自家中毒症

4月から新しい学年が始まり、子供も楽しい一面、ストレスも多い時期です。これが原因となって自家中毒の症状が現われるケースがあります。

3年生のTくん、4月から転校して新しい学校、新しい友達の中にはいりました。5月になって、激しい嘔吐を発症し、病院で診察を受けたところ、特に問題なく、精神的なものとされました。

そこで以前から漢方薬には慣れている子供さんでしたので、肝気を抑える<抑肝散>のエキス剤と、嘔吐や胃腸の状態を考え健脾作用の<六君子湯>のエキス剤を使っていただきました。以前にもこの漢方薬を使って良かったことがあり、しばらくすると安定するものと思います。

自家中毒症には、嘔吐時は利水作用の<五苓散>を使い嘔吐を鎮めるのですが、神経の高ぶりが酷いときには、このほか<苓桂甘棗湯>なども使います。子供には安定剤のような薬より、漢方薬がおすすめです。