便秘は女性の大敵!

便秘は多くの女性に見られますが、「便秘はありませんか?」の質問に対し、2~3日に1回の場合は「ありません」と答えられるケースがあります。毎日便通があるのが普通という意識がないようです。

27歳のOさん、肌荒れ、冷え症、肩こり、額のニキビなどでご相談いただきましたが、便通を聞いてみると5日に1回位で、5日目になるとお腹が張って苦しくなるとのことでした。その結果血流が悪くなり、冷えを生じ、肌荒れやニキビを発症していることは明らかで、身体を温め、補血する<婦宝当帰膠>や、血流と便通を良くする<駆瘀血丸>をお使いいただきました。

ニキビのご相談は多くが便秘と関連しているケースがあり、まずは毎日排便からスタートです。Oさんも1週間もすれば身体がスッキリ軽くなることと思われます。

うんちの話

昨日は大阪での研修会に参加してきました。テーマは『うんちが語る腸の老化』で、理化学研究所の辨野先生の講演でした。その一部を紹介しますと・・・

一般的に腸内細菌の10%は悪玉菌、20%が善玉菌、残りが日和見菌といわれ、加齢に伴い善玉菌が減少し、腸の運動も低下しますので、便臭が増え、出る量も少なくなり、残便感がありスッキリしないのが腸の老化現象です。そして腸内腐敗によって作られた有害物資が原因で様々な病気につながるとのことでした。

そして腸年齢を若く保つには、善玉菌を増やすこと、そのためには善玉菌のえさとなる食物繊維をしっかり摂る、魚や野菜をしっかり摂ることです。

また、漢方薬をより効かせるためには腸内細菌が良い状態であることが必要なのです。うんちが健康のバロメータであることがよくわかりました。

ちょうど日曜日の朝日新聞・別刷に『腸内環境』と題して、この先生の話が掲載されていました。いちどご覧ください。

それでもなお食物繊維やビフィズス菌が不足しがちな方には、この考え方を商品にした健康食品があります。毎日のうんちがスッキリ出て『快腸』な日がすごせます。ぜひお試しください。

おなかゴロゴロ

空腹でもないのにお腹がゴロゴロと音がするのでお困りの方があります。漢方では<雷鳴>といい、この場合によく使われるのが<半夏瀉心湯>で、お腹のなかの水分滞留を改善してゴロゴロをなくします。

71歳の女性Kさん、以前から頚椎症や食欲不振、おなかゴロゴロなどがあり、<半夏瀉心湯>や<苓桂朮甘湯>など、状況により使い分けていただいていましたが、最近お腹のゴロゴロが再び強くなったとのこと。そこで、冬でお腹の冷えもあるようでしたので<大建中湯>をお使いいただきました。1週間ほどして、胃のもたれる感じやゴロゴロも少し改善してきましたので、更に継続していただいています。

<大建中湯>は温中散寒といい、お腹を温め、胃腸の動きをよくする薬で、術後の癒着予防に良く使われるものですが、このようなゴロゴロ音にも短期間で効くケースもあります。

便秘と腹痛

70歳の女性Kさん、以前にも不眠でお越しいただいていたのですが、今回は便秘と腹痛が強く、病院でも改善しないと相談に来られました。

元々安定剤や眠剤を使っておられて、便秘になりやすい状況があり、病院でカマグをもらったがすごい下痢になりすぐに止められました。そして次に<麻子仁丸>出されたが、便秘も腹痛も良くならないとのことでした。そしてCTなどで精密検査を受けたが、何も異常がないとの結論でした。

そこで詳しくお聞きすると、原因はストレスによる<お血>によって、左腹部の痛みが生じるという、漢方で<小腹急結>状態でした。西洋医学では便秘薬か、鎮痛剤しかありませんが、漢方ではこのような症状には血流を良くしつつ、便通も良くする<桃核承気湯>や<通導散>があり、早速使っていただきました。

このようなケースは中年の女性に時々みられ、漢方が得意とする症状です。1週間以内に改善が見られることとと思われます。

高齢者の便秘

便秘は女性に多く、且つ高齢者によく見られます。

先日お越しになったFさんは病院で長い間<カマグ>をもらっておられましたが、調子が変わってきて、頻繁に便意があり、また水様便になるときもあるとのことでした。そこで穏やかな便秘薬の<ハーベルシー>と、腸内の水分を吸収してくれる食物繊維をお使いいただきました。

もう一人のTさんは、病院でもらっていた<漢方薬T>が効かなくなってきたので、何か適当な便秘薬をとこられました。お聞きすると便はコロコロとして、乾燥し硬いとのこと、高齢者によくあるタイプです。そこで、腸内の潤滑をよくする、穏やかな便秘薬の<麻子仁丸>をお勧めしました。

便秘薬はその効果に個人差があり、高齢者の場合はあまり強いものは好ましくないので、主に<麻子仁丸>をよく使います。また便がすっきり出ない方には<食物繊維の健康食品>を併用していただくと、毎日が快適になります。お試しください。

中高年の便秘

便秘の話題でもう1題。

66歳の女性Kさん、昨年に便秘で相談に来られ、センナ実が含まれる<ハーベルシー>と食物繊維を使っていただきました。ピッタリ合って、調子が良かったのですが、今年になって来られずどうされたかと思っていました。

そして半年ぶりに今日来店され、お話を伺ったところ、もっと適するものがないかと様々な便秘薬や食事の改善をしてきたがやっぱり前のものが一番良かったと、再び同じものを求めていかれました。

健康食品ラクシュミは食物繊維と乳酸菌、オリゴ糖などで構成され、便がすっきり出ますので、単に便秘薬では感じられない<爽快感>があります。腸内をきれいに保ち、健康維持のためにも良いものであることを説明し、理解いただきました。中高年の便秘の方にはおすすめの逸品です。

高齢者の便秘には

漢方に感する番組は様々な形で週に1度ほどあるようで、テレビを見ての問い合わせが時々あります。

今日お越しになった60歳代の女性、便秘に<桂枝加芍薬湯>が良いと聞いたが?とお越しになりました。詳しくお聞きすると、常に便秘気味で、出るときは乾燥したコロコロ便とのこと。これは高齢者に多いタイプで、潤腸作用のある<麻子仁丸>をお使いいただきました。

なお、<桂枝加芍薬湯>は過敏性腸症候群などで下痢する方にはよく使いますが、便秘の場合は<大甘丸>が使われます。

いずれにしても、テレビ報道で漢方に興味をもたれる方が増えることは嬉しいことです。

便がスッキリ出ない

便秘でも下痢でもないのですが、便がスッキリ出ず、気分がわるいという相談があります。漢方では<腹部の気滞>といい、ストレスを受けやすく神経質な方で腸の動きが悪く、便がスッキリ出ないで、何回もトイレに行くというケースです。
このような時、気滞に効く漢方薬の<通導散>を使います。

Mさんは以前から<食物繊維>をお使いいただいていましたが、Mさんのお嬢さんもスッキリ出ないとのことでしたので、ジュースのようで飲みやすく、且つおいしい食物繊維製品を送ってあげたところ、今までにないほどたくさんの便がでてスッキリし、朝1回トイレに行くとそれで済むと喜んでいただきました。

漢方薬を飲むことには少し抵抗があったようですが、食物繊維は気楽に、安心して続けられるとの報告をいただきました。

潰瘍性大腸炎

38歳の主婦Wさんは、潰瘍性大腸炎のため20歳代から時々血便や下痢があり、それに伴って貧血もひどく立ちくらみなどがありました。また体重も少なく体力も低下気味でした。

そこでまずは出血を止め、貧血を改善することから考え、<婦宝当帰膠>や<ウコギ含有健康食品D>をお使いいただきました。また、小康状態を保っているときは健脾薬や、補気補血薬などに変更し、2年以上継続されています。

昔からステロイドは使わないと決めておられ、漢方薬だけお使いですが順調に経過しています。クローン病や潰瘍性大腸炎で症状が強く下痢や痛みなどがひどい方の場合も漢方薬が症状改善に有効ですが、Wさんの場合は比較的症状が軽いケースです。

過敏性腸症候群

就職や進学の時期となりました。

新しい環境になると、ストレスによって慢性的な下痢を発症する方がふえてきます。特に脂ものや牛肉、香辛料などで下痢症状はひどくなり、食べ物に対して神経質になる方もあります。

26歳女性Kさん、10年前に過敏性腸症候群と診断を受けたことがあり、その後小康状態を保っていましたが、3年前の就職をきっかけに再発し、常時軟便で、食べ物や冷えが伴ったときには下痢になることが増えました。そのこと自体がまたストレスになり、困って相談に来られました。

デリケートな感じで、下半身が冷えやすいとのことでしたので健脾・止瀉の<参苓白朮散>と温中作用の<人参湯>をお使いいただきました。2週間でお腹の状態は落ち着いてきて、気分も良いとのことでしたが、冷えがまだあるので今度は、補血作用の<婦宝当帰膠>を併用いただきました。

2ヵ月後、下痢はすっかりなくなり、冷えも改善して調子も良くなり、最初来られたときとは違ってとても表情が明るくなりました。

気分が良くなると、身体もますます良くなることと思われます。