疲れやすい方に

36歳の女性Mさんは、貧血、冷え症、生理痛に加え脱毛が気になり、相談にこられました。

特に疲れやすいのも気になるとのことでしたので、人参地黄製剤の<瓊玉膏>をお使いいただきました。

2週間後再び来られ、朝起きが楽になった、睡眠が良くなった、生理痛が鎮痛剤を飲まなくてもよい程度に軽減されたなど、様々な効果が見られ、喜んでいただきました。

この薬は私自身が5年以上飲んで、風邪を引かなくなり、疲れを知らなくなった実績があり、疲れやすい方のファーストチョイスとしています。

よくある更年期の症状

52歳のNさんは、肩や背中のコリ、冷えのぼせ、ホットフラッシュ、イライラなど、いわゆる更年期に見られる代表的な症状を訴えられました。

そこで最も知れた疎肝薬の<加味逍遥散>と活血薬の<桂枝茯苓丸>をお使いいただきましたところ、1ヶ月でのぼせ以外の症状は軽減され、かなり楽になりました。そこでのぼせの改善に、効能外の使用ですが<枸菊地黄丸>に変更し継続していただいています。

杞菊地黄丸は疲れ目やかすみ目によく使いますが、漢方では<肝陽上亢>というのぼせ症状にもよく使います。1ヶ月後が楽しみです。

朝方の頭痛

24歳の女性Mさんは、毎日朝起きに前頭部と頭頂部がジワーッと痛むと、相談に来られました。

舌苔はやや白苔で、少し水毒の傾向があるタイプでした。血圧も低く、冷え症、貧血とのことで、補血作用の<婦宝当帰膠>と補気健脾の<補中益気湯>をお使いいただきました。

その後、少しづつ楽になり、1ヶ月過ぎた頃には頭痛もなくなりました。Mさんの頭痛は比較的軽微なほうで、改善も早かったようですが、偏頭痛のような強い頭痛は漢方でも改善しないケースもあります。

大きなニキビ

ニキビのご相談は、ホルモン変化の関連もあるためか女性に多いようです。

31歳の女性Oさんは額と頬に大きく赤いニキビができ、色白の肌だけに目立っていました。

生理の前に大きくなり、便秘気味のときはさらに悪化するとのことで、便秘に伴う肌荒れに使う<清営顆粒>や、生理の周期に影響しているため、血の道症に使う<加味逍遥散>をお使いいただきました。

1ヶ月後から少しずつ改善し始め、背中のニキビはすっかりなくなり、顔のニキビは赤みが少なくなり、数も減少してきました。長い間の症状ですので、まだしばらくは時間がかかりそうですが、しっかりと治したいと取り組んでおられます。

マラソンのための漢方

先日行われた「東京国際女子マラソン」に、当店のお客様Kさんが参加されました。

Kさんは子供さんもいる50歳のお母さんですが、見た目は40歳代で若々しく、さすがスポーツをやっている人は違うなあと思っていました。

Kさんは坐骨神経痛との診断を受け、腰や下肢が痛むのですが、このマラソンには出たいという目標をもっておられて、漢方で少しでも緩和できないかと8月に相談に来られました。

そこで痛みを緩和し、筋肉の緊張を緩和するため<疎経活血湯>や<芍薬甘草附子湯>などをお使いいただきました。そしてマラソン当日もスタート前に服薬して臨まれ、結果大きなトラブルも無く完走されました。この痛みは練習を重ねた結果の筋肉疲労によるものと思われますので、しばらく休養されると回復するものと思います。

昨日Kさんから「夏の初めに寄せてもらったときは、もうどうなることやら状態で真っ青でしたが、いろいろとお話させてもらったり、漢方を処方していただいたり、心がやすらぎました。」とのお礼のメールをいただき、自分のことのように嬉しい気持ちになりました。

年齢と体力の関係

先日古い知人の集まりがあり、真昼から宴会を行ってきました。

参加者の平均年齢65歳位にもなると、話の中に必ず病気や健康に関することが多くなってきます。そして年齢と気力と体力の関連では、年齢が上がると共に加速度的に老化が進むとのこと。55歳と60歳では気力の衰えが顕著となり、60歳と65歳ではさらに体力低下が顕著になるとのこと。当然個人差があり、一概には言えませんが、自分自身を振り返っても50歳代における1年間は3年間と同程度の変化が大きいことを実感しています。

そこて漢方薬は未病の薬(予防的に使えるもの)ですのですので、老化予防薬としての漢方の価値がさらに高まることと思います。

ちなみに私が愛用しているのは<冠元顆粒>や<瓊玉膏>で活血・補腎剤です。少しでも長く元気を維持したい方にお勧めです。

便秘は女性の大敵!

便秘は多くの女性に見られますが、「便秘はありませんか?」の質問に対し、2~3日に1回の場合は「ありません」と答えられるケースがあります。毎日便通があるのが普通という意識がないようです。

27歳のOさん、肌荒れ、冷え症、肩こり、額のニキビなどでご相談いただきましたが、便通を聞いてみると5日に1回位で、5日目になるとお腹が張って苦しくなるとのことでした。その結果血流が悪くなり、冷えを生じ、肌荒れやニキビを発症していることは明らかで、身体を温め、補血する<婦宝当帰膠>や、血流と便通を良くする<駆瘀血丸>をお使いいただきました。

ニキビのご相談は多くが便秘と関連しているケースがあり、まずは毎日排便からスタートです。Oさんも1週間もすれば身体がスッキリ軽くなることと思われます。

アトピーは季節とともに

25歳のNさん、子供の頃からアトピーで、5年ほど前から悪化し始め、病院で治療を受けておられましたがあまり変化無く、当店に相談に来られました。

顔や首周りに赤みがあり、乾燥が強く、粉を吹くような状態でした。便秘気味でもあったので、まずは<清営顆粒> と滋陰剤をお使いいただき、2ヶ月で赤みも痒みも無くなりました。

その後乾燥だけは改善しないので今度は<当帰飲子>などに変更したところ、乾燥も徐々に改善しきれいな肌になってきました。

アトピーに限らず、症状の変化や季節の変化に応じて漢方薬を変えていくのが通常ですので、自己判断で購入せず、専門薬局にご相談されることが大切です。

子供の風邪の季節

朝夕寒くなってくると子供の風邪の相談が増えます。特に幼稚園などで風邪をもらってきて、家族まで風邪が広がったというケースはよくあります。

子供の風邪は、咳や咽にからむ痰、ダラダラ流れる鼻水などが長引くというのが特徴ですが、漢方薬は長期に渡る風邪にも使えます。症状にによって薬は変わりますが、その前に風邪を引かない身体つくりとして温中・補気作用の<黄耆建中湯>をお使いいただいています。

飲みだして2ヶ月ほどすると、今までよく風邪を引き、中耳炎を起こしていたのが無くなったと聞きます。

またハーブティの<板藍茶>も子供には強い味方!ご家族で移しあうことの無い様に、今から準備してください。