まぶたが腫れる!

五月の爽やかな気候も終わり、今日も暑いのですがなんとなくジメジメして気持ち悪い京都です。梅雨に入ると体まで湿気が及び、むくみ等が出やすくなります。

漢方で、まぶたが腫れる原因としては2つ。一つは熱が伴なう炎症状態で、このときは明らかに赤くなったり、目が充血したりします。もう一つは水分過多でむくみの状態です。飲み過ぎたあくる朝、まぶたが腫れて重い!というのも同じで、、日常的に腫れるのは体質改善が必要です。

53歳女性、いつもまぶたが腫れて気になる、足もむくむ、尿の出が良くない、花粉症の時期は鼻水とともに腫れもひどい、などで相談に来店されました。この方の場合は<五苓散>を短期的に使っていただき、その後体質改善のため<防已黄耆湯>に変更し継続中。まぶたのむくみも身体のむくみも減少し、すっきりしたと喜ばれています。

胸苦しくて不安!

先日書いた「胸がつまる」と同様の話ですが、急な出来事によるストレスから一過性の心筋梗塞状態になるケースは多いようです。その後、突然に再発しないかという不安から、神経症に進展していく方もあります。早い時点で、ストレスによるものだと充分理解できればいいのですが、心臓疾患として投薬されるために、患者は心臓病と捉えられるようです。

53歳女性、4年前に急な出来事が発生し、急性心筋梗塞に。その後、更年期症状も合わさって不安感が強くなり、外出もままならず、つらい日々を過ごされていました。当店に来店されて相談の結果、息切れや動悸に使う<救心感応丸気>や<エゾウコギ含有健康食品S>をお使いいただきました。

最初は何の変化もなく不安に思ったとのことですが、1週間後から頭の周りのモヤモヤがとれて晴れた気分になり、2週間でかなり改善していました。このような更年期と重なるときは症状も複雑になりますが、常用薬と頓服薬を組み合わせることでうまく対応できます。

のどがつまる!

のどが詰まった感じがするという方はよくあります。一時的に起こるものや、ずっと続く場合、あるいは器質的に問題あるものと、検査で異常がないものとがあります。いずれも検査をしておいたほうが安心ですね。そして器質的異常がない場合は漢方の出番!

原因は・・・ストレスで気がつまるために起こる「梅核気」といわれるものや、咽が乾燥して通りにくいケースがほとんどです。

40歳男性、出張が多く忙しい。常にのどが重い感じ、時々ふさがる、ネクタイはしたくない、息苦しい、胃腸も調子悪いなどの症状で来店されました。そこで<半夏厚朴湯>を基本として2週間服用してもらい、かなり楽に。続けて1ヶ月でスッキリと改善しました。

今回の煎じ薬は<利膈湯>という処方も参考にしたのですが、この処方は私の尊敬する漢方の大先生が、食道ガンになられたときにご自身がお使いになっていたという、食道狭窄やポリープに応用される処方です。

いくつかの処方を合わせることで、食道狭窄、食道神経症、嚥下困難、逆流性食道炎などに対応する処方もあります。

胸がつまる!

ストレスが引き金となって血流が悪くなる状態を「気滞血お」といいます。それが胸に及ぶと胸苦しい、息苦しい、咽がつまる感じなどが現れます。西洋医学では、一過性の心筋梗塞や狭心症とされる場合もあります。

48歳女性、2ヶ月ほど前から胸がムカムカしたり、胸が詰まる感じがする、冷や汗が出てくる、歩くとフラフラする、生理の前は特に調子が悪くなる。こめかみの頭痛が時々するなどの症状があり、病院でもらったニトロペン錠でも治まらないので相談に来られました。

これは前述の血流不良が影響しているとみて、漢方で疏肝理気の<逍遥丸> と活血作用の <冠元顆粒> を1ヶ月服用されました。結果、すべての症状がなくなり、喜んでいただきました。胸がつまるのは心臓の疾患もありますが、『気の滞り』から来るものもあるのです。

グループ・カウンセリング

再び 心の病 の話です。

カウンセリングを受けようとすると緊張したり新たに不安になるものと思いますが、複数の人が同時にカウンセリングを受けることにより、同じような方がいる安心感とか、話の内容に共通なことがあったり、自分の状態を他人を通して見ることができたりします。

そのうち受けている方と話すことが増えると共感できることもあり、心を開くようになるのではと思います。

うつ病の原因は人間関係がうまく築けないことに関係しているので、ひとりで解決しょうと思わず、極力外部との関係を多くつくることがキッカケになるのではないでしょうか?

