のどがつまる

咽がつまり、息苦しくなったり、声がかすれたりする症状はよくあるものですが、病院で検査を受けても異常ない時は打つ手もなく、ユーウツになります。

この症状を漢方では「梅核気」といい、梅の種が咽につまっているようなものと言います。いくつかのタイプがありますが、イライラしたり、めまいがする、痰が多く胸ぐるしい、咽が乾燥して咳が出やすいなどが多いようです。

26歳の男性、鉄道関係に勤められ1年余り、いろいろ気苦労も多いようで、春先からこの症状が気になり始め、検査を受けたが異常なしとのこと。夏からきつくなり相談にこられました。

体質から判断し、<半夏厚朴湯>を中心に使っていただきました。2週間程度で楽になってきましたが最近再び不調になったため、今回は疎肝・理気降逆作用のある<柴朴湯>を使っていただきました。

ストレスや緊張が原因になっている症状ですので、仕事の状況や環境により症状の変化が現れます。そして短期間での解決は難しいですが、お薬の調整をしつつ、安心感を持っていただくよう努めています。

かすれ声

乾燥や花粉によるアレルギーで咽が炎症を起こし、声がかすれ、出にくくなる方があります。

咽をよく使う方に多く、以前にも書きましたが、謡曲や歌を趣味にしている方、セールストークをされている方、講演をする方、そしてお坊さんです。

50歳の女性Yさん、セールスの仕事をされていて時々声が出にくくなるとのことで来店されました。前回は補陰作用の<麦味参>を使っていただき改善しましたが、散剤は飲みにくいとのことで、今回は錠剤の<麦門冬湯>をおすすめしました。

謡曲をしておられる女性は、<麦門冬湯>を飲んでいるときは声の通りがよくなるということです。趣味でカラオケをしている男性も、使っていただいています。

いずれも生薬:麦門冬の滋陰・補肺による、乾燥の改善と呼吸器の強化作用によるものです。

声がでにくい

声が出にくいという方が時々あります。

来店される方は、ほとんど耳鼻咽喉科で検査を受けておられますので、咽頭ガンなどの明らかな病気でない場合は体質等から生じるものです。漢方的にその原因はいくつかありますが、多いのは咽頭部の乾燥によるものです。

73歳女性Mさん、本の朗読をされているのですが、途中で声がかすれて話しにくくなるとのこと。また、咳がでたり、息切れして疲れやすいという事でした。

年齢的なこともあるようで、漢方では『気陰両虚』という状態と考えます。つまり大きな声を出すエネルギーの低下(気虚)と、乾燥し水分がうまく行き渡らない(陰虚)という意味です。

これを改善するために、気虚と陰虚を改善する<麦味参>をお薦めしました。

<麦味参>は前述のような方には最適な漢方薬で、講演をされる方が事前に飲んでおくと楽に話せるという実績があります。

声がかすれる

話すことを仕事にしておられる、学校の先生、各種教室の講師、講演をされる方、お坊さんなどから、よく相談を受けます。

話しはじめはスムースだけど、後半には声がかすれ、咳が出始め、止まらなくなるときもあると悩みは共通しています。

33才女性、施設の職員の方、仕事で大きな声を出す機会が多く、夕方になると声がかすれてきて、咳がではじめる、最近ひどくなって治る様子がないと相談に来られました。

また、44才男性のお坊さん、お経も読むときや、他の教室の講師をされていて話す機会が多い人で、長時間になると咳が出始めて困るとの相談でした。

いずれも漢方では『気陰不足』といって、エネルギーの低下と咽の潤い不足が原因と捉えます。そこで、長時間話せるためのエネルギー増強の「人参」と、乾燥を防ぎ潤いを維持する「麦門冬」、そして鎮咳作用の「五味子」が含まれる、補気補陰作用の<麦味参>という処方を使っていただきました。事前に飲んでおくと効果があり、楽だとの評価を得ています。