目で見る【薬用植物】図鑑シリーズ①
先日、快晴の日曜日に
スタッフ高橋さんと一緒に京都大薬用植物園にお邪魔してきました!!
この【薬用植物園見学】、
京都大学薬学部が一般の方向けに定期的に行っているものなのですが、
この日はなんと70人近くの方が参加!
植物への関心の高さがヒシヒシと伝わってきました。
年齢層も様々で同年代のご夫婦やご家族からご高齢の方まで、
老若男女構わずという感じ!
これは…
身近から生薬と接している者の使命感としても負けてられない!!
(何に?笑)
ということで、
高橋さんはデジカメをスタンバイ、
私も紙とボールペンを構えて聞き逃さないようにしっかり見学してきました。笑
紹介して頂いた植物は全部で15種類ほどあるのですが、その中の9種類を抜粋、シリーズ化してお伝えしたいと思います◎
まず一つ目。これ、何でしょう~?
これは、西洋トチノキ、別名マロニエとも言われます。(欧米では街路樹としても広く植栽されています!)
種子にサポニンが含まれ、抗炎症、抗アレルギー、血流促進作用などが知られており、
術後の外傷による炎症や腫脹の治療に使われます。
日本のトチノキは、
民間薬として種子の「栃の実」を乾燥粉末にしたものを胃痛や打ち身、痔などに、
葉は煎じて咳に用いたりします。
次に、これ何だ~?
これは分かった方も多いでしょうか?ヽ(´▽`)/
正解は、当帰(とうき)です。
京都のお隣、奈良県では大和当帰(大深当帰)の栽培が、
北海道では北海当帰の栽培が盛んなことでも有名ですね。
漢方ではこの当帰の根を用いて、補血活血・調経・潤腸により
月経不順、貧血、虚弱体質、下腹部痛、便秘などに用いられます。
「血中の気薬」とも言われ、婦人科領域では非常に重要で欠かせない主薬であり、
非常に多くの処方に配合されます。
例えば、婦宝当帰膠、当帰芍薬散、帰脾湯、四物湯、
当帰四逆加呉茱萸生姜湯(これは非常に長い名前の処方であり、単に言いたいだけ。ドヤっ笑)などです。
本日の最後は、これ!何だ~?
見た目は蛇の頭のような形ですが、
名は半夏(はんげ)、別名で烏柄杓(からすびしゃく)と言います。
半夏の名は夏の半ばに花が咲くことに由来していて、
また田畑の雑草として生え、農家の主婦の小遣い稼ぎにもなるためヘソクリという俗名もあるほどです。
漢方では、地下にある球茎の皮を取って乾燥したものを用いますが、
生は弱い毒性や刺激性があるため、
生半夏を用いる場合は生姜と配合すると相性がいいと言われています。
理気止嘔、祛痰により、悪心嘔吐、消化不良、咳・痰、咽喉神経症(梅核気)などに用い、
半夏も様々な処方に用いられます。
(たとえば、半夏厚朴湯、麦門冬湯、六君子湯など)
こうしてみると、知らないと素通りしてしまう植物でも
漢方薬や民間薬として使えるものと知っておくだけで見方が変わってくるのではないでしょうか??(。・ω・)ノ゙
このシリーズ、あと2回程続けたいと思いますので、良かったらまたご覧いただければ嬉しく思います!!
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投稿者:古賀
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