先日NHK教育テレビで「うつ病」の特集番組がありました。その中では産業カウンセラーの対応や、職場復帰のリハビリなどの様子が放映されていましたが、やはりグループで行っていました。西洋医学だけでも、漢方だけでも解決は難しく、それらを総合的に取り入れる必要があることを感じています。

ドクダミの花

どくだみの花が美しい季節です。

乾燥したものは、お茶として
・利尿、便秘、高血圧
・吹き出物などの皮膚トラブルに。

生の葉は、臭みの成分が強く、い抗菌作用と抗カビ作用があり、昔から民間では
・水虫
・化膿性の腫れ物
に使われています。

漢方薬の<五物解毒湯>にも含まれ、湿疹の薬として用います。

◆使い方
根を残し、茎葉を採取します。
その後風通しのよいところで日陰干しをします。

天天素の事故

心の病を連載中にちょっと臨時のテーマです。

またもや中国のダイエット食品で死亡事故が発生しました。昨日は指定買いで「天天素」はありますか?との来客ありましたが、中国輸入ダイエット商品は危険と説明しておきました。こういったニュースが流れると『漢方は危ない!』などと言った誤解が増えるので困ったものです!

漢方薬は薬事法の厳しい管理の下で、医薬品許可されたものを販売しており、健康食品とは別物です。また当店に限らず、薬局で販売する健康食品を含む様々な商品は、メーカーの品質管理がしっかりしていて安全性にはみなさん注意しています。

こんな事件のたびに強調しなければならないのが残念ですね・・・・。

カウンセリング

カウンセリングを受けたいという方は多いのですが、どこで聞いたらいいのかよくわからないケースが多いようです。国家資格としてのカウンセラーはまだ無く、学会や財団法人が認定する民間資格はたくさんあります。そこで、今回私自身のために調べてみました。

どこで聞けば安心か⇒地方自治体の福祉部など。

費用はどのくらいだろう⇒平均して1時間8000円程度でしょうか?。

どんな資格の人がいいのか⇒たくさんありすぎてわかりませんが、自分の目的に合わせて探してみてください。

いずれの場合も、カウンセラーとの相性やカウンセラーの人間性が大きな要素になります。1カ所に限定せず、自分が合うところを探すことです。でも現実は本人が動かない場合がほとんどで、当店でもお母さんだけがまず相談されるケースが多いですね。

心の病

西洋医学では、明らかな精神病を除き、神経症の範疇にはいるものとしてパニック障害、強迫神経症、心身症、対人恐怖症、摂食障害、不眠症など様々な病名がつけられる。

そして安定剤、抗不安薬、抗うつ薬、睡眠導入薬などで症状の改善を図るが、順調に改善される方と、服薬量が増える方とがあり、来られるお客様を見ていると結構難しいようである。

書籍によれば初期治療を確実にし、難治化させないことが指針となっているが、先述の、例えば家庭環境などが変わらなければ簡単にはいかないのではないか?

そこで最近特に見直されているのが<カウンセリング>である。これは次回に。

心の病

昨日の続きですが、心の病に使う漢方薬はたくさんあります。

イライラが強い時や、子供によく使われるのが「抑肝散」、不安感が強いときには「柴胡加竜骨牡蠣湯」など、また極度に不安定とかヒステリーなどに「甘麦大棗湯」等々、掲げだしたらきりが無いほどあります。但し、漢方はその方の体質により異なりますし、ましてや難しい症状ですので、自己判断での使用は絶対控えてください。

心の病は特にカウンセリング的な要素が重要ですので、「はい、薬どうぞ」などというものではありません。しっかり、じっくり聞いてもらえる所でご相談されることが大切です。

漢方によって少しは症状改善されても、根本的な解決は別問題です。その方の置かれている状況の改善や、将来的なことなどに一定の方向性が見出さなければ、根本解決にはならないのです。相談に来られる方もそれは充分承知なんでしょうが、漢方でなんとかしたいという気持ちだけでは難しいです。

なお経験的には、こんなとき気楽に使える「健康食品S」は薬ではありませんが評判は良いようです。