めまいと水分の関係

めまいにもいろいろなタイプがあります。前にもブログで書きましたのであわせてご覧下さい。  https://www.kanpou.info/blog/ichizen/2005/07/post-52.html

その中で、水分のとりすぎが原因になっているケースもよくあります。TVや新聞で、充分水分をとりましょうと聞いて、1日3リットルも飲んでいる方がありますが、人により必要な量は異なりますので、必要に応じて飲むというのが正しい飲み方と考えます。

漢方の先生方はほとんど <水を控えなさい> と指導しておられることと思います。誤った知識が病気を生んでいると思うからです。

70歳女性、朝方にめまいがする、頭が重いことが多い、首の後ろがつまる、まぶたが腫れる、脚がむくむ、などの症状を訴えられました。聞いてみると、寝る前に血が固まらないように水をしっかり飲むとのことでした。そして夜間尿はないので、水は体にたまって、様々な症状の原因になっていると思われます。

とりあえず夜間は水を控え、寝る前はコップ1杯だけにしてもらうことにしました。1週間で良い結果が聞けるものと期待しています。また報告します。

夏バテ

朝夕涼しくなって、体調がおかしくなった方が続きます。いわゆる夏バテでしょうか。

35歳、女性のケースですが、食欲がない、なんとなくムカムカ吐き気がする、食べたら下痢になる、時々胃が痛い、だるくて仕方ない、口は渇くが水を飲むと下痢気味になるので飲まずにがまんしている・・・などが、他の方と共通する症状です。

胃腸の疲れがまとめてきているようなので、胃気を高め、水をさばくという漢方薬を服用してもらいました。1週間ほどで解決すると思われますが、報告に来てくださるお客と、調子が良くなったので来られない方もあり、いろいろな症例を集めるには難しい症状ですね。

さらに9月にかけて風邪の方も増えてきます!  みなさん、ご注意ください!

海外からのお客さん

当店は京都の中心で便利な場所にあるので、海外からの方が多く来られます。

このとき通訳の方が一緒だといいのですが、そうでないとカタコト英語や中国語で対応せざるを得ません。時には「薬局店頭英会話」という辞書を引きながら話すことになります。語学力の必要性を感じています。

先日は英国から来られた男性、有名なソングライター&ミュージシャンで、日本にきてから診察を受けたところ、精密検査が必要とのことでした。彼は自然派? で漢方薬をと思われたのですが、症状が強くて心配なので専門医を紹介することにしました。当然ここでも病院の通訳を依頼することにしました。

あとで調べたところ国際交流協会というのがあって、病院限定でボランティア通訳を派遣してくれるようでした。観光都市・京都ゆえに、もっと自由にサポートしてくれる体制がほしいものです。

まもなく栗の季節

健康のために果樹園を作り始めています。といっても20本程度ですのでお遊びです。

日頃の手入れが出来ないため、いろんな果物が結実するかどうか怪しいものですが、さっそく今年植えた栗の木に小さな栗が実をつけました。何も手入れせず、植えただけなのに・・・。小さな実はとても繊細で美しく、かつ力強い雰囲気をもっています。

3年後には食べられる栗が出来るはずです!!

ドライアイ

ドライアイの症例ですが・・・

目が乾燥してヒリヒリするという学生さん。真面目な感じで、勉強で目を酷使するのは常でしょうが、他にも目の奥から始まる頭痛があり、肩こりと後頭部の頭痛もおき、疲れやすいとの相談でした。疲れがひどいと、夕方まで身体がもたないとのことでしたが、見た目は健康的なのですが・・・。

そこで、漢方でいう「気虚=エネルギー不足」と「気滞血お=ストレスで血流が悪い」ととらえ 目のトラブルに<杞菊地黄丸> と補陰作用の <麦味参>を服用していただきました。
次の検査で、涙の量が増えて、自覚的にも楽になり、頭痛も改善しました。

乾燥を改善する成分だけでなく、自分の力を引き出すものや、ストレスを緩和するものの総合作用が良かったようです。

目の乾燥感

眼の乾燥のため、まばたきを頻繁にする、ヒリヒリする、涙が出ないなどの相談がよくあります。病的なものはシェーグレン症候群などがありますが、単なるドライアイの方も多いようです。年代は中年女性から若い男性まで幅広く発症します。

漢方ではファーストチョイスに麦門冬湯が使われます。この薬は滋潤剤といって、潤いを増す働きで、対処療法としては良いのですが、その症状を生んでいる根源を改善しないと、根本治療(本治といいます)になりません。

発症の原因は、ストレス、血液不足、血の流れなどがあり、それぞれに異なる漢方薬を用います。
よく、乾燥⇒麦門冬湯として本に紹介されていますが、その原因と体質判断をして根本的に治しておくことが必要です。

明日は症例を書きます。

夏の花粉症

花粉症は春と秋の2回に集中しますが、この暑い時期にもアレルギーはあります。今はイネ科の植物、アシやススキでも起こりますし、ブタクサもこれから増えてきます。

たまたま、昨日と今日にかけて眼がかゆいという症状の方が3人来店されました。春の花粉症と同様に対処し、咳こむことや喉の症状があったので<銀翹散> などを使っておさまりました。症状は軽いので気にならない方も多いと思いますが、長い眼で見て体質改善が必要ですね。

ところで、年間通して花粉の飛散を測定している方ってあるのですね。参考に見てみましたのでどうぞ。

東邦大学・・・http://www.mnc.toho-u.ac.jp/v-lab/kafun/index.html

汗をかいて疲れる!

まだまだ暑い日が続いていますが、夏バテが始まるのは実は今頃からですね。

とにかくだるい! 食欲が出ない、なんとなくムカムカする、汗が異常にでる、発熱するなどです。疲れのために汗腺がコントロールできず、汗とともにエネルギーも抜ける状態で『気陰両虚』といいます。

55歳 女性 自営業の方、汗がダラダラでて止まらない、とにかくしんどくて・・・という相談でした。以前から漢方薬を飲まれていましたが、今回は気虚と陰虚がみられたので『麦味参』をお使いいただきました。あくる日、すごく楽になったと喜んでいただき、更に1週間分を買っていかれました。

麦味参は<麦門冬> <人参> <五味子> で構成された、夏にピッタリのお薬です。試してみては!

よく効く漢方茶 5

先日の続きですが・・・

◆連銭草(レンセンソウ)

 別名カキドウシは民間薬として古くから使われています。漢方では清熱・利尿・通淋の効能があり、浮腫や排尿障害、結石に用いられます。結石には金銭草も用います。

お茶としては、糖尿病の方が、タラノ木皮と一緒に煮出して使われますが、お茶とは言いがたい味です。目的を持った方は飲めますが!

◆桑葉

 桑の葉は絹を生むカイコの餌。蚕にはもったいないような、カルシウムやミネラル成分が豊富で、民間薬としても桑枝が用いられてきました。漢方では解熱・明目・止咳の効能があり、煎じ薬に用いています。

最近は桑の葉に含まれる特有の成分が、ブドウ糖の吸収を阻害し、血糖上昇を抑制するとして、血糖値の高い方向けにサプリメントが売られています。お茶としては飲み易く、ミネラル補給の意味からもオススメです。おいしく飲むめに、他のお茶とあわせても良いでしょう。

五山の送り火

8月16日は「五山の送り火」の日です。お盆に我が家に帰ってきた霊を、16日の送り火で黄泉の国(よみのくに)へ送るのです。

今日は朝から快晴で澄み渡り、夕立もなく無事に行われました。とても美しく幻想的!

これで京都の夏も終わりです。明日から秋風がそよぐことでしょう。