寒さによる鼻水

朝夕寒くなり、冷たい風が当たると、ついつい鼻水が出るものです。

こんなとき日本では一般的に<小青竜湯>がよく使われますが、中国の先生によると子供や高齢者には小青竜湯のような<麻黄>が含まれる漢方薬は多く使用するのは望ましくないとの指摘を受けました。

<麻黄>の成分に交感神経の興奮作用があり、大量に摂取すると麻痺や血圧上昇作用があるためです。そのため、高齢者や子供には他の処方を考えることがよくあります。

76歳の男性Sさん、脳梗塞の後遺症でリハビリ中、血圧が高く嚥下困難もあり、体力も低下して、冷えもあり、風にあたると鼻水がよく出るとのことでした。そこで以前からお使いの<清心丸>や<補陽還五湯>に加え、血圧や心臓などに影響なく鼻水を改善するため、<苓甘姜味辛夏仁湯>をお使いいただきました。

結果、1週間もしない間に鼻水は治まり、楽になったとのことです。

最近は漢方薬も安価で自分で選んで買えるようになりましたが、体質や状態に合わせて選択しないと副作用も出る場合があります。特に体力のない高齢者や子供には充分気をつける必要があります。必ず専門家に相談ください。