動物生薬のはなし 1

動物生薬は、人間に不足しているために起こる症状に対して、他の動物の同じ臓器からとってきて補うという考え方で使われています。

  

例えば、胎盤のエキスが紫河車とかプラセンタとしてホルモン様作用を期待して使われ、虎の骨が関節炎の痛みに使われましたが、現在「虎骨」は動物保護の関係上使用禁止になっています。また豚の肝臓エキスは、レバー製剤として肝臓の働きを助ける薬になり、熊の胆嚢(熊胆=ゆうたん)が胃腸薬や胆石に使われています。鹿茸は補陽剤として体を温め、強壮剤としてよく使います。

  

いずれも、植物系の生薬より効果が早く、良く効くもので、即効性を求める現代人には大いに適しているのではと思っています。