中耳炎が多い季節?

最近子供の中耳炎のご相談が増えています。寒くなり、風邪や鼻水などが引き金となって中耳炎が発症しやすいようです。もともと胃腸が弱く、虚弱体質の子供さんや、水分を多く摂取し、水毒の子供さんに見られるようです。

漢方では虚弱体質改善薬として<黄耆建中湯>を使いますが、風邪や中耳炎の症状が出ているときは症状改善薬を優先して使います。<小青竜湯>や<五苓散>などいくつかありますが、症状改善したと思えばまた風邪をひくという繰り返しで、なかなか体質改善薬にたどりつけないのが実情です。

風邪をひかなくなる時期の春が待ち遠しいですね。

アトピーの赤みには

アトピーの相談もたくさんありますが、いずれも赤みや痒みを伴い、辛いものです。

27歳の男性Mさん、昔からアトピーはあったのですが、大学入試後に悪化し、乾燥時期やストレスの増加によって悪化を繰り返していました。いくつかのお薬をお使いいただきましたが、実感としては清熱通便作用の<清営顆粒>で赤みが軽減し、楽になった事を後日報告いただきました。

この薬は便通を良くするとともに、体内にこもった熱を取り去る生薬が含まれ、比較的早く効果が見られるのが特徴です。たくさんの方にお使いいただいています。

髪が薄い Ⅱ

昨日の話では薄毛は血液不足と書きましたが、これ以外にも遺伝性や、血流不良なども関係があります。

56歳のSさんは母親が薄毛だったので今から気をつけて行きたいとの相談でした。現在は特に問題が無いようですので、予防的に使うならお茶として<何首烏>をお勧めしました。この生薬はツルドクダミの塊根を乾燥したもので、中国の何公という王が飲んだところ、白髪が烏の羽のように黒くなったといういわれがあるようです。漢方では、補陰、強壮の作用があり、髪の生薬として昔から使われています。

髪の毛が薄くて細い

女性にとって髪は大切なもの、男性の薄毛より深刻なトラブルです。原因は様々で、対応方法もたくさんあります。

26歳のYさん、産後より抜け毛がひどいと相談を受けました。冷え症でヤセていて、子育ても忙しくストレスが多いタイプでした。

そこで血虚の方に必須の補血作用の<婦宝当帰膠>とストレスを緩和するため疎肝作用の<加味逍遥散>をお使いいただきました。その後根気よく続けられ、1年余りで抜け毛はとまり、少しずつ髪は増えてきました。

漢方で髪は<血余>ともいい、血液の余りが髪になるというような意味合いですので、血液を充分に頭皮に送ることを考えます。しかし髪の成長は時間がかかりますので、根気よく続けることが肝心です。今回はYさんの根気がちでしたね。

一念発起!

プライベートな話ですが・・・

冬の間は趣味の渓流釣りや素もぐりが出来ないため運動不足がちで、また仕事もほとんど座ったままですので、老化に拍車がかかります。

そこで今年初めに<一念発起>し、日常生活の中で出来る運動として『歩く』ことを初めました。通勤時に電車2駅手前で降りて歩くことで、1日1万歩、約1時間の運動になります。その途中には『東本願寺』があり、ここを通ると気分もなぜか爽やかになります。そして運動後に血糖値を計ると、運動しない時に比べ約20下がります。

身体は正直者です。

まだ始めてわずかの期間ですが、<足腰を元気にする> <血糖値を下げる> <気分を爽やかにする> という3つの効果を実感しています。

花粉症のご相談が急増

京都では例年2月中旬から花粉症が始まりますが、その相談が今日から増えてきました。

昨年秋にアレルギー性鼻炎でご相談にこられたKさん、体質改善薬で衛気を高める<衛益顆粒>をお使いいただいてから、くしゃみ、鼻水、咽のかゆみが改善したと今日報告をいただきました。そして今年も花粉症が心配なので、少し早めに飲んでおきたいと求めていかれました。

スギ花粉症の方は渡り鳥のように毎年この時期だけ来られますが、通年性のアレルギーの方には、継続して飲まれることで完治することも考えられますので、「ティッシュの箱を持ち歩くより、漢方薬を持ち歩くほうが楽ですよ!」とお伝えしています。

低体温と冷え症

最近若い方に低体温が多く見られますが、かならずしも年令には関係ないようです。

57歳の女性Oさん、冷え症と低体温で寝付きにくく、ホルモンバランスにの影響があるようだと相談にこられました。特に下半身が冷えが強いとのことでしたので、冷え症のファーストチョイス<婦宝当帰膠>と<苓姜朮甘湯>をお使いいただきました。

2ヶ月して来店され、結果をお聞きしたところ、体温も従来はいつも35度台だったのが、最近36度を越えることが多くなり、冷えも改善してきたと喜んでいただきました。体温はそう簡単に変わらないと思っていたのですが、冷えの強い方のほうが意外と効果が早いのかと思われました。

これからまだまだ冷える時期、冷え症の方にはぜひお使いいただき漢方薬です。

首・肩・腰のこわばり

肩こりは多くの人に見られますが、酷くなると首がつまる感じや、背中がこわばり、腰まで及ぶことがあります。

28歳のYさん、最初は首がつまって重苦しく、酷いときには嘔吐すると相談にこられました。そこでまずは平肝作用の<釣藤散>などをお使いいただきましたところ、2週間程度で楽になって、嘔吐することも無くなりました。

しかし、背中の緊張がまだ取れないため腰に及んで、腰が重く痛いとのことでした。これには<疎経活血湯>を加えることで改善されましたが、仕事の疲れなどで痛みは移動するため、これらのお薬を調子によって使い分けていただいています。

長い間の症状ですので、まだまだ時間がかかりそうです。

乾燥しませんか?

先週から寒さが厳しくなり、冷え症のご相談がふえましたが、合わせてお肌の乾燥も気になる季節です。特にビルではほとんどが電気暖房ですので乾燥がひどくなります。

漢方では、血虚(血液不足傾向)の方のかゆみには<当帰飲子>を使い、血流の悪い方には<桂枝茯苓丸>など、原因や体質によっていくつかの処方がありますが、あわせて身体の外からの改善も必要です。

当店では今年はじめて加湿器を置いたのですが、これによって口唇乾燥や咳き込みなどがずいぶん改善されました。ただし、漢方薬の代わりに加湿器を売るというつもりはありませんが!

そろそろ花粉症の季節

昨日、環境省から平成20年春の花粉総飛散量等の予測(確定版)が発表されました。

これによりますと昨年春に比較し、東日本で1.5倍から3倍と予測され、西日本はほぼ昨年並みになると予測されます。また、スギの飛散開始日は例年に比較して5~10日程度早くなるものと予測されます。

すでに当店には例年花粉症でお越しの方が、今から少しでも予防が出来たら・・・と相談に来られています。例年のことで、個々の方の症状はわかっていますので、体質改善の<衛益顆粒>をお使いいただいています。

2年前から来られていた男性は、花粉の季節以外も<衛益顆粒>を1日1包継続されていて、昨年は花粉症が全く出なかったと報告をいただきました。すべての方が治るわけではないですが、かなり改善することは実感しています。

漢方はまさに予防の医学です。