マラソンのための漢方

先日行われた「東京国際女子マラソン」に、当店のお客様Kさんが参加されました。

Kさんは子供さんもいる50歳のお母さんですが、見た目は40歳代で若々しく、さすがスポーツをやっている人は違うなあと思っていました。

Kさんは坐骨神経痛との診断を受け、腰や下肢が痛むのですが、このマラソンには出たいという目標をもっておられて、漢方で少しでも緩和できないかと8月に相談に来られました。

そこで痛みを緩和し、筋肉の緊張を緩和するため<疎経活血湯>や<芍薬甘草附子湯>などをお使いいただきました。そしてマラソン当日もスタート前に服薬して臨まれ、結果大きなトラブルも無く完走されました。この痛みは練習を重ねた結果の筋肉疲労によるものと思われますので、しばらく休養されると回復するものと思います。

昨日Kさんから「夏の初めに寄せてもらったときは、もうどうなることやら状態で真っ青でしたが、いろいろとお話させてもらったり、漢方を処方していただいたり、心がやすらぎました。」とのお礼のメールをいただき、自分のことのように嬉しい気持ちになりました。

年齢と体力の関係

先日古い知人の集まりがあり、真昼から宴会を行ってきました。

参加者の平均年齢65歳位にもなると、話の中に必ず病気や健康に関することが多くなってきます。そして年齢と気力と体力の関連では、年齢が上がると共に加速度的に老化が進むとのこと。55歳と60歳では気力の衰えが顕著となり、60歳と65歳ではさらに体力低下が顕著になるとのこと。当然個人差があり、一概には言えませんが、自分自身を振り返っても50歳代における1年間は3年間と同程度の変化が大きいことを実感しています。

そこて漢方薬は未病の薬(予防的に使えるもの)ですのですので、老化予防薬としての漢方の価値がさらに高まることと思います。

ちなみに私が愛用しているのは<冠元顆粒>や<瓊玉膏>で活血・補腎剤です。少しでも長く元気を維持したい方にお勧めです。

便秘は女性の大敵!

便秘は多くの女性に見られますが、「便秘はありませんか?」の質問に対し、2~3日に1回の場合は「ありません」と答えられるケースがあります。毎日便通があるのが普通という意識がないようです。

27歳のOさん、肌荒れ、冷え症、肩こり、額のニキビなどでご相談いただきましたが、便通を聞いてみると5日に1回位で、5日目になるとお腹が張って苦しくなるとのことでした。その結果血流が悪くなり、冷えを生じ、肌荒れやニキビを発症していることは明らかで、身体を温め、補血する<婦宝当帰膠>や、血流と便通を良くする<駆瘀血丸>をお使いいただきました。

ニキビのご相談は多くが便秘と関連しているケースがあり、まずは毎日排便からスタートです。Oさんも1週間もすれば身体がスッキリ軽くなることと思われます。

アトピーは季節とともに

25歳のNさん、子供の頃からアトピーで、5年ほど前から悪化し始め、病院で治療を受けておられましたがあまり変化無く、当店に相談に来られました。

顔や首周りに赤みがあり、乾燥が強く、粉を吹くような状態でした。便秘気味でもあったので、まずは<清営顆粒> と滋陰剤をお使いいただき、2ヶ月で赤みも痒みも無くなりました。

その後乾燥だけは改善しないので今度は<当帰飲子>などに変更したところ、乾燥も徐々に改善しきれいな肌になってきました。

アトピーに限らず、症状の変化や季節の変化に応じて漢方薬を変えていくのが通常ですので、自己判断で購入せず、専門薬局にご相談されることが大切です。

子供の風邪の季節

朝夕寒くなってくると子供の風邪の相談が増えます。特に幼稚園などで風邪をもらってきて、家族まで風邪が広がったというケースはよくあります。

子供の風邪は、咳や咽にからむ痰、ダラダラ流れる鼻水などが長引くというのが特徴ですが、漢方薬は長期に渡る風邪にも使えます。症状にによって薬は変わりますが、その前に風邪を引かない身体つくりとして温中・補気作用の<黄耆建中湯>をお使いいただいています。

飲みだして2ヶ月ほどすると、今までよく風邪を引き、中耳炎を起こしていたのが無くなったと聞きます。

またハーブティの<板藍茶>も子供には強い味方!ご家族で移しあうことの無い様に、今から準備してください。

皮膚の痒み

10月に入って皮膚の痒みを訴える方が増えてきました。原因は単なる乾燥による場合や、それ以外の皮膚トラブル、アトピーの方などです。

40歳の女性Fさんは2年前から首の後部や脇、口の周囲などが乾燥し、赤みを伴い痒みが増していました。痒みは季節や生理周期には関係なく、汗をかいた時や、身体が温まった時に悪化するとのこと。アレルギーの検査でも問題なく、原因不明で困っておられました。

