ゴールデンウイークも終わりです

ゴールデンウイークも本日で終了です。

新聞にも書かれていましたが、子供にも<五月病があるの>という質問に対し、特に統計的にはないようです。しかし、現実はあるように聞きます。特に子供どうしの関係が難しい場合は学校に行くことがストレスになりますので、お母さんがしっかりサポートしてあげてください。

不登校に対する治療には、厚生省の指針でも様々な薬(例えば抗うつ剤とか抗不安薬など)が使われますが、できれば使いたくないのは当然です。その点、漢方やハーブティなどは作用は穏やかですが試してみる価値はあると思います。ご相談下さい。

わかりやすい漢方教室 2回目

今日2日はJEUGIAカルチャーKYOTO主催のカルチャー教室『わかりやすい漢方教室』の第2回目を行いました。

今回の参加は20名で、「ニキビ・お肌のトラブルと漢方」についてお話しました。また後半は「食養生」について、体質別の養生法と調理レシピをお渡しし、理解を深めていただきました。お肌に役立つ<炮じハトムギ茶>を飲んでいただきながらの1時間30分は短かったようです。

次回は6月6日(水)で、早速準備を始めています。

なにもないのにイライラ感

ちょっとしたことでもイライラする方はありますが、思い当たる原因が何もないのにイライラするという方があります。

よく見られるのは更年期の症状を伴うケースです。このような場合<加味逍遥散>がよく使われますが、体質や状況によっては様々な漢方薬を使います。

49歳の女性、Iさん、わけもなくイライラし、のぼせがあるため鼻血が出るときもあるとのこと。当然<加味逍遥散>は以前からお使いいただいていましたが、あまり効果がはっきりしないとのことでした。

そこで、いわゆる陰虚による<虚火上炎>ととらえ、<滋陰降火>を基本にした<瀉火補腎丸>を使っていただきました。更年期と捉えるより、年齢とともに身体の水分のめぐりが悪くなり、身体の上と下の間で熱のバランスが崩れて、のぼせやイライラがでるケースと考えています。

肩こりとめまい

肩こりの話やめまいの話は何度も書いていますが、この2つの症状ともある方は、ほとんどが血流の悪化が原因となっているようです。

54歳の女性Tさん、血圧が高く、肩こりがひどく、時々めまいがする、睡眠時にザーという耳鳴りがするなどで相談に来られました。体格は少し小太りで、この10年間に7Kgも増えて血圧も上がってきたようです。また、めまいの状態は『フーッと気が遠くなるような感じ』とのこと。

そこでめまいの原因と思われる脳血流の悪化を改善するよう、活血作用の<冠元顆粒>と、肥満の改善をはかるため<防風通聖散>を使っていただきました。

その後1週間程度で症状は改善し、2ヶ月経過した現在は全く症状が出ないとのことでした。肩こりの方のめまいは、この方のようなケースが多いようです。

便がスッキリ出ない

便秘でも下痢でもないのですが、便がスッキリ出ず、気分がわるいという相談があります。漢方では<腹部の気滞>といい、ストレスを受けやすく神経質な方で腸の動きが悪く、便がスッキリ出ないで、何回もトイレに行くというケースです。
このような時、気滞に効く漢方薬の<通導散>を使います。

Mさんは以前から<食物繊維>をお使いいただいていましたが、Mさんのお嬢さんもスッキリ出ないとのことでしたので、ジュースのようで飲みやすく、且つおいしい食物繊維製品を送ってあげたところ、今までにないほどたくさんの便がでてスッキリし、朝1回トイレに行くとそれで済むと喜んでいただきました。

漢方薬を飲むことには少し抵抗があったようですが、食物繊維は気楽に、安心して続けられるとの報告をいただきました。

幻聴や幻覚の漢方

高齢者や認知症の方に幻聴や幻覚が見られるケースはたくさんありますが、若い方にも見られます。

31歳の男性Mさん、ずいぶん昔から、ストレスがかかったときに幻聴があり、周囲の人の声が気になるという症状がありました。見た目はすごく元気な好青年ですが、ストレスには過敏に反応し、緊張しやすいように見受けられました。

そこで平肝作用の<抑肝散>を中心にいくつかの漢方薬を続けていただきましたが、半年ほど経過した時処方を<甘麦大棗湯>に変更したところ、周囲の声が気にならなくなり、すっかり良くなりました。

個人差や生活環境の変化なども要因にはありますが、<甘麦大棗湯>はとても不思議な薬であることを実感しました。難しい病気だけに喜びも一層増します。

自然のめぐみ 3

今日は花を愛でる植物を紹介します。

<イカリ草>

雑木林の明るいところに、小さな紫色の花を咲かせているイカリ草を見つけました。

大きくなった葉を集めて乾燥したものを生薬<インヨウカク:淫羊かく>として用います。漢方では補腎壮陽、筋骨を強めるものとして使われ、また民間では滋養強壮のための薬用酒材料に用いられていて、当店も常時在庫しています。

自然のめぐみ 2

先日のワラビ収穫に続けて山中を放浪してきました。様々な草木が芽を出し、花を咲かせて植物が判別しやすくなっています。山菜として食べて楽しむものを紹介します。

【カンゾウ】

ユリ科のワスレグサ属の植物で、河川敷や湿気たところにはたくさん生えています。

カンゾウには<ヤブカンゾウ>と<ノカンゾウ>があり、どちらも食べられます。ノカンゾウはベニカンゾウとも言われ、夏には橙色の一重の花を夏に咲かせます。その頃にどこにあるか見つけておいて来年の春先に採取します。

茹でて刻んで、酢味噌あえにすると、シャキシャキしてさわやかです。なお、漢方で使う<甘草>とは全く関係ありません。

【タラの芽】

トゲのある細長い樹木の芽で、樹皮は民間薬として昔から糖尿病の方のお茶に使われています。

【コシアブラ】

ウコギ科の植物で、白い色をした樹木です。新芽はタラの芽に似ていますが、樹木にトゲはありません。天ぷらにすると香りも味も格別で、タラの芽とは一味ちがいます。なお、コシアブラと若木のウルシは樹皮がよく似ていますので、調べてから採ってくださいね。

カンゾウ
コシアブラ
タラノメ

今年もジオウの花が咲きました

春眠暁を覚えずといわれるように、春先は眠いものです。なんとなくだるくて、ボーっとするのもこの時期ですね。

そのため朝方起きられない方にお勧めしているのが<瓊玉膏>です。

滋養強壮剤となっていますが、漢方では<肺腎陰虚>に使うとされ、主成分の麦門冬や天門冬には肺の滋潤作用があり、地黄には補腎効果があります。また、人参や地黄には血糖降下作用もあり、様々な効果があわさって、身体を元気にしてくれます。

そして、今年も地黄(アカヤジオウ)の花が咲きました。

自然のめぐみ

暖かくなって山菜が芽を出し始めました。

休日は山菜採りに出かける方が多いため、私は平日の早朝に山に入り、仕事時間までに戻ってくるようにしています。最近は山菜も栽培物がありスーパーに並んでいますが、自然生えのものはアクも香りも強く、味もおいしいものです。

なおワラビには発がん性物質のタキロシドという物質が含まれていますが、その量は微量であり、水に溶けやすいので、あく抜きをすると問題はありませ ん。ワラビは油揚げと一緒に煮るのが最高!

 自然の恵みに感謝です。