よく効く漢方茶

最近はハーブティやリラックスティ、中国茶がブームのようになり、多くの種類のお茶がありますが、昔からの漢方生薬をお茶として飲んでいる方もおられます。

漢方薬とは複数の生薬を決まった分量であわせたものを言いますが、その生薬の1種類だけでも効果はシャープに現れます。例えば、黄耆、紅花、菊花・・・などがありますが、いくつか紹介します。

◆黄耆(オウギ)

 漢方では、補気(抵抗力をつける)、利水(水分代謝をよくする)、止汗(無駄な汗をとめる)などの効能があり、疲れやすい、胃弱、内臓下垂、むくみ、寝汗、などに用います。

お茶で飲んでおられる方は、いつも汗が多い(多汗症)方や、疲れやすいという方です。

◆漢方薬Y(漢方薬Y)

  漢方では利湿(水はけをよくする)、排膿(膿をとる)、健脾(胃腸機能高める)などの効能があり、むくみやすい、化膿性疾患、慢性下利に使います。

お茶で飲んでおられる方は、むくみやすい方、肌を美しくしたい、イボができやすい方などです。ハトムギ茶は漢方薬Yを炒ったもので、香ばしくておいしいですが、これに生漢方薬Yを混ぜても効果が期待できます。

続きは明日に・・・

病院システムが問題です

精密検査を受けるために病院へ行きました。長い間行ったことがなかったので、最近のシステムの変化に驚きでした。

 

まずは予約・・電話による自動予約システムで、診察券を持って行って長時間待つということがなくなりました。しかし、肝心の診察システムには問題があります。

 

医師はコンピュータを相手に電子カルテを書き、投薬の指示を書き、検査の日程を調べ、予約を入れるなど、以前は看護師さんがやっていたことを、まるでソフト開発者のようにパソコンに向い、すべて1人でこなしています。そのため患者さんと話しながら全人的に判断するということがなくなっていました。つまりパソコンを見て、人を見ていない! ことが問題です。手書きのカルテなら、図や絵を補足的に描くことでわかりやすくなりますが、電子カルテでは病名とデータと簡単な経過しか書けません。その結果、管理はしやすくなるのでしょうが、アナログ的な変化は記録されません。

   

効率化によって人間的要素がますます失われていくのが心配です。特に医療分野だからこそ効率優先は問題があります。日本に『赤ひげ先生?』はいなくなるのでしょうか?

漢方はやっぱり煎じ薬

漢方薬には、エキス顆粒、錠丸剤、練り薬、煎じ薬などがありますが、当店で一番多く使われているのがエキス顆粒です。そのまま飲んでもよいし、複数の種類を飲むときはまとめて湯のみに入れ、溶かして飲むのが美味しい?です。

しかし、難病といわれる難しい症状や、永く患っている方には煎じ薬をおすすめします。手間はかかりますが、効き目はやっぱり煎じ薬が一番!! 最近は便利な道具がありますので紹介します。

あなたもオーダーメイドの漢方煎じ薬を試してみませんか!

そばの効用

夏になると当店のお茶はいろいろ変化します。漢方茶やハーブティー、栄養ドリンクもお茶代わりに使いますが、くせがなく誰にも喜ばれるのが『だったんそば茶』ですね。そばアレルギーの方には気を使いますが、栄養豊富でおいしいのは確かです。

そばはルチンが豊富で有名、特にだったんそばは普通そばよりルチンが格段に多いようです。ルチンは抗酸化作用があり、血管の強化や血圧降下作用があり、コリンは肝臓を保護し動脈硬化の予防にも有効です。さらにたんぱく質は大豆より多く、ビタミンは米の4倍と、かなりのスグレモノ!食物繊維も多く、整腸作用も期待できます。関西では比較的うどんやそーめんが多いですが、そばも見直してみて下さい。

女性の肌荒れ

いつも美しくありたいのは女性の永遠の願い! なのにニキビや肌荒れが気になっている方は大変多いようです。

32才女性、ニキビが少しあり、肌荒れは昔からで、知人に聞いたといって【ヨクイニン】を求めてこられました。ニキビがひどい場合は他の漢方薬を使いますが、そうでもなかったのでヨクイニンだけ使って様子をみることにしました。

