動物によるアレルギー

動物の毛やほこりによるアレルギーにより、鼻水やくしゃみなどの症状が出る方があります。ちょうど花粉症と同様の症状で、鼻粘膜や咽の粘膜にとりついてアレルゲンとなるためです。

これに対して漢方では出ている症状を改善するだけでなく、粘膜を強化してアレルギー自体を改善する方法も考え合わせます。

26歳の男性、Oさん、胃腸トラブルで相談に来られましたが、アレルギー体質もあるということで、衛気を高める補気薬を併用していただきました。その後しばらくして、乗馬の時にくしゃみや鼻水が出なくなったとの報告をいただきました。短期間でしたが、鼻粘膜が過敏に反応することがなくなったようです。

このようなケースは馬だけでなく、猫やハムスターなどの動物でも同じように改善するものと思われます。

シックハウス症候群?

シックハウスによる皮膚トラブルの相談は時々あります。

生活環境が変わると改善するのが判りますので、お客様に対し、試しに実家に休養をかねて帰ってみたら、などと勧めることもあります。それで改善すれば明らかになり、対策も打てるということです。

38歳女性会社員、昨年春に転居してこられてから繊維にかぶれ易くなったとのこと。また、その室内も臭いが気になっていたとのことでした。

その後秋頃から発疹が出始め、ジクジクしたり、かさぶたになったりしながら、全身に増えてきました。皮膚科で検査したのですが、特定物質のアレルギー反応は見つからず、ステロイドを投与されるだけでした。

不安になり、昨年末に相談にこられました。原因は特定できませんでしたが、湿潤、赤み、痒みなどの出ている症状から判断し、柴胡剤Sや<消風散>を服用し、漢方軟膏を外用していただきました。2週間後にはジクジクが減少し、赤みも治まって来ました。寝ていて身体が温まると痒みが出るというので、さらに眠前に清熱作用の<清営顆粒>を追加し、これも楽になってきました。

1ヶ月過ぎで、新たな発疹は出なくなり、赤みもなくなり、暗紅色の湿疹跡も色が薄くなって消えてきました。現在1,5ヶ月経過し、さらに改善しています。

発症の時期や状態からしてシックハウスが疑われるのですが、いずれにしても皮膚症状から対処方法は明らかであり、短期に結果が出て喜んでいただきました。