自然のめぐみ 2

先日のワラビ収穫に続けて山中を放浪してきました。様々な草木が芽を出し、花を咲かせて植物が判別しやすくなっています。山菜として食べて楽しむものを紹介します。

【カンゾウ】

ユリ科のワスレグサ属の植物で、河川敷や湿気たところにはたくさん生えています。

カンゾウには<ヤブカンゾウ>と<ノカンゾウ>があり、どちらも食べられます。ノカンゾウはベニカンゾウとも言われ、夏には橙色の一重の花を夏に咲かせます。その頃にどこにあるか見つけておいて来年の春先に採取します。

茹でて刻んで、酢味噌あえにすると、シャキシャキしてさわやかです。なお、漢方で使う<甘草>とは全く関係ありません。

【タラの芽】

トゲのある細長い樹木の芽で、樹皮は民間薬として昔から糖尿病の方のお茶に使われています。

【コシアブラ】

ウコギ科の植物で、白い色をした樹木です。新芽はタラの芽に似ていますが、樹木にトゲはありません。天ぷらにすると香りも味も格別で、タラの芽とは一味ちがいます。なお、コシアブラと若木のウルシは樹皮がよく似ていますので、調べてから採ってくださいね。

カンゾウ
コシアブラ
タラノメ

自然のめぐみ

暖かくなって山菜が芽を出し始めました。

休日は山菜採りに出かける方が多いため、私は平日の早朝に山に入り、仕事時間までに戻ってくるようにしています。最近は山菜も栽培物がありスーパーに並んでいますが、自然生えのものはアクも香りも強く、味もおいしいものです。

なおワラビには発がん性物質のタキロシドという物質が含まれていますが、その量は微量であり、水に溶けやすいので、あく抜きをすると問題はありませ ん。ワラビは油揚げと一緒に煮るのが最高!

 自然の恵みに感謝です。

赤ちゃんには母乳だけでよい?

先日、赤ちゃんの乳児湿疹でご相談にこられた方が、出産時に産婦人科医から『7ヶ月までは母乳だけで育て、お茶やお白湯などは一切あげないほうが良い』といわれて実行しているとのことでした。私も初めて聞いた話で驚いたのですが、反論する根拠もなく、常識では考えられないですねとお答えしておきました。

そして、以前より『ひよこの会=当店で行っている子供の発達相談の集い』でご指導いただいています小児科医に問い合わせたところ、そんな極端なことはおかしいとの判断でした。これから暑くなる時期、水分を充分に補給してあげないといけないのですが、母乳だけで賄うのは無理があります。

医師の言葉は患者にストレートに入っていきますので、注意してほしいものだとつくづく思いました。

安穏という言葉

京都のお寺さんの外壁や掲示板などには、よく仏教の教えが書かれています。

先日もあるお寺さんに行ったとき、掲示板に<安穏>という字が大書されていました。この言葉は普段<なんとなくのんびり無難に>というような意味で捉えていましたが、お寺にある文字はもっと深い意味があるようで、<世の中安穏なれ>という意味らしいです。

未だ世界中で紛争が絶えず、また日本でも子供が犠牲となる事件が多く、安穏として暮らせない社会状況だけにこの言葉が印象に残りました。

抗老化三七研究会 に参加しました

NPO法人・抗老化三七研究会は、少子・高齢化社会時代に向けて「抗老化」をキーワードに、社会に役立つ健康情報の提供などを薬局・薬店のメンバーが推進していこうとするグループです。

当初は三七(田七)人参のすばらしさを紹介し、現代の様々な疾患に役立たせることで健康に寄与することなどから始まります。

田七人参は中国・雲南省の文山で栽培されるものですが、限られた気候条件でしか生育しないため大変貴重なものとなっています。中国で有名な<片仔廣>はここで栽培された田七が主成分ですが、当店でもすでに取り扱っている、<廣禅顆粒>などは<片仔廣>で作られた原料を使用しています。こういった自然のもの(生薬)こそ、安全かつ穏やかな作用で、高齢化に適したものと思います。