1ヵ月後、ニキビは出なくなり、肌荒れもすごく改善したと大喜び。さらに続けることになりました。

昔から【ヨクイニン】は良く使われていますが、改めてその効果に驚きの例でした。

アルコールと肝臓

昨日は社内研修会。元病院の院長先生をされていました内科の名医!に講師をお願いし、定期的に開催しています。

現代医学はさすがに難しく、予習復習が必要なのですが、なかなか出来ないので真剣そのものです。今回は肝臓、肝炎、肝がんについて学びましたが、その中のアルコールの功罪について紹介します。

アルコールが酵素によって代謝される能力には個人差があり、一般論としての話ですが、日本酒では1日2合(360ml x 15%=54mlのアルコール量)、またはビールで2本(1266ml x 4.5%=56mlのアルコール量)以下なら問題ない範囲です。でも毎日飲む方はその半分位で考え、日本酒1合なら健康酒となります。

また、肝臓がアルコールを処理する能力は1時間あたり10ml程度ですので、1合の日本酒なら分解されるまで3時間かかるという事になります。

適度の酒の効用は、気分のリラックス効果、血液循環をよくする、またHDLコレステロールの増加を促進し、動脈硬化を予防します。自分の飲酒量も計算してみましたが、健康酒の範囲に入っていて、ホッとしました。

もっと肥えたい! 2

夏になるとダイエットをする方が増えますが、逆にもっと肥えたい方も増えてきます。この夏バテないようにしたい、普段でも食が細いのに、さらに痩せるのではと心配されるようです。

33歳女性で調理をされている方、胃痛、胃もたれ、めまい、頭痛、耳鳴りが時々、食後は眠いなどの症状がありました。身長157cmで体重38kg、色白でかなり細身のタイプ。完全な気血両虚=血液とエネルギー不足の状態でした。
まずはしっかり食べられるようにすれば諸々の症状は改善するのではと、補血作用の<婦宝当帰膠>と補気健脾の<補中益気湯>を併用していただきました。

その後2ヶ月くらいでほとんどの症状は消え、食欲が出てきたとのことでした。体重はまだ増えませんが、これから改善すると思われます。

漢方薬Hはポピュラーな処方ですが、食欲増進だけでなく、倦怠感など、補気剤の王様? とても良い薬ですね。

<もっと肥えたい!> 方は先のブログにも書きましたので参考にご覧下さい。https://www.kanpou.info/blog/ichizen/2005/06/post-23.html

ながびく咳

風邪の後に咳だけ残ることがあります。4~5日で消えるケースが多いですが、こじらせてながびき、病院に行っても治らないので相談にこられます。

4才の女の子、昨年秋に咳が出始め、どんどん酷くなって咳と共に嘔吐することが多くなってきました。病院では咳止めの薬をもらうが改善の兆しなく、6月に来店されました。子供の舌を見ると、白膩苔で「湿困脾胃」、胃腸に水分が過多状態のように思われました。

そこで上気を抑え、咳を収める【蘇子降気湯】を使っていただきました。3週間ほどで咳はかなり減り、嘔吐は全くなくなり、1ヶ月で咳はほとんど消えました。あわせて、水の取りすぎをしない、冷たいものを控えるように注意していただきました。

咳も風邪とは関係なく、体質から来ているものが結構あります。漢方独特の見方で判断することで、半年以上苦しまれた子供さんが1ヶ月でほとんど改善し、喜んでいただきました。

クーラー冷え

連日の暑さで事務所内はクーラーがガンガンきいているところが多いですね。先日、新幹線に乗ったら異常なほど冷えました。

元々冷え症の方は中から温める方法をとりますが、『冷えよりクーラーの風がいや!』という方があります。

58歳女性、クーラーの風が当たるとゾクッとするが、それが背中や首周りに当たると風邪症状になり、鼻水が出てくるという相談でした。

漢方では表虚といい、皮膚の防衛力が弱く、『邪気』が皮膚から入りやすいのです。昔から有名な処方<玉屏風散>というのがあり、風に対して屏風を立てるという働きです。さらに皮膚の働きを強め、免疫を高める働きで効果を発揮します