自律神経失調

漢方薬を使って良くなった話をよく書いていますが、今日は全く良くならない話です。

65歳の女性Yさん、6年前にうつ病になり、それ以降は心療内科にかかっておられたのですが、強い薬を使いたくないとのことで今年3月に相談に来られました。

症状は、考え事をすると頭にカーツと血が上り、フラツキが出て、動悸がし、不安感が出るとのこと。また、身体全体が後ろに引っ張られてゾーッとする、しかし横になるとすべての症状が消え、全く問題ないというものでした。

漢方では<肝気上逆>と言い神経の興奮で気が上衝するものや、<奔豚病>といって<気や血>が腹部から頭にかけて突きあがるという病などが考えられ、これらの漢方薬を使ってきました。すでに半年を越えているのですが、症状は全く変わらず、解決の糸口が見つからないまま経過しています。

しかし、Yさんは何とかしてほしいと頑張って続けておられますので、あきらめるわけにもいかず、過去の症例なども調べつつ、改善方向を見出したいと考え込んでいます。長期にわたる疾患はなかなかスムーズに行かないことがよくあります。