そこでまずは口の周囲に出るとのことでしたので、胃腸機能を高める<香砂六君子湯>と痒み改善に<消風散>を使っていただきましたところ、2週間で痒みが出る回数が減ってきました。

その後は、根本は胃腸にあるとみて<香砂六君子湯>を基本にし、症状に応じてお薬を使っていただいていましたが、秋になり乾燥が酷くなってきましたので補血潤燥の<当帰飲子>と、滋陰作用の<八仙丸>をお使いいただき、ほとんどの赤みと痒みがなくなりました。

元々の原因は明らかではありませんが、胃腸の弱いことや乾燥肌が関連していたのではと思われるます。

きのこ教室に行きました

小雨の降る中、美山町自然文化村が主催する<きのこ教室>に行ってきました。ここはしっかり自然が守られて美しく、かやぶきの里や、清流で釣れる鮎が美味しいことでも有名な所です。

最初にキノコ採取に関して専門の松田さんから説明を受けた後、山の中へ。雨のため、主に林道を歩いただけですが、それでもたくさんのキノコが見られました。ほとんど名前が分からず、持ち帰った後にキノコの名前と食用の可否を教えていただきました。

キノコ図鑑も持っていたのですが、種類の判別は専門家でも難しいものや、新種があり、わからないものは食べないことが原則とのこと。採取した中にもたくさんの毒キノコがありました。

きのこを巡るウソと迷信を教えていただきました。 

◆派手な色のきのこは有毒で、地味な色は食べられる。

◆縦に裂けるキノコは食べられる。

◆虫が付いているのは食べられる。

◆臭いがよければ食べられ、臭いのは毒。

◆ゆでたり塩漬けにすると毒が無くなる。

などはすべてウソで、全く逆のケースもあるそうです。
本日の収穫は ハタケシメジ、コガネタケ、スッポンタケ、クリタケ、でした。

松田さんによるきのこの判別

 コガネタケ

クリタケ

スッポンタケ

今日の収穫

更年期の症状には漢方!

50歳の女性Kさんは最近肩こりがひどく、のぼせやホットフラッシュも出始めたので相談に来られました。

Kさんは以前からお越しいただいていて漢方には親しんでおられたので、更年期に用いる<逍遥丸>と活血作用の<桂枝茯苓丸>をお使いいただきました。そして1ヵ月後、それらの症状はかなり改善し、楽になったと報告をいただきました。

漢方薬をお使いの方は、その効果を良く知っておられるので、すぐにお使いいただけるのですが、知らない方で困っておられる方もあると思われます。漢方の良さを知っていただきたいものです。

クーラー冷えによる痛み

なぜか不思議なことに!

暑がりの男性にはクーラーが当たらず、寒がりの女性にはまともにクーラーが当たるという職場環境が多いのは皮肉なものです。

32才の女性Hさんも、職場のクーラーが左腕に当たり、その部位が冷え切って8月頃から痛みが出始めました。当然冷えないように気をつけておられるのですが、それでも痛みは増すばかりで相談に来られました。

そこで漢方薬は、冷えを改善する<当帰四逆加呉茱萸生姜湯>や神経痛に使う<疎経活血湯>などをお使いいただきましたが、痛みは改善せず、ついにクーラーを使わない季節に入り、痛みがなくなりました。

この方は以前から低血圧で、冷え症があり、そのため血流が悪く痛みとなっていたようです。これからは身体全体を温める根本治療に変え、補血作用の<婦宝当帰膠>を中心にお使いいただくようにしました。体質改善ができて、来年は痛みが出ないことを期待しています。

風邪をひきやすい体質

朝夕寒くなってくると風邪をひきやすくなりますが、年間通して風邪をひきやすい方もよくあります。

40代の男性Hさんは、1ヶ月に2~3回風邪をひくことがあり、体質改善をしなくてはと相談を受けました。漢方薬よりも健康食品で気長に続けたいとのお考えで、<エスタフレッシュ>というプロポリスをお使いいただきました。

そして1ヵ月後には早速効果があったのか、風邪は1回だけ、さらに2ヶ月目は引かなかったとのことでした。その後、補気薬や補腎薬を併用され、ますます調子が良い様子、本当に早い効果で驚きでした。