季節感が失われています

3月中旬・お彼岸の入りだというのに、今日の朝は雪がふっていました。

地域にもよりますがここ京都の南部では2月の末に最終の雪が降り、3月に入ると雪が降ることがなかったように思います。

異常気象を身近に感じ、季節感も狂って来ています。食品の分野ではすでに季節感がなく、夏に冬野菜が、冬に夏野菜があるのが普通になり、子供たちは年中なんでも取れるものと思っているのではないでしょうか?。お母さん方は子供たちに、自然の変化を教えてあげてくださいね。食糧難意の時代に備えて!

セカンド・オピニオン

NHK番組の<プロフェッショナル>や、<世界のスーパードクター>などの番組、また<よい病院ランキング>などの本が出ていて、医療に係わる情報はあふれるばかりあり、利用者にはとても良い傾向です。

しかし、いざその病院やレベルの高い医師に依頼しようと思うと、現実は地理的、時間的な問題、人的なコネなどの障害があり難しいものです。

そこで以前から言われている<セカンド・オピニオン>の制度により、少しでも適切な医療を受けられるように、制度の充実が望まれますがこれも現実は充分機能していない、知られていないようです。

現在セカンド・オピニオンを受けられる公的機関としては

<国立病院機構>http://www.hosp.go.jp/    

があり、受診している病院から<診療情報提供書>などの資料を持ち込んで、有料で専門の医師の相談が受けられます。私も今回始めて知りましたが、地方自治体は独自の制度充実をするとともに、これらのことを一般の方に広く知らせ活用されるものになるよう、努めてほしいものです。

漢方薬の袋に励まされ?

当店の薬袋のデザインは江戸時代の本に掲載されている絵で、京都・烏丸の<枇把葉湯売り>の姿が書かれています。

初めて見た方は『えっ?』という感じですが、海外にお住まいの日本人には懐かしく思われ、印象的なようです。

先日フランスのお客様にお送りしたところ、到着の報告にあわせ、次のような言葉をいただきました。

《お薬が入っている袋が『ザ!お薬!漢方!』(すみません変な表現で)という感じで、改めてがんばるぞーと思いました。》

フランスのTさん、ありがとうございました。

健康番組に惑わされない生活

先日、『発掘!あるある大辞典II』で納豆ダイエットが放映され、店頭から納豆がなくなった話をブログに書きました。

そして、予測されたとおり、放送内容に捏造があったとか! また、放送前に内容が流通サイドに流れているという噂があったとのこと。つまり大手スーパーがTVの放映前に、該当商品を大量に買い占めているという話も出ています。

それはともかく、健康番組にはこのような話が常に伴っています。つまり、メーカー等に先に情報を提供しておき、一気に販売することで大きな利益を上げるというものです。

短期間で効果が出るような健康法を誰もが望むのは当然ですが、中国のダイエット茶などで事故があったように、簡単に効果が上がるところには何らかの問題があるのです。

マスコミに振り回されない健康志向でありたいものです。

納豆がない!

テレビの話をもう1題です。

先日の「あるある大事典Ⅱ」で、納豆に含まれるイソフラボンにダイエット効果があるという内容が放送されました。

そのあくる日から、スーパーの陳列棚から納豆がなくなったとか!納豆だけでダイエットが出来るなら、今まで食べていた方はかなりダイエットできたのでしょうか?

過去にも<杜仲茶>や<ギムネマ茶>のダイエットがブームになりましたが、いずれもマスコミの放送の仕方に問題があるようです。メーカーは、一時は売上げが増大しますが、そのリバウンドも考えられます。当店でもお客様のご依頼でまとめて仕入れたものが残るということが過去にはありました。何事もじっくり考え、正しい判断が必要ですね。

なお、当店でのダイエットは、ゆっくり体質改善の<扁 鵲>をお勧めしています。ダイエットの基本は食事の注意と運動にあることは当然ですが!