幻聴や幻覚の漢方

高齢者や認知症の方に幻聴や幻覚が見られるケースはたくさんありますが、若い方にも見られます。

31歳の男性Mさん、ずいぶん昔から、ストレスがかかったときに幻聴があり、周囲の人の声が気になるという症状がありました。見た目はすごく元気な好青年ですが、ストレスには過敏に反応し、緊張しやすいように見受けられました。

そこで平肝作用の<抑肝散>を中心にいくつかの漢方薬を続けていただきましたが、半年ほど経過した時処方を<甘麦大棗湯>に変更したところ、周囲の声が気にならなくなり、すっかり良くなりました。

個人差や生活環境の変化なども要因にはありますが、<甘麦大棗湯>はとても不思議な薬であることを実感しました。難しい病気だけに喜びも一層増します。