女性の気力・体力低下の症状

気力体力低下というのは日常的にありますが、女性と男性ではその対応が異なります。

38歳の女性Sさん、仕事が忙しく、とてもハードな生活を送られていた結果、体力・気力が低下し、耳が聞こえにくく、耳閉感があり、視力の低下、胃痛、立ちくらみ、など様々な症状を訴えられて来られました。

以前も仕事が忙しかったときに生理がとまったり、不安感がでたりしたこともあったようです。

そこで、補気血作用の<婦宝当帰膠>や、肝腎を補い、眼の症状にも良い<杞菊地黄丸>などをお使いいただきましたところ1ヶ月でかなり改善し、2ヶ月目には耳の症状や疲れ目、たちくらみなどもすっかり改善し、表情も明るくなってきました。

女性の疲れにはやはり<補血> <補気>の薬が必要で、男性の気力と体力の低下には<補気>と<補腎>の薬、例えば<参馬補腎丸>などが適するようです。

とにかく眠い

睡眠不足ではないのに、眠っても眠っても眠り足りない、そして昼でも瞼をふさぎたいというケースがあります。

原因は胃腸機能低下や極度の疲労などで<気虚>に陥った場合です。

25歳のMさん、昨年12月に風邪をひき、その後しっかり回復するまもなく年末で仕事を忙しくしてこられました。そして今年になってから、倦怠感が続き、夜は寝ているのに昼も眠く、瞼が落ちてくるようになり、また眉間が赤くなっていました。病院で検査を受けられましたが、結果はとくに問題ないとのことで、相談に来られました。

過去にも同じようなケースがあったので、極度の疲労による<気虚下陥>と考え、補気・健脾薬の<補中益気湯>と<参馬補腎丸>をお使いいただきました。漢方薬Hは胃腸の力を取り戻し、身体に元気をつけます。また漢方薬Jは疲れによる<気虚>と<腎虚>を改善します。1週間程度で改善するものと思われます。

このように西洋医学では問題ないが、症状は改善されないというケースは様々あり、漢方が得意とする疾患です。