嘔吐恐怖症と漢方
ストレスによって「食べ物が咽を通らない」という方はよく見られますが、それがさらに酷くなると全く食べられない、食後に嘔吐するようなケースもあります。
20歳のKさん、繊細で過敏なタイプ、ストレスによって外食が出来なくなりました。食べる量は少ないが、少しでも食べると気分が悪くなり、時には嘔吐をするようになりました。
それが重なると、嘔吐をすること自体が恐怖になるという、嘔吐恐怖症の状態でした。
その他には、咽が詰まる感覚、食べなくてもおなかが張っている、ガスが多い、おなかがゴロゴロと鳴る、軟便気味などの症状がありました。
舌診では舌尖が赤く、ストレスを強く感じている状態でした。
そこで、過度の緊張を緩和する養心安神薬や、下降するべき胃気が逆に上昇する状態を改善する降気薬、胃部の滞留を軽減する化痰薬などをお使いいただきました。
そして1か月後には症状が軽減し、2か月後には吐き気もなくなりました。
このような症状は多くの方にみられ、いわゆる過食症や拒食症などの摂食障害とは違って、改善は早くなります。
ただし、ストレスは今後も続くもので、再度同様の症状が現れることがあるかと思いますが、対応する漢方薬があることで、不安感は軽減されるものと思います。
自分に合った漢方薬を早く見つけることが大切ですね。
ハナカタバミが美しい
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