした。

そこで止痛作用の<清上蠲痛湯>と目のトラブルに使う<枸菊地黄丸>を併用いただきましたところ、1ヶ月で眼の奥の痛みもほぼ無くなり、偏頭痛の日数も減り、鎮痛剤の服用回数も激減しました。

結果から考えますと、ストレスや疲れなどで<肝陰虚>や<気滞血お>が原因となっていたようです。漢方の頭痛薬もたくさんありますので、原因を探って、ぴったし合わせる事が肝心ですね。

中国料理<湯円>の講習会

先週、当店の漢方サロンで中国の食べ物<湯円>を作る会を開催しました。

湯円は台湾では冬至に食べるものとされたり、中国ではお正月に食べたりします。
このダンゴの中味は、あんこやピーナツ餡やゴマ、餃子など様々なものが入りますが、今回はナツメ餡です。

まずナツメをカッターで粉砕します。

先に煮てつぶしておいた小豆餡と混ぜます。 

もち粉を練って外皮をつくり、ナツメ餡をくるみます。

その後茹でて出来上がり!

 

ナツメの香りのする餡子とモチの皮がとても美味しかったです。

10人余りの参加者も出来立てを試食し、お土産にお持ち帰りされました。

なお、ナツメは漢方で大棗といい、補血安神作用があり、小豆は漢方で利水解毒作用があり、いずれもよく使われる食材です。

みなさまも作ってみられては?!

社内研修会を開催しました

昨日は恒例の西洋医学の勉強会、元病院の院長H先生の講義で、呼吸器疾患について学び ました。H先生はご高齢にもかかわらず、最新の医学情報を入手し、資料を作って講義に 臨まれますので、とても勉強になります。

今回は特に最近心配される新型インフルエンザ についても学びました。

インフルエンザ・ウイルスは元々は鴨の糞に存在し、それが鳥や 豚を経由して人間に感染するのですが、特に鳥や豚が多い中国や東南アジアで発生が多く 見られています。2008年6月までの統計では、鳥インフルエンザの感染者は385人 、その内の死者は253人とのこと、かなり高い死亡率です。

また、鳥インフルエンザに 対しては既に<プレパンデミック・ワクチン=大流行前のワクチン>が作られており、高 齢者や医療関連の人に優先的に使われるようですが、もしウイルスが変異して、人から人 に感染するような新しいウイルスとなった場合は、それに対するワクチンができるのは1 年以上かかるので、大変な状態が危惧されます。

予防としては鶏肉や卵などはしっかり加 熱して食する、マスクなどで感染を防ぐ、そして疲労を溜めず、身体の免疫を高めておく ことなどです。

講義はその他、喘息や肺炎、結核などについても学びましたが、常に復習をしないと頭に 残らないのもので、脳の老化予防には有意義な研 修会でした。

                                 

                    結核の感染と経過の図