足がピクピクする

高齢者で夜間に足がピクピクするとか、痛みが出る、こむら返りや痙攣が起こると言う方があります。これらの多くは末梢血流の悪化により、筋肉が滋養されないために起こるようです。

74歳の女性Hさん、以前から頭痛、目の奥の痛み、不眠など、自律神経に関わる多くのトラブルを訴えておられ、漢方薬を使っていただいていました。気分が安定するものや気の流れを良くするもの、血流を良くする漢方などではあまり改善せずにいました。

最近は足がピクピクすることが増えてきたので、今までの漢方薬に変えて、補血活血作用の<疎経活血湯>だけを使っていただきましたところ、10日ほど過ぎた頃から、足のピクピクも軽減し、合わせて目の奥の痛みも楽になったとの報告を受けました。

この<疎経活血湯>は末梢に血液を送り、栄養を与える働きがある漢方薬で、こむら返りにはよく使われるものです。

多くのトラブルを訴えられていたので、ついつい自律神経に原因があると捉えてしまっていましたが、結果から考えると高齢化による血液不足が原因であることを教えていただきました。

セカンド・オピニオン

NHK番組の<プロフェッショナル>や、<世界のスーパードクター>などの番組、また<よい病院ランキング>などの本が出ていて、医療に係わる情報はあふれるばかりあり、利用者にはとても良い傾向です。

しかし、いざその病院やレベルの高い医師に依頼しようと思うと、現実は地理的、時間的な問題、人的なコネなどの障害があり難しいものです。

そこで以前から言われている<セカンド・オピニオン>の制度により、少しでも適切な医療を受けられるように、制度の充実が望まれますがこれも現実は充分機能していない、知られていないようです。

現在セカンド・オピニオンを受けられる公的機関としては

<国立病院機構>http://www.hosp.go.jp/    

があり、受診している病院から<診療情報提供書>などの資料を持ち込んで、有料で専門の医師の相談が受けられます。私も今回始めて知りましたが、地方自治体は独自の制度充実をするとともに、これらのことを一般の方に広く知らせ活用されるものになるよう、努めてほしいものです。

田七人参の様々な働き

今日は田七(三七)人参の研修会に参加しました。

当店も以前から中国・片仔廣の会社が製造している健康食品<廣禅顆粒>を、肝臓や眼のトラブルの方、痔の方などにお使いいただき、喜んでいただいていますが、今日は姉妹商品の健康食品<朱雀顆粒>の使用例を紹介します。

56歳の男性Kさん、ストレスがかかったときや、走ったときに胸が苦しくなり、病院で狭心症の疑いがあると診断されました。そして、血栓予防のための<バイアスピリン>や血管拡張剤を服用していましたが、そのころから出血しやすくなり、軽く当たっただけでない出血することや、採血した後は血が止まりにくいなど、薬の副作用が気になっていました。

そこで、健康食品を使いはじめたところ少し出血傾向が改善し、早く止血するようになりました。このような症状は多くの方に見られると思われますが、バイアスピリンなどを服用している方でも併用ができるものです。

健康食品のため効能は表記できませんが、心臓にトラブルをもつKさんにはピッタシの商品と思われます。

漢方薬の袋に励まされ?

当店の薬袋のデザインは江戸時代の本に掲載されている絵で、京都・烏丸の<枇把葉湯売り>の姿が書かれています。

初めて見た方は『えっ?』という感じですが、海外にお住まいの日本人には懐かしく思われ、印象的なようです。

先日フランスのお客様にお送りしたところ、到着の報告にあわせ、次のような言葉をいただきました。

《お薬が入っている袋が『ザ!お薬!漢方!』(すみません変な表現で)という感じで、改めてがんばるぞーと思いました。》

フランスのTさん、ありがとうございました。

ドライ・アイ

毎日たくさんのお問い合わせをいただきますが、相談の結果お薬をお送りし、早い効果が聞かれたときはとてもうれしくなります。

47歳の女性、ドライアイと翼状片(白目の結膜が黒目の角膜に向けて進入する病気)の相談をお受けしました。

いつものように体質を詳しくお聞きし、<行水解表作用のエキス剤>と、<杞菊地黄丸>をお使いいただきました。その後しばらくして報告をいただき、充血も治まって良好と喜んでいただきました。

ドライアイの場合は、身体に潤いを作る<麦門冬湯>が使われることもありますが、年齢や状態によっては<杞菊地黄丸>がよく効を奏します。詳しく状態をお聞きしたことが、早い改善につながったようです。

男性の吹出物

額やあごに吹き出物がよくできる方があります。

女性の場合はホルモンバランスとの関連がありますが、男性は胃腸機能の低下が関連することが多いようです。

今日お越しになった男性、台湾に行ったときに漢方相談し薬を作ってもらってきたが、切れたので同じようなのがほしいとのことでした。残りの少量のエキス剤をなめると木香や縮砂のような香りがしたので、胃腸薬と見て話したところ、台湾でも<胃気低下>が原因で生じている吹き出物と言われたとのことでした。

そこで当店では健脾薬の<香砂六君子湯>をお使いいただきました。なお、赤みが強いにきびの場合は、<黄連解毒湯>を使うこともあります。

やはり体質によって薬は変わります。

いろいろな高血圧 3

三人目の方は通りすがりの50代の男性。

顔色はやせて肌色は黒く、唇も紫色で、明らかに<お血>タイプ、すなわち血流不良の体質と判断しました。この方は夕方から夜にかけて血圧が上がる、また肩こりもひどいとのことでしたので<冠元顆粒>をお使いいただきました。

血流が悪くて肩こりや頭痛があり、血圧が高い方にはお勧めの薬です。

いろいろな高血圧 2

昨日に続き二人目の方は40歳の会社員の男性、

見た目は高血圧と思われないスタイルの方で、緊張しやすくのぼせやすい体質。血圧は上が140/下が90程度なので、薬でなくお茶のようなものがほしいとのことでした。

そこで、昔からよく使われ、最近もブームになった<杜仲茶>をお使いいただきました。葉っぱでなく、杜仲の木の皮の部分には成分が多く含まれ、漢方では<補肝腎><強腰膝>といって、下半身の力を強め、身体をしっかりさせる効果があるとされています。のぼせや疲れやすい方には適するお茶として使います。

いろいろな高血圧 1

今日は不思議なことに高血圧の相談の方が連続しました。それも全く異なるタイプの方でしたので紹介します。

62歳の男性Mさん、3年以上お越しいただいている方で、昔より血圧は高め、血糖値も少し高めで漢方薬をご利用いただいていました。

この方は毎日1時間以上歩いて、健康には気をつけておられるのですが、最近は少し体重がふえたためか血圧が150を超えるときが多くなってきました。様々な漢方薬を使ってきましたが、体重には勝てない?ようでしたので、今回はダイエットも兼ねて<扁せき>をお使いいただきました。

この薬は<九味半夏湯>という処方で、体内の水分代謝を良くしてダイエット効果をあげるものです。ダイエットにはこのほか<防風通聖散>もよく使われますが、いずれも高血圧に使える処方です。

ふたたび蕁麻疹の話

今まで何回か蕁麻疹に関して書きましたが、今日は2人の方からうれしい報告をいただきました。

一人は72歳の男性Tさん、昨年5月に蕁麻疹を発症し、その後病院で治療されていましたが完全に消えることなく、今年の初めに相談に来られました。

体質は、血圧が高く、暑がり、脂肪肝があるという<湿熱>タイプでした。そこで清熱利湿の<茵陳蒿湯>と、清熱解毒の<黄連解毒湯>などの漢方薬を使っていただきました。

その後、5日間を過ぎた頃から蕁麻疹は消え、新たには出なくなりました。身体の中から余分な熱を取った結果改善したようです。

二人目は55歳の男性Tさん、昨年から時々蕁麻疹で相談に来られていたのですが、肝機能が高く、また年末にお酒も飲むことが多くなるので、田七人参含有健康食品を使っていただきました。

その後は蕁麻疹が出なくなり、調子が良いとの事。結局肝臓の解毒作用の低下が原因だったのではと思われます。

使う漢方は異なりますが、同じ症状の方が同じ時期に良くなったので参考に紹介します。