薬の効能書きと実際
新しい医薬品は厚生省の許可が必要で、漢方でもなかなか許可がとれず、過去の処方などを元にして申請し、取得されるようです。
今回、新しい、そしてすばらしい処方の製品が出ましたので紹介します。
構成生薬は
紅参=オタネニンジンを湯通ししたもので、効能は補気、滋陰
鹿茸=マンシュウ鹿の幼角で、補腎、補陽、強筋骨作用
菟糸子=ネナシカズラの種で、補腎、固精、強壮、明目作用
枸杞子=クコの実で、補腎、明目作用
というものです。
この薬の効能書きには<滋養強壮、虚弱体質、病中病後、肉体疲労、冷え症>などとなっています。多くの補腎効果の漢方薬は、同様の効能書きが書かれていて、何でも滋養強壮剤と思われがちですが、実はそれぞれの働きがあり、使い分けが必要です。
例えば、この<活命散>の場合は、生薬の働きから見ると、
補腎・・精力剤に使える
固精・・夜間頻尿や夜尿症など、漏れるのを防ぐ効果にも
明目・・目のトラブルに使う
補腎陽・・・体を芯から温めるので冷え症にも
などと、生薬から用途がわかります。滋養強壮剤も正しく使うと効果は抜群